ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

足早にメニューを説明する、そんな日曜日

2011-07-31 09:00:56 | Weblog
 ぐずついた天気が山形を覆っておりますが、お隣、新潟、福島では大雨で大変な事になっているのですね、これ以上、被害が拡大しない事を祈りする今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 現在時間、朝5時です。仕込みしたり掃除したりしたらこんな時間になってしまいましたが、元気に、いや、勢いだけある今だけの元気に、いや、これからもその元気が続くであろう元気に、ランチメニュー、行ってみますか。

 
        7月31日(日)ランチメニュー


        "前菜"

・舌平目と海老風味のムースリーヌ ソーセージ仕立て マスタードソース

         又は

・豚肉のソテーとじゃがいものサラダ トマトと青唐辛子風味


        "本日のスープ"

・海老風味のパリソワール(冷たいじゃがいものポタージュと海老のコンソメジュレ)


        "メイン"

・本日のお魚のポワレ ズッキーニのソテー バジル風味のソース

        又は

・鶏もも肉のグリエ 賀茂茄子のロースト シェリーヴィネガーソース


        "本日のデセール"

・クレーム・カラメル


 以上になります。

 手短で済みませんが、素敵な日曜日を。









 

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料理をするプレッシャーの向こう側には何がある

2011-07-30 12:53:43 | Weblog
 先日いらしたお客様に「お一人で作られているんですか?」とのお言葉を頂きました。
 団体のお客様でしたので「調理する人間が一人」というのを知ると、どよめきが起こっておりましたが、孤独に頑張らせていただいております。
 アミューズから始まり前菜の9点盛り(人気みたいです)、温前菜、魚料理、肉料理デセール、などのコースは団体様ですと一人で100皿以上作らなければなりませんから大変ではありますが(この日は、お肉の召し上げれない方がいらしたので魚2種対応でバタバタしましたけどね)自分にしか判らない楽しさもあるわけです。
 ご予約来店時間から逆算して仕込みを始め、なるべくメインのつけ合せなどは作り置きをせずア・ラ・ミニュート(その場で作る事)に出来るよう段取りをして、肉や魚はギリギリまで切り出ししないで済むように前菜とデセールの仕込みは完璧に終わらせて・・・など考えながらの孤独な仕事はスリリングなジェットコースターのようであります。
 「一人で調理している」というのが判ると、次に疑問が噴出するらしく「なぜ一人なのか?」「補助的人間はいないのか?」の質問をマネージャーは受けておりましたが、最終的には「虐めて辞めたではないか?」と言われ無き罪まで被されておりました。
 かつて、当厨房に入ったのは2人。一人は男性、一人は女性でありました。当然、もう既に辞めているのですが「虐め」が原因で辞めた事実はございません(何か、政治家みたいですな)ので一応、そのようにご認識ください。
 一人目の男性は厨房に入った次の日に「疲れたッス。」の言葉と共に辞めてしまいました、虐める暇もなかったではないですか、残念。
 二人目の女性は頑張ってくれたんです、半年ほど。仕事も真面目で私は非常に可愛がっていたのですが、「彼氏に付いて行くので・・・」との勇断を打ち明けられ辞めてしまいました、残念。(現在でも彼女から連絡が来るのですから「虐めた」というのではないと思っております)
 二人目の女性厨房スタッフ、仮に「Aさん」としておきますか、彼女と一緒に仕事をしていて非常に記憶に残っている出来事はこういうものでした。

