オリンピックはあと2週間で開催だそうです。さすがにテレビでも過去の映像やアスリートの話題を連日取り上げて、盛り上げようとしているようです。 世間ではどうかは存じませんが、ワタシはあまり待ち遠しい、といった気分にはなりません。むしろこの梅雨空と同じく憂鬱でしかありません。
穴があちこち空いたバブル方式、ボランティアにはワクチン接種も行き届かず、いまだに無観客か観客数を減らすかでわぁわぁ騒いでおります。入場券だっていまだにどうなるかわからないのです。
開催2週間になってもまだ、選手選考や入替が続いているのです。本来なら少なくとも半年も前に代表選手を選出し、専門のコーチやスタッフをつけて強化合宿を張り、最後の調整を行うはずです。団体競技なら呼ばれた選手を集め戦術や作戦を練って準備すべきなのですが、そんなゆとりも無いバタバタであります。
聖火リレーから、開閉会式の会場運営や、競技の日程調整も二転三転しているようです。そもそも、各国からの選手団だって似たようなもので、幾人かは参加を辞退し、直前になって陽性反応が出た、とか事前の別大会で集団感染が発生しているとか、ちゃんと競技に参加できるかもアヤシイのです。開催前に宿泊して合宿するはずの自治体まで受け入れ辞退という事例が後を絶ちません。
ワクチン接種は、大幅に予定(目的)のペースを下回っております。あの古だぬきの自民党スポークスマン田崎先生は「信頼できる筋からの情報によると、ワクチン量は確保できてるが、接種が遅れてる自治体にだぶついたりしている」と言っていました。信頼できる人?誰やそれ(笑)。政府に信頼できる人なんていません。嘘ばっかり。狸だから化かすのが商売であります。役人だって隠蔽や改ざん、信頼できない適当な情報出しては失政を誤魔化してるじゃないですか。
量は確保できてると言ったのは、田村厚労大臣で、足りているはずだ、半分くらいは在庫として残っている計算になるといった主旨でした。嘘つくなよ。だったら、なんで職域接種や集団接種の予約を中断するの?どうして一日100万人接種しないの?
仮に、自治体のせいで接種が遅れているのなら、あるいは過剰在庫を持っているなら即座に足りない自治体へ移送して全体にまんべんなく遅滞なく供給調整するのが当たり前なんです。それが国の役目でしょう。至極簡単な作業なんですよ。空港に来た各社からのワクチンがどこの県にいくつ割り当てられて届いたか、そこから先にどこの機関や病院に送られ、日々何人が接種したか、などは足し算引き算、つまり小学低学年レベルの計算です。数量や関係先がどれだか多かろうが、たかだか数十万という単位であります。全国自治体と連携してワクチン消化実績表にリアルタイムで入力すれば、たちどころにどこに滞留していて、どこが不足するだろうと予測することなど容易いことなのです。
河野太郎さんは、わりに正直なので「足りない」と白状しています。菅さんが9月までに国民全員の分を確保する、とぶち上げたのもやはり得意の大ぶろしき・空証文で、なんの確証や見通しもないまま「選挙対策」とオリンピック対策で「安心安全」という絵空事を信じ込ませようとしているにほかなりません。嘘ばっかし。
自民党の政治家はことあるごとに、経済を回すために緩めるのは仕方ない、ウイズコロナだから感染者が増えても気にするな、と言ってきました。世界の常識では、最大の経済対策はコロナを無くすことにあり、そのためにロックダウンやワクチン接種を最優先に推し進めてきたのです。中国がいち早く経済回復し現在でも感染者を抑え込めているのは武漢閉鎖、有無を言わせぬ徹底的な行動管理を行ったからなのです。
今、日本では何度も繰り返した来た愚をまたしても推し進めようとしています。オリンピックを強行し飲食店には規制を緩めようとしています。運動会や地方のイベントも中止にするな、と通達を出しております。すでに、コロナは明らかな第5波が始まっております。いまだ全体の3割に届かないワクチン接種の遅れ、感染力・重症化の強い変異株の台頭、オリンピックから夏休み、お盆と人流がさらに拡大するのを目前にして、ワタシ達に出来ることと言ったら、静かにオリンピック観戦し、首をすくめて恐ろしい嵐が通り過ぎるのを願うばかりなのでしょうか?