植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

手間はかかるが安心安全のぶどう作り 

2021年07月18日 | 植物
いよいよ関東でも梅雨明けであります。去年は7月の終わりまでひと月以上の雨に悩ませられ、スイカやブドウは大打撃でした。スイカは屋上栽培以外ほとんど出来損ないで捨てる羽目になりました。

 梅雨明けになったはいいが、それはそれで問題が生じます。一つは屋上のメダカたち、暑いのは好きですが外気温が30℃を超せば屋上は40℃を上回るほどになります。小さな水槽の水温はたちどころに上昇し、メダカの生育限度である38℃を越えます。するとメダカが煮えてしまうのです。打ち水・葦簀・出来るだけメダカプールを日陰になるように移動します。水温が高いと思ったら水道水で冷ますなど神経を使うのです。

 さらに、鉢植えの草木の水やりがあります。今まではほっておけば降水があるので水やり不要、根腐れしないように気を付ける程度で済みましたが、炎天下で水切れは枯れ死になります。

 ブドウ三品目「シャインマスカット・ロザリオビアンコ・甲斐路」はいずれも欧州系で、日本の多雨多湿を嫌います。昨年まで例外的に食べられる房もありましたが、ほとんどは黒糖病とべと病など雨に降られて病気になったのです。

 今年は一念発起し、とにかく雨叩きになるのは避けようと、ビニールで覆いをかけました。台風で吹き飛ばされないかは心配ですが、そのときはその時、修復すればいい、ともかく一部でも雨にかからないところでブドウを育てようというわけです。

 思いのほかうまくいっております。このひと月雨が続いたので、昨年までならシャインマスカットはとっくに黒い斑点が粒それぞれについている頃です。甲斐路は、もう茶色に変色して腐り始めたところだったのです。しかし、今年は少なくとも上にビニールがかかっているものはほとんど無傷なんです。

 梅雨明けを待って最後の手入れをいたしました。本来なら先月末くらいには終えておくべき整粒(一房ごとに肥大できない粒を摘粒し、30個くらいに減らす作業)や摘果(房の数を抑えて一房へ栄養が多く集まるようにする)が終わっていなかったのです。全体的には3,4割くらいを落としました。もったいないようですが、その分残した房に栄養が回り大きく甘いブドウになるのです。

 雨に当たる場所の房はいずれ病気になるのですべて摘果しました。すでに黒い病変のあるものも全部毟りとります。葉っぱやつるに絡んだものも外してしまいます。それが出来たら霧吹きに消毒剤を入れて一房ごとに噴霧いたしました。すでに表面に若干病気があっても治療してくれて、さらに新たな感染を防ぐ消毒してくれる「オンリーワンフロアブル 」を撒きました。

これが、日光と雨がぎりぎり当たるロザリオビアンコ、少し茶色になっていますがこれはOKとしました。(笑)

こちらがシャインマスカットです。

 これで乾燥させたらようやく袋掛けいたします。昨日コロナワクチン2回目を接種したので、無理せず明日にいたしましょう。全部袋掛けするとおよそ60房ほどになりますが、一部は肥粒生育状況をチェックし、収穫時期を見図るための試食用(ワタシのつまみ食い)にするので袋はかけずに置きます。殺菌以外は無農薬、自家製のぼかし肥料やもみ殻・腐葉土を施す有機栽培なので、安心して洗わずに食べられます。

 これで終わりではありません。この後は、秋の収穫時期まで、液肥を与えたり、定期的な消毒薬散布をいたしますが、なにより大変なのは天敵コガネムシとの戦いが続きます。今朝も10匹駆除いたしました。光合成に必要な葉を食い荒らし、まもなく土中に産卵、根を荒らす幼虫が孵化するのです。今まで毒性の強い殺虫剤(農薬)は一切使用しておりません。収穫後のオフシーズンに
土中のコガネムシの幼虫駆除に「ダイアジノン」は散布いたしますが。

 更に、気がかりなことがあります。今までは出来損ないで、だれも見向きもしなかったのです。今年、もしお店で売れるような立派なブドウが育ったら、黙って持っていかれる心配があるんです。先月たわわに実ったプラムが食べごろになったとき、一応ネットを被せていたのに、一晩で4~.50個が消えて無くなりました。鳥なら食べかすが散らかるのですが、木の下には何も落ちていません。もしかしたら4本手足のついたカラスが持って行ったのかもしれません。

 安心できないかも。残念ながら盗難防止の妙案が浮かびません、どうしたもんか。

 
コメント
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