「ガシャン!」

「キャー!」

「おいおい、どうした?!」

「冷蔵庫を開けて物を取ろうとしたらコレが落ちてきて・・・」

「とりあえず、怪我は?」

「大丈夫です・・・ごめんなさい・・・」

「いやいや、お前が大丈夫だったらいいよ、怪我されたら困るからな。」

「すみません。」

「で、何落とした?」

「これです、ごめんなさい・・・」

「どれどれ・・・バカモノ!これキャビアじゃねーかよ!」

 
 こんな事が思い出されます、このネタでその後の店飲み会は大盛り上がりでしたよ・・・キャビアは痛かったですけどな。

 「新しいスタッフは入れないんですか?」という事も聞かれるのですが、募集をしても全く反応が無いのが現実です、人気ないんですよ、うち。
 長らく一人で調理しているからでしょうか?一人の方が気が楽、と言いましょうか、一人が好きです、と言いましょうか、その方がフットワークが良いのですな。
 実際、当店では「完全におまかせ」というワインのつまみ的コース立てが密かに人気でありまして、リピーターの方もいらっしゃいますので前回とメニューが被らないよう即興で新しい料理を作らなければなりません。
 皿、カトラリー(ナイフ、フォーク)の相性も考えながらの作業は結構、プレッシャーでありますが、進めていくうちに用意したカトラリーを全部交換、というのも珍しくありません。(カトラリーは前菜用、魚用、肉用、スプーン大小、スースレードルなど複数ありますから料理に応じて厨房からの指定でセッティングする事になります)
 そんな事を思案しながらの、ちょいピリピリムードに助手がいたら・・・イヤでしょうな、若い人なら尚更。
 ですから、いいんです、一人で。いんですよ・・・・う、う、う・・・本当は寂しいかも・・・(ウソ)
 しかも、もう何度も20名以上の団体様のコース(取り分けではなく、普通のコース)を一人でこなしていますからお陰様で自信も付きました、団体様、有難うございました。

 他店ではスタッフを募集している所もある、と漏れ聞きますが、飲食店では意外と長期のスタッフを募集しています。

 なのに「スタッフがいない・・・」という言葉を聞くと、「ハローワークよ!機能しているのか?」と疑問にさえ思ってしまいます。

 職種を選ばなければ仕事はあるはず。飲食にしなさい、飲食に。

 給料は安いかもしれませんが(そこが重要なのか)食事は出ますからね、売るほどあるんですから。

 接客だって、調理だって、楽しもうと思えば楽しめると思うんですがね。

 私は楽しいですよ、プレッシャーを感じながらも。













 

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人にも店にも必ず「気軽」な部分は存在する

2011-07-29 18:08:13 | Weblog
 山形ではもうすぐ「花笠祭り」が開催されようとしており、街頭には提灯が設置されて否応なしに祭りな雰囲気を醸し出している今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 毎年、この季節になるとお祭り的な飾り付けをよそ目に一年の半分以上を消化したような気持ちになり訳もなく焦ってしまいお祭りのリズムに乗れません。(ウソ)
 その昔、まだ見習い時代、当時のゴミ袋は耐水紙袋であり許容以上にゴミを詰めると破れる可能性を持っていた薄氷の袋でありましたが、当時のお祭り(花笠祭りではない)が終わり観客が帰宅しようとする時、私は仕事中でゴミを捨てを命じられました。
 お約束、と言いますか、若いカップルや家族連れが横を通る中、ゴミ袋が破れてしまい魚のアラなどが散乱して大変な事になったのですが、そのゴミをかき集めている時、浴衣を着た人々に大笑いされたのを覚えています。
 それ以来、祭り=労働者を馬鹿にする集まり、のように思え、ひねくれて星を睨んだものでした。(大げさ)
 まぁ、それ以前にお祭り事がある時は仕事ですから参加すること自体、無理なわけですが、気持ち的にはフェスティバルになりたいものです。
 またもや思い出しましたが数年前、商店街で屋台を出した時、調理は私が任されたのですが焼き鳥用の串打ち600本、牛スジ煮込み27リットル寸胴2本分を前仕込みし、当日もずっと焼き鳥を焼きっぱなし、という過酷な作業で全くフェスティバルな雰囲気を汲み取る事はできませんでした、それよりも2日以上寝てませんでしたから眠かったですな。
 結局、私はお祭りに縁がないのではないか、と思うのですが、唯一、フェスティバルのように熱くなれる場所はストーブ前(ガス台の前)なのかもしれませんな。



 さて、話は変わりますが、よく当店は「気軽に入れない」と言われるのですが、この場合の「気軽」とは何を指すのでしょうか。
 「金額」。これが最もウエイトを占めているように思われますが、「服装」「料理内容」など色んな事が重なっているのでしょうな。
 「フランス料理」という冠も「気軽度」を下げている要因なのかも知れませんが、「ビストロ」に変えると「気軽度」が上がるのでしょうか。
 「ビストロ」の方が「気軽」という印象があると思いますが、冷静に考えると「ビストロ」も「フランス料理」の「レストラン」の種類でありますから言葉の持つイメージなのではないか、と思ってしまうわけです。
 しかも、「ビストロ」は「スパゲッティOK」のような「ジャパン・スタンダード」、もしくは「ヤマガタ・スタンダード」が存在する不思議な位置づけでありますからその辺も「気軽」なんでしょうな。
 一応、当店もカウンターを設置して「気軽度」を上げる気を見せているつもりなのですが、それ以上、となると・・・カウンターで厨房からくだらない話を持ちかけるくらいしかないのでしょうか、ね。
 因みに、カウンターでは「ワインのみ」というお客様も歓迎しておりますし、ワインバー的に利用される方もいらっしゃいますので「気軽」にいかがですか。
 話は逸れますが(いつもですけどね)、「気軽」などの言葉に「お」をつけてしまうと意味が違ってしまうので気をつけたいところです。
 例えば

