朝、晩と涼しくなってきました。
熱帯夜に窓を網戸にして寝ていた癖が抜けず、昨晩も網戸にしたまま眠ってしまいました。朝方になって寒くて目が覚めてしまい、「もう秋なんだな~」とつぶやきながら窓を閉め、再び布団に入りました。
初対面の人と出会い、話す機会がある時に「趣味は何?」「好きな食べ物は何?」というような質問をすることはよくあると思います。私はそれに加えて「好きな季節は?」と尋ねることがよくあります。
春・夏・秋・冬それぞれに違った表情、趣がありますが、その人は一体どの季節が一番好きなのかが聞きたくなってしまうのです。もちろん好きな季節によって優劣があるわけでありません。好きな季節を聞いて、その上に更に何故その季節が好きなのかという理由までも聞きます。
その理由一つ一つに、その人がたどってきた人生の一部、性格、考えを知れる部分がある気がして嬉しいのです。
「冬が一番好き」と答えたAは、「彼氏のバイクの後ろに乗って山まで行って、そこで見た冬の澄んだ星空があまりにもきれいで、忘れられないんだよね。もうその人とは付き合っていないんだけどね・・・」と、教えてくれた。初対面にも関わらず「好きな季節」を聞いただけで、Aの人生の背景の一部をうかがえた気がして、Aをとても身近に感じ、友達になりたいと思った瞬間でした。
人によって好きな季節は様々、その季節を好きな理由も様々…。思い出や何かの経験の記憶と、季節はなぜか密接に関わっている気がします。楽しい思い出と夏の暑さ、悲しい思い出と冬の夜に輝くクリスマスのイルミネーション、幸せな思い出と桜の花など、組み合わせも色々ですが、移り行く季節の中で、人はたしかに生きているのですね。
ガク