植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

アマチュアでも頼まれたら印を彫る 勿論儲けは無し

2024年03月05日 | 篆刻
全く儲けなどは考えず、人に頼まれるままに「篆刻印」を彫る、という生活がここ数年続いております。どうせ書道→篆刻→印材蒐集という流れで、趣味・道楽の世界の一つであります。篆刻などの練習になり、楽しませてもらってお金まで貰ったら罰が当たる、と考えてほぼ実費相当を頂戴する、というのが基本的スタンスなのです。

昨年は半年間、一念発起し「公募展」への出品を継続しました。そのために彫った大型印は二十数個。結局実際に篆刻印を出品したのは3作品で、「日展」落選を除けば、一応入選したり賞が貰えたりしました。今年は来月「読売書法展」に出品する手はずとなっております。応募手数料が1万円以上のものも多く、決して軽い気持ちで出すというものでは無いのです。

今年も今一度6月あたりから同じ団体めがけて作品作りをしたいと願っておりますが、体調不良のおり、どこまでやれるかいささか心配ではあります。

そして、こちらから「彫りますよー」と宣伝しているわけでは無いのに幾つか実用的な「落款用」「蔵書印」の印を彫って欲しい、という注文が何故か続いているのです。
さらに昨日、以前一度彫ってあげた女性の方「春」ちゃんさんから「小品書作品」に使う小ぶりの印と仮名文字印の制作依頼がありました。失礼ながら当地より更に地方の方で、インフレなど関係のないようなエリア在住なので、1個2千円程度の本当に実費程度で彫ってあげようと思います。

ワタシは今まで、人の為に彫った印は百数十個になります、中には現金や振り込みでお金を頂いた方もいますが、個人所得としては一切申告しておりません。何故なら、トータルすれば圧倒的な赤字だからであります。石印材は安いものでは200~300円。人に差し上げるとなると500円以上、場合によっては数千円の石を使います。これに箱代が500円位、それに送料が加わりますから、実費で2千円位になるのです。

タダで彫って、全くお礼も無し、または菓子折り程度の謝礼を貰ったものが大半で、たまたま現金で貰ったものだけ申告して税金を払うなど愚かとしか言えませんね。ワタシはあくまでアマチュア篆刻家なので、お金を実費以上には頂かないと考えているのです。ワタシが生涯これまでプロの篆刻家さんに頼んだ印は一度だけ、3万円をお支払いしました。労賃・技術料を貰えるような立場・技量になったら堂々とお金を請求し、確定申告に加えようとは思いますね。

すでに、受注している印がお二方、6個あり、内3個がほぼ出来上がっています。
残りの3個は全く急がないのでのんびり彫るとして、今回の印を先に彫ってみようかと思います。貰うべき技術料・時間給相当と払うべき勉強料・有意義な時間で相殺、それでよかろうと思います。
一応使う石を集めて見ました。この程度なら1個大体千円くらいの石になります。

結果として、世の中ではマイナーな趣味・芸術である書道の世界にいる若手の方たちが、手軽に「落款印」が入手出来て作品作りに役立つなら、ワタシの篆刻も満更道楽で片づけられなかろう、ボランティア活動と見做されると思うのです。
今頼まれている印が目鼻が付いたら、参加している書道オープンチャットに、ただで印を彫りますよ、とアナウンスするつもりであります。

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2 コメント

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Unknown (uncle-ken2055)
2024-03-05 19:32:36
その節は大変お世話になりました。
大事に使用しております。
ありがとうございました。
おはようございます。 (槐松亭主人)
2024-03-06 07:00:47
印が欲しくなったらどうぞ遠慮なく。
石印材は腐るほどありますから、在庫一掃に協力をお願いします(笑)
しばらくブランクがありましたので、このところあちこちからオーダーして貰えるのはかえってありがたいのです。

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