・「気軽」→「お気軽」(能天気な印象を持ってしまいます)

・「幸せ」→「お幸せ」(ただのバカ扱いになってしまいます)

・「気楽」→「お気楽」(「お気軽」以上の能天気さでしょう)

 このように使い処を間違ってしまうと大変な事になりますから気をつけましょう。
 これに似たもので「先生→大先生」というのがありますが、これも「よっ!大先生!」などの掛け声は普通に馬鹿にしていますから思っても口にしないようにしたいですな。

 主題が判らない話の展開でしたが、まぁ、要約すれば「当店も気軽な部分はありますよ」という事を訴えたかったのですよ。

 あまりにもカウンターが気軽過ぎて一緒にワインを飲んでしまうほどですが、それもまた「気軽な部分」という事で、ひとつ。

 









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その男が厨房に入る時、スパイスが香る

2011-07-28 19:32:46 | Weblog
 最近、「男子食堂」や「厨房男子」なる「少年以上オヤジ未満」の男性用料理雑誌を見かけるようになりました。
 男性で自分の弁当を作ったりする「弁当男子」というのが存在しますから、料理が趣味、というのを超えて「栄養」「健康」を重視しているように思われます。
 因みに、その対極に位置する弁当男子は「コンビニ弁当男子」ではないでしょうか、似て非なるものですな。
 その雑誌の特集が「カレー特集」だったり「電子レンジ活用術」だったりで、雑誌名が「それ」でなければ普通の主婦向けの料理雑誌となんら変わりませんが、「男子系料理雑誌」は意外とイケメンな男性が出てきて料理をしているのが特徴ではないでしょうか。
 「料理をする男性でイケメンなのは稀有なんだよ・・・」と、人は自分の顔の境遇と照らし合わせてそんな事を思ったりするものですが、もう運命は止められません、カルマは急に止まれないモンですぜ。
 料理の写真も綺麗ですが料理自体も決して大盛りなどではなく上手く纏まっているものばかりでしたが、私は厨房に入るならどうしても「男子」ではなく「男(「漢」の字で「おとこ」でも可)」になって欲しいと思ってしまうのです。
 見た目はいいでしょう、今風でも。しかし、心意気が男な、いや、例えるなら、心構え的に、ティアドロップのサングラスをかけた角刈りで、ガルウイングのスポーツカーを乗ってきてショットガンを撃ちまくるような、そんな男気のある心構えで調理して欲しいと思うわけです。
 実際にそういう人がいればそれに越した事はありませんが、現代の間尺に合わない事はみんなが知っています。
 「今、そういうのってウザいんですよね。」と若者から言われても「自分は自分ですから。」の一点張りで話を聞きませんし、サングラスの奥の目が笑っていません、こ、怖い。
 仮に、そういう人が「男子厨房」に入ってきたら必ずカレーを作ると思われるのですが、その時「男子」はどういう態度に出るのでしょうか?シュミレーションをしてみましょう。

「今日、貴様と一緒に料理をする事になった大門だ。世露死苦!」

「・・・大門さんッスね、お願いします。それより大門さん、サングラス、邪魔じゃないッスか?」

「団長と呼べ!団長と!」

「・・・団長ッスか・・・でも何で団長なんスかね。」

「自分は大門軍団の団長だからだ。判ったな、ポッポ。」

「いやいや、僕のあだ名、ポッポ、じゃないですよ。」

「まぁ、そんな事はどうでもいい、始めるぞ。」

「どうでもいい、って、自分で振ってきたんじゃないスか。」

「いいか、今日の料理は“カレー”だ。まず、玉葱をみじん切りにし、バターで飴色になるまで炒めてベースを作る、判ったな。注意点はバックに竜神会が付いているかもしれない事だ、気をつけるんだ。」

「玉葱炒めるところまでは判るんスけど、竜神会は関係ないじゃないスか。」

「それくらい気をつけろ、という事だ。」

「・・・」

「玉葱を炒めたらすりおろした生姜とニンニクを入れて炒めろ。そして、小麦粉とカレー粉を入れて更に炒めるんだ、判ったな。」

「ウィ~ス。」

「貴様、何だその返事は!長幼の序は自衛隊でも判るぞ、おっと、それは違うキャラだな。」

「大門さん、いや、団長、そろそろいいんじゃないスか。」

「そうだな、そこにブイヨンを少しづつ入れるんだ、バカモン!少しづつだ!」

「めんどくさい人ッスね、もっと抑えて気軽にしましょうよ。」

「貴様、抑えて、とは何だ!セーブ警察とでも言いたいのか!」

「誰も言ってないスよ・・・」

 

