植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

「ちょっとだけ損をする」位でちょうどいい 国家はそうもいかんか

2023年01月11日 | 時事
正月早々から、このブログの訪問数が妙に増えていたのを不審に思っていました。何の為にもならないような変わり映えしないブログに、注目されるいわれはありません(笑)。やっと落ち着いて大体の定位置順位が7000位くらいになったので何かの「バブル」が終わったのかもしれませんね。アフィリエイトやらなんやらの小遣い稼ぎは不要なので、何人の方が訪れようが気にする必要も無いのですが。

昨夜、いつものようにツムツムをやりながら、テレビの音声だけを聞いておりました。ワタシは、多忙につき、大したことでもない一つだけのことに時間を割くのが勿体ないのです。仕事場に置いてある「エアロバイク」を漕ぐときには、手にはスマホをもって操作し、傍にはポータブルのオーディオで「ユーミン」のCDを聞いたりしています。

その時テレビでは報道番組をやっていて、例の、唐突な「日米安保の大転換や防衛費倍増」のテーマでありました。外務省のエリート官僚から国会議員になった松川さんとかなんとかいう方が、「アメリカの言いなりで国防を考えてるわけではない」と切り出しました。ふんふん、そう言うしかないでしょう。国会議員が公の場で「日本はアメリカの属国であって、アメリカの思惑や指導の元で国防しています」などと言うはずもありません。

そこで彼女は「国益が最優先」という言葉を何度も口にしました。国益と言えばなんでも通用する、あいまいで便利な言葉であります。辞書には「対外関係における,国家の利益 」などと書かれております。対外関係つまり人間界と同様、対人対外的な「損得」を意味するのです。

では「国家」って何? 一党独裁の国家・大統領が長年その座にいて好き放題に政治を行うのも国家、なのですね。政権の座にある人(集団)にとっての国家と、その国土に生まれて生活し、死んでいく国民はその国家には含まれるのでしょうか?。家が入れ物ならば、住んでいる人は、家では無いという理屈になります。

つまり、国益とは、「特定の政治的な集団で構成される共同体(にとって)が、その領土外の国家との関係上で発生する損得」ということになるのです。日本で言えば、自民党政権による国家が、自党と他国との利害を計算して得な道を選ぶ、ということになるのでしょう。そこには国民は不在なんですね。

さて、軍備・防衛が国益優先で決められるべきという方向性が、もし自民党の一致した意見ならば、戦前の軍国主義と大差無いように思いますね。政治的な発言権を増した軍部が、内閣さえ思うがままに操り、太平洋戦争に突入したことは紛れもない事実で、その時も「国益」を御旗に掲げていたのであります。

外交にせよ国益を考えるにせよ、損得だけで決められるものではありません。敗戦の後の反省の上に「軍隊を持たない、戦争をしない」と誓って憲法が作られ、そのおかげで「住人」である国民は安心して暮らすことが出来ました。そこには利益や損という概念はありません。

松川さんの言うように、日本の利益を優先したら、果たすべき「国際的な役割」も被爆国としてのメッセージも無意味で、アメリカと結託して軍備を増強するのだ、となるのです。逆に、日本の国家に得になると判断したら、中国でもロシアでも諂(へつら)って手を結べばいい、という理屈になりはしないか、と懸念するのです。

ワタシは、個人的には社会に入って学んだものの一つが、自己の「損得」でものを考えない、それが人間関係を良好に保つための秘訣だという事です。何かをシェアしたり、人に何かを贈ろうとするとき、自分の方が少しだけ損する程度に条件を決めるのが、一番円滑にことが運べます。

ワタシが彫る印も、お代を頂かないのはそうした理由からです。お金儲けに興味が無く、商売下手というのは、親が公務員(教員)であった影響かも知れませんね。幾度か経験した「相続」でも、いの一番に相続放棄したり、自分の相続権割合に拘泥しないで、相続分が少なくなるように決めました。飲み代も割り勘なら端数分はワタシが出します。千円相当のお品を頂いたら、1500円位の値打ちの物をお返しする、といったことを心がけていたら、他人や「隣人」と争ったり人間関係を毀損することはありません。

損して得取れといいます。家内の座右の銘は「負けて勝つ」だそうです。

松川さん、昔はけっこうな美人で「才色兼備」のお方であります。最近ガラの悪い自民党で活動しているせいかどうか、少し人相が険しくなった感があります。ただ「日本たばこ連盟」などに参画しているのはどうかと思いますな。日本人の健康を害している元凶の一つなのに、その税収(たばこ税)を有難がっているのは国家官僚の悪しき認識であります。

生活さえ成り立てば、死ぬまで自分の利益・損得には拘らないで過ごしたいものであります。

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