植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ビオトープからメダカ飼育へ

2020年08月19日 | 動物
屋上を緑化しようというアイデアは、当然建物を建設するときから温めていたものであります。3階建てのコスト負担が無理だと分った時、サンルーム的な構造物を作り、花壇を設けようと思いました。それまで、都会のヒートアイランド対策、都市部の緑地確保には屋上緑化しかないと考えていたのです。考え方だけはいっぱしのエコロジストでありました。設計段階で、水道の蛇口と電気のコンセントをつけて貰いました。

 2階建の店舗が出来上がってから、屋上で最初に着手したのがプラ舟や、枕木を用いた花壇作りでした。実はそれまで園芸など全く興味もなかったのです。ただ漠然と空中庭園というちょっとリッチな空間を手にしたいとイメージしていたのです。ウッドデッキがあって、幾つかの樹々が風にそよぎ、芝生の脇にしゃれたリゾートホテル風のソファやテーブルをしつらえる、みたいな。

 全くノウハウも道具もないので、最初は専門業者に頼もうかと思いましたが、存外高いのです。坪当たり10万円以上かかるんです。20坪ほどの屋上面積ですから最低2百万円!お金なんぞ、すでに建設費で払底しております。自宅でもない事務所兼貸店舗、誰も来ない屋上にそんなお金はかけられません。
 そんなわけで、ぽつぽつ自分でDIY、自作庭園を造ることにいたしました。人工芝を敷き3カ所に花壇を設け、幾つかの木製テーブルやら、プランターやらを作りました。温室兼サンルームあわせて60万円位かかりました。

 そこで、九州に住む兄から教えてもらった「ビオトープ」が次の目標となりました。ビオトープは出来るだけ自然に近い環境のもと、池(沼)と生き物、植物を人間が手をかけないで生態系を作るというような概念です。ちっぽけな建物の屋上に再現するなんて言うのは、どだい無茶な試みもいいとこなのです。

 とはいえ、プラ舟に、小砂利を敷き水生植物を植え、浮草を浮かべて、メダカと石巻貝を投入いたしました。一応ビオトープもどきであります。餌をやらず、水替えをしないというのは、ちょっと厳しいですね。屋上では温度が高く水質が悪化しやすいのです。強風・乾燥と高温で自然界の環境にはなりません。
 石巻貝は、コケを食べてプラ舟を掃除してくれるのですが、単独では繁殖できません。二枚貝に卵を産むのだそうです。二枚貝を買いそびれるうちに半年でみんな死に絶えてしまいました。
 代わりに現れたのが、サカマキガイ・アラマキガイというスネール達でした。水草やメダカの水に紛れ込んで繁殖します。最初の内はいくらかメダカの糞とか水苔などを食べていたようですが、繁殖力が半端なく、そっちの排泄物で水が汚れます。最初は見つけると掬ったり指でつぶしたりしていました。しかし、きりがありません。プールがスネールだらけになるのです。なにより目障りなのです。

 さらに、秋になるとトンボが卵を産みます。ヤゴになると片っ端からメダカを捕食するのです。こうなると、しょっちゅうメダカプールの水替え、スネールなどの退治などで、ビオトープどころではなくなりました。

 いつの間にか、掃除に邪魔な砂利は撤去、ホテイアオイなども捨て、睡蓮などの水生植物は別のたらいに移して、メンテナンスしやすいメダカだけがいるプールとなりました。結論から言うと、金と時間の余裕のあるかたなら、大きめの人造池を作り循環式にして水流を作ってろ過しながら管理してください。となるとやはりビオトープとは言えなくなりますね。

 そこで、ビオトープ計画はあえなく頓挫し、さっさとメダカの飼育と繁殖に切り替えたのであります。

サンルーム(笑)


以下は続きます、乞うご期待



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