 この会話からも判るように「男」な厨房野郎は、先走りしすぎ、なんです、そういうヤツなんですよ。
 しかし、彼は守っているのです、「料理の伝統」と「男の威厳」を。
 こういう人間がカレーを作ると大抵、大成功か大した事ないかのデッド・オア・アライブになる恐れがありますが、まぁ、それも「味」という事で。


 男子厨房に限らず、夏になるとスパイシーな刺激を求めるのは人間の本能なんでしょうか。
 
 久々に賄いでカレーでも作ってみようと思います。

 さっきの会話のように拘らず、市販のルーを使いますけどね。

「貴様、何だその投げやりな言葉は!」

 ハッ!すみません、じゃあ、ちょっとだけ拘ってみます。












 
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たまには写真入で料理の話もいいではないか

2011-07-26 23:42:44 | Weblog
 激しい音を立てて突然振ってきる鉄砲雨を見ると「アカシアの雨に打たれてこのまま死んでしまいたい。夜が明ける陽がのぼる朝の光のその中で、冷たくなった私を見つけてあの人は、涙を流してくれるでしょうか・・・」と、西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」の詩の一節をポツリとこぼしてしまう、そんなカタルシスな今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 雨も凄かったのですが、雷も結構なものだった山形ですが、雷の影響で新幹線の電気系統に支障をきたす事がない日本の鉄道、当然ですが流石です。
 「かの国」では鉄道大事故を雷のせいにしており、それでも「日本の新幹線より凄い」くらいの勢いのコメントを出しておりましたが、散々ボコボコに叩かれて逆に「今日はこれくらいで勘弁してやる。」と言い放つ吉本新喜劇のギャグを思い出してしまいました、お願いしますよ。
 かつて「かの国」に仕事でお伺いした時、空港から街中までのタクシーが恐ろしくスピードを出す、リュック・ベッソン監督の映画「タクシー」ばりの運転手で「凄いのに当たったな・・・」と思っておりましたら、他のタクシーもそんな感じでありました、皆さん、スピード狂なのね。
 とりあず早ければOK、のような気風がある国ですから必要以上に気をつけなければならなかったはずなのに・・・今回の事故は残念であります。
 
 さて、話は変わりますが、たまにランチの前菜の画像でも載せつつ、コメントでも頂いております「テリーヌ」の画像も載せてみようかと思い立ちました。
 コメントを頂きました方は自宅でテリーヌを作っておられるそうで火入れを変えただけで食感が劇的に変化したそうであります、勿論、変化は「良い方に」ですな。
 料理というのは考えて苦労した分の見返りがある仕事ですから、火入れに腐心し調節を繰り返しながら作ったのであれば当然、その見返りとして「美味しさ」が与えられるはずです、オォ、神よ、有り難き幸せ。
 レストランとしての料理でお客様にお出しする皿であれば考えて苦労するのは当たり前ですが、考える所をもっと突き詰めなくてはなりません。
 例えば、テリーヌのファルス(肉など練ったもの)を包むスライスした豚の背脂の厚さを均等にする、や、ファルスを詰める時に出来るだけ空気を抜く、などの細かい点に注意しながら作業を進めていかなくてはなりません。
 それは、なぜそうのするか、という「作業の意味」を再確認しながら調理をし、今回よりも次、次よりもその次の方が、確実に美味しくなるよう努力しなければならないからであります。
 因みに、包む豚の背脂のスライスを均一にする理由は「火入れの均一さ」を考えるからであります。
 スライスした背脂が均一でなければ当然、火の入り方も均一でなくなる、と考えるからですね。
 ファルスの空気を抜くのは空気が入るとそこから酸化してしまうからで、元々は保存食でありますからその点も考慮してですな。
 さて、画像です。この画像はコース立てのポーションですから、アラカルトであればもっとテリーヌは分厚くなります。



 付け合せは、最近お気に入りの「未完熟アップルマンゴー」のサラダであります。
 完熟していない「アップルマンゴー」はコリコリとした独特の食感がありますし、青っぽい酸味と微かな甘みが青林檎のように感じます。
 当然ですが、商品名が「未完熟の~」というのではありません、青果屋さんへ行き未完熟のものを選ばないと手に入れられません。
 「変なの選ぶねぇ~」と青果屋のオヤジに笑われますが、いいんですよ、好きなんですから。
 当店のアラカルト注文率が非常に高いメニューのひとつであります「テリーヌ(現在は、豚肉とフォワグラのテリーヌ)」、いかがでしょうか。

