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松実ブログ

松実の教員が書き込んでいます。面白い先生がたくさんいますよ☆

2008年10月29日 23時32分49秒 | Weblog
昔 読んだ小説で、心の中に石を持ってしまった女性の話を読んだことがある。

それは硬く、大きく、その人の心を確実に重くしていく。
ただしその本人は、人に見つけられるまで、その石の存在に気がつくことはない。

その女性の石は無事取り除かれるのだけれども、皆さんの中にも、怒り、悲しみ、苦しみ、葛藤…そのような生まれてくる感情を、その場でうまく表現できずに、心の中で固まってしまって冷たい石のようになっているものはないだろうか。それを人に指摘されたことはないだろうか。

優しい人ほど、その石を心の中につくってしまいやすい。

この言葉を言ったらあの人に心配をかけてしまう、こんな言葉を発したら相手の気持ちを損ねてしまうのではないか、こんな感情を抱いた自分がはずかしい、申し訳ない、周りに迷惑をかけたくない…

そんな想いに封じ込められて石になってしまったまま、心の中に眠ってしまっている感情はないだろうか。

気持ちを表に出すこと、人に見せることはとても勇気がいる、という人もいるだろう。
存在を否定されてしまうのではないかという恐怖、自分の感情が認められないのではないか、という不安が伴うから。

でもあなたが、すこしでもその石をとりだして、溶かしてみよう、と思えた相手なら、きっと大丈夫。

きっとすこしずつ、その石は溶けて、あるいは削れて砂になって飛んでいってしまうと思います。
時間はかかると思いますが、人の気持ちは確実に、人の力で癒されて、溶けていくものだとおもいます。

心の中の石を冷たく、硬く、大きくしてしまう前に、暖かい空気を流し込んであげようね。


            あや

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