 次は、ランチの前菜でしたね。
 今回のランチメニューでお出しした「サーモンのマリネ 黄トマトと万願寺しし唐のソース添え」の画像であります。
 この料理は契約している農家さんから来る野菜の中に「黄トマト」「万願寺しし唐」があったので黄トマトはコンカッセ(粗い角切り)にしてエシャロットのみじん切りと共にソースに、万願寺しし唐は茹でてフォン・ド・ポール(豚肉のだし汁)と共にソースに、と2種類のソースを用意しサーモンのマリネと共に一皿にまとめた料理であります。
 


 今後、別の野菜が来たら違う料理になるかもしれませんが、こういう前菜もいいかな、と。

 農家の方が持って来てくれる野菜は「何が来るか判らない」という前触れもない「出たとこ勝負」的な野菜ですので来ると楽しいのですが、野菜たちを前にして悩まなくてはならない事もあります、楽しい苦悩という言葉があればそれですな。

 一応、山は張っているので当たればスムーズなんですが、たまに想定外もあるわけですよ。

 想定外が来た時は・・・頑張って考えますが、とりあえず、賄いで食べちゃいますか。










 
 
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夏の日差しで日焼けするべきか悩む、そんな日曜日

2011-07-24 03:11:17 | Weblog
 来週から「暑くなる」と宣言されておりましたが、夏らしくなるのを喜んでいいのか、それとも、「またあの暑さが・・・」と憂鬱になっていいのか複雑な思いになる今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 毎年、夏になると「この際だから、日焼けしてガングロになってやろうか!」と思ってはみるのですが、それを実行する事によってプラスになる事は何か考えてみても全く思い浮かばず、逆に「シミが・・・心配、かな。」と年齢的な不安材料を呼び起こす事になります、負けるな、俺!
 日焼けしてしまうとそれに連動して「もっと体を鍛えた方が・・・」などの違う方の心配もしなければならず、仮に鍛えてしまったら体中にサラダ油でも塗りたくってポージングしたくなるのではないか、と今度は別の心配もしなければなりません、考え過ぎですけど。
 数年前、オーストラリアに住んでいる時、「この国ではマッチョがモテるらしい」という未確認情報を掴んでしまった事と友人からスポーツジムの店長を紹介してもらった事でジム通いをしていた事があったのですが、今考えると「よくそんな気力あったな。」と色んな意味で感心してしまいます。
 しかし、通っているうちに「軽くジムで汗を流す」のではなく、完全に「ウェイトトレーニング」にチェンジしてしまい、ウェイトフレンドまでできてしまったために抜けれなくなってしまったのを思い出しました。
 いまだに「ベンチプレス用革ベルト」がありますから自宅に飾っておいたのですが、先日、奥さんに捨てられそうになりました、バカモノ!勝手に捨てるんじゃない!思い出が詰まっているんだよ、ちょっとだけ。
 まぁ、そんな事はいいとして、ランチメニュー、行っちゃいますかね。


        7月24日(日)ランチメニュー

        "前菜"

・サーモンのマリネ 黄トマトのソース 万願寺しし唐のソース

         又は

・ポシェした鶏胸肉のグリエ グレープフルーツとハーブのサラダ仕立て


        "本日のスープ"

・冷たいじゃがいものスープ


        "メイン"

・本日のお魚のポワレ クルジェットのバジル風味 フレッシュトマトと青唐辛子の温かいソース

         又は

・豚バラ肉のパン粉焼き じゃがいものロースト フランボワーズヴィネガーとさくらんぼのソース


        "本日のデセール"

・マンゴーのソテー パイナップルのソルベ添え


 以上になります。

 明日(正確には今日)はどう考えても海に行かれる方が多いのではないか、と推測されますが、海に行ったって疲れるだけですよ、変に行動しないで街中でランチでもいかがですか?と一応、言っておきましょう、営業の一環として。

 もし、海に行かれる方、お気をつけて行かれなさい。海は魔物ですからな。

 海の水は塩辛いかもしれませんが、街中の水は甘いものですよ。

 それでは、皆様、素敵な日曜日を。

 因みに、ランチ後のディナーは貸切営業となっておりますので予めご了承ください。








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あの夏野菜の食べ方を考えてみよう

2011-07-22 22:45:24 | Weblog
 台風の影響か、妙に涼しげで過ごしやすい雰囲気を醸し出しているのですが、節電猶予を頂いているのですかな、と天に問いただしたくなる今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 この涼しさをよそ目に朝のワイドショーなどは熱い「なでしこジャパン」一色でありますが、勢いに乗りすぎて素顔どころか私生活に近い所まで迫っておりました、やりすぎでしょ。
 私を含めてでありますが、これまであまり女子サッカーに興味のなかった人が注目するのは良い事なんでしょうが、妙な所をクローズアップするような違う方向へ行かない事を祈るばかりであります。
 サッカー繋がりで言いますと、我が県が誇るJ1サッカーチーム「モンテディオ山形」、今年は厳しいですな、なかなか勝てない。
 正式なホームスタジアムを建設しないからヤル気がなくなったのではないか、と囁かれているようでありますが(私のごく身内で)、何とか失地回復を目指し頑張っていただきたいものです。
 
 さて、話は変わりますが、やっとの事で契約している農家の方から野菜が継続的に届くようになりました。
 今年は天候不良などで大変だったようですが、箱一杯に野菜を詰めて持って来てくれる姿が今年も見れて嬉しく思います。
 今のところ「ズッキーニ」「黄トマト」「プチトマト」「豆トマト」「加茂茄子(*)」「万願寺しし唐(*)」「胡瓜」「人参」でありますが、不意に「コールラビ(和名カブキャベツ。ホワイトベンナとパープルベンナといって緑色っぽいのと赤のやつがある、当店に来るのはホワイトベンナ。瑞々しい球根のような野菜)」や「フヌイユ(フェンネル、ウイキョウとも言う。ハーブですな)」なども来ますが、「空心菜」「冬瓜」といった中華系も来ますから気が抜けません。お願いしますよ、うち、フレンチなんですから。((*)の付いている野菜は土壌の問題などで京都のそれとは違うかも知れませんが、種は京都から取り寄せて作っているそうです)
 「コールラビ」「フヌイユ」「空心菜」はご家庭で使う機会はあまりないでしょうが、他の野菜は何となく使えるレベルではないか、と思われます。
 その中でも「ズッキーニ」は結構深く浸透しているものと思われますが、時として「ズッキーニってどうやって料理すればいいんですか?」というご質問を頂く事があります。
 「ズッキーニ」。フランス語では「クルジェット」と言い、その見た目から「胡瓜」の仲間だと思われているようですが、実は「かぼちゃ」の仲間です。
 正式に言うならば「胡瓜」「かぼちゃ」どちらも「ウリ科」に属していおりますから親戚みたいなものですな、うちとクボタとクボタとうちは親戚みたいなお付き合い、山形クボタ、という農機具メーカーのCMが昔ありましたが、まぁ、そんな感じですよ。
 ズッキーニ、生で食べるには抵抗があるが加熱して食べるにはどうしたらいいのか、といった疑問が「どうやって食べたらいいのか?」の質問に繋がるのでしょうが、ズッキーニを使う料理で知名度の高いのは「ラタトゥイユ」でしょう。
 しかし、「ラタトゥイユ」を作るのには「ズッキーニ」の他、「茄子」「トマト」「玉葱」「ニンニク」「パプリカ」といった仲間が必要で、日本の家庭で作るには現実的ではありません。
 家庭で作る「ズッキーニ」だけの料理、となるとある程度絞られてきます、というか、ハッキリ言ってしまえば「天ぷら」がいいですな。
 「フライ」にしても美味しいので油と相性が良い、という事になりますが、エキセントリックに1本そのまま揚げる、のは人間性を疑われますので止めとおいた方がよろしいかと思います。
 生のままカットして衣を付けて揚げるだけ、というシンプルな工程からも家庭向きだと言う事がお判りになられると思いますが、カットの仕方、というのが今度は問題になるわけです。
 普通であれば「輪切り」にしたいところでしょうが、「輪切り」にしてしまうと断面の表面積の大きさから水分が抜けてしまいベチャベチャな仕上がりになる事、間違いありません。しかも、「輪切り」する人に限って薄めに切ろうとする習性があるようです。
 意地になって「輪切り」をしようとする人は「厚くすればいいんでしょ!」と言いながら思いっきり厚く切り、円柱状態のズッキーニを無理やり揚げようとします、オー・マイガッ・・・食べ手の事も考えましょうぜ、そんな意地よりも。
 「じゃあ、どうすればいいの!」ブチ切れる方もいらっしゃるかも知れませんが、まぁまぁ、落ち着いてください、棒状に切ればいいだけの話ではないですか。
 スーパーで売っているのは約20センチほどのものです。それを横に3等分、縦に4等分すれば簡単に棒状になるではないですか。
 少し太いズッキーニならば縦に6~8等分すれば適正な大きさに切り揃えられます。これならば食べる時に食べやすい、しかも、断面の表面積の大きさは抑えられ、適度の太さがありますから歯応えも残るというものです。
 ワインのつまみにしたい方は「天ツユ」ではなく「カレー塩」なんか添えれば白ワインが止まらなくなるかもしれません、いや、止まりません。

 これからどんどん出てくる「ズッキーニ」。ご自宅の庭で作ってらっしゃる方もいるようですが、料理の仕方が判らない、では作った野菜が浮かばれません、最後まで面倒見ましょうね。

 ソテーしただけでも美味しいんですが、味が単調なので口飽きするところが難点ですな。

 おっ、ゴーヤーチャンプルーの「ゴーヤー」の代わりに「ズッキーニ」というのも良いかもしれませんよ、その場合、「ズッキーチャンプルー」にでもなるんですかね。

 色々考えると楽しいかもしれませんな、夏野菜は。









 
 
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暑い日には熱く酸味のあるものを摂取せよ

2011-07-19 21:48:31 | Weblog
 何処からか「チューブ」の音楽が流れてきそうな天気、気温に見舞われている今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 「もう夏だな。」と断言できるほどの天候でありますが、それよりも熱かったのは「サッカー女子ワールドカップ・ドイツ」での日本優勝ではないでしょうか。
 スウェーデン戦でも白熱しましたが、アメリカ戦決勝、心が熱くなってしまったのは私だけではないはずです。
 オリンピックの時も気になっておりましたが、澤選手、素晴しいプレイでありました。
 近所の某チェーン系弁当屋さんの店員さんに激似しているため勝手に親近感が増しての応援でありましたが、澤選手の活躍を目にすると弁当を注文しなければならないのでは、と思うくらいでありました。
 信念を貫く事を世に知らしめた女性が注目される今、男性諸君もそれに負けないよう頑張らなければならないのではないでしょうか。
 「私も諦めずに頑張ります。」と現首相が発言されておりましたが、それは、どうなんでしょうか?微妙な人が変に頑張るとオゥンゴールする恐れがありますから気をつけていただきたいものです。

 さて、話は変わりますが、こう暑い日が続きますと冷たいものだけ摂取したくなりますが、夏は「酸味」のあるものも欲したりします。
 春は「苦味」、夏は「酸味」、秋は「旨味」、冬は「辛味」という言い伝えがあるくらいですからその時期にはそれ食べておけ、的なものなんでしょうがよく考えますと、夏場は食べ物が腐敗しやすいので酢酸で殺菌した方が良いのではないか、という衛生面を考慮した言い伝えだと解釈できるわけです。
 因みに、春は「生命の息吹を感じながら山菜などの苦味を食べなさい」、秋は「何でも美味しい季節なのだから感謝を込めて食べなさい」、冬は「辛いものや熱いものを摂取し身体を内面から温めれば風邪など引かないで健康的な生活が出来るはず」と解釈できるのではないでしょうか、先人の知恵ですな。
 夏の時期の「酸味」の代表的なもの、でもないですが、すぐに浮かぶのは「冷やし中華」だったりするのでしょうが、私的にはどうもあのむせるような酸味が気になってしまいます。
 冷たい麺をすすりたい欲求に駆られ、実践してむせった結果、鼻の穴から麺が飛び出てしまった、というバックファイヤーな方は意外に多く存在するそうですが、鼻から麺を垂らして「これでいいのだ。」とバカボンのパパのマネをしても周りを笑わせる可能性は低いと考えられますので、仮にそういう状況に陥ったとしても危険な賭けに走らないようにしなければなりません。
 では、夏場の酸味摂取は何が良いのか、私的には「鰯のエスカベージュ」などをプッシュしたいのですが、場を盛り上げるためには(この場合、ブログの場)「トムヤムクン」なんかがいいじゃないっスかね。
 「トム(スープ)」「ヤム(和える)」「クン(海老)」の意味を持つ「トムヤムクン」は正式な発音では「トンヤンコン」と聞こえます。
 まぁ、それはいいのですが、材料は「チキンスープ」「カー(タイ産の生姜)」「バイマックルー(こぶみかんの葉)」「レモングラス」「海老」「袋茸」「チリ・イン・オイル(唐辛子と海老味噌のようなもののペースト)」「マナオ(酢橘(すだち)に似た柑橘類)」「香菜」「ナンプラー(魚醤)」とマニアックな食材があるため入手が難しいと思われます。
 そこで、なんちゃって「トムヤムクン」を考えようではないですか。
 味の構成的には「ブイヨン」「柑橘系の酸味」「海老味」「ハーブ」でありますから、簡単に入手できる食材で代用したいものです。
 まず、海老味をグッと濃くする「チリ・イン・オイル」を手作りしたいところ。これは保存が利きますし、他の料理にも転用できますから試しに作ると楽しいかもしれません。
 有頭海老を購入します。身は「トムヤムクン」に入れますから殻を向いた後、冷蔵庫で保存し、殻と頭を使用します。
 海老の殻と頭、唐辛子を鍋に入れ、そこに被るくらいのサラダ油を入れます、この時はまだ常温です。
 ごく弱火で火をつけ海老の頭からプクプク泡が出るくらいの加熱をしていきます。目安としては80℃くらいでしょうか。
 温度が上がってきたら火を止め、焦げないよう気をつけて約1時間、加熱します。加熱したらクッキングペーパーで漉してオイルだけを保存します。このオイルは「エビチリ」などの仕上げにも活用できますし、「海老チャーハン」に垂らしても美味しいですな。
 本気度の高い人は鶏ガラのスープを取りますが、本気度が普通の人は「素」を使用してください。
 トマトは湯剥きして種を取りざく切りにしますが、本気度が普通の人は普通にトマトをザクにしちゃってください、種を取る必要も無いでしょう、それもまた味ですよ。
 バジルの葉はちぎっておき、レモン汁を用意しておきます、本気度の高い人は絞り・・・まぁ、おまかせしますよ。それとレモンの皮を洗剤で洗い、薄く剥いておきます。
 エリンギ茸はスライスしますが、薄すぎると食感がなくなりますし、厚すぎると存在過多になりますので丁度良い厚さにします。(1本を縦にスライスすると長すぎるので長さも考えて)
 「香菜(中名シャンツァイ、タイ名パクチー)」は、好きな人はごっそり入れると楽しいでしょうが、一緒に食べる人の事も考え、各自入れる制度にした方がよろしいかと思われます。
 そして、ナンプラー(魚醤)は必ず用意してください、あの怪しい香りが無ければ盛り上がりません。
 それでは仕上げましょう。

①スープ(鶏ガラの素でも可)を沸騰させ、弱火にしてレモンの皮を投入します。
 
②カットしたエリンギ茸を入れ、沸騰させます。

③カットしたトマト、海老(縦半分にする)を投入し、ナンプラーで味を調えます。

④レモン汁を入れ酸味を整えたらバジル、自家製チリ・イン・オイルを入れ最終的な調整をします。

⑤もっと辛味が欲しい方は青南蛮(青唐辛子)を刻んで入れると刺激的になるでしょう。

 本国では酢漬けの唐辛子やにんにくチップを入れる人も目立ちますが、大量に砂糖をぶち込んでいる人もおります、デザートか!

 暑い時には熱い、そして、酸味のあるものを摂取して乗り切りたいな、と考えてみました。

 「俺は熱い男だから熱いものはいらん!」

 そのようにお考えの熱い方、そういう方は「冷やし中華」を召し上がってください。

 その場合、すすり過ぎないようにね。












  
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当店、当ブログからのお知らせ

2011-07-17 09:50:43 | Weblog
 誠に勝手ながら7月17日(日)、18日(月)は休店とさせていただきます。

 19日(火)より通常営業いたしますのでご了承ください。

 またのご来店、お待ちいたしております。


 そして、来週からまた長文ブログ、再開いたしますのでよろしくお願いいたします。



 
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構築されていく過程を写真で見るのもいいのではないか

2011-07-16 01:29:07 | Weblog
 先日、皇太子様が山形に来県なされ、新聞にはさくらんぼ狩りをなさる姿が写っておられましたが、その後ろで佇んでいるさくらんぼ農園のスタッフと思しき女性の顔に見覚えがあると思いましたら我が山形県知事だった今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 知らない方の為にご説明いたしますが、我らが誇る山形県知事は女性知事であります。(吉村美枝子知事であります)
 その吉村知事は、周りに溶け込みやすい、と言いますか、違和感が無い、と言いますか、県民目線のポテンシャルをお持ちの方ですのでよく間違ってしまいます。
 「つや姫」のポスターの時は「見覚えがあるのだが、何処の旅館の女将さんだろうか?」と考えましたら、知事でした。
 またある時は、中央で山形県のPR活動をしている写真では周りの人と同化していて探すのが大変でした。
 周りに合わせる役作りを徹底している、と言われれば大いに頷いてしまいますが、役作りしなければならない意図が判らない、というものでしょう。
 そんな知事ですが、皇太子様をお迎えしご案内したのでしょうから大役を果たしたのでしょうが、ひとつ心配なのは、バリバリの山形弁で対応したのではないか、というものです。
 「山形の良さを言葉を持ってしてアピールしたのだ!」と言われればそうなりますが、少しは・・・お願いしますよ、そっちの方も合わせてくださいね。

 さて、話は変わりますが、最近、ケーキのご注文を続けて頂く機会がありまして、その工程を写真に収めて「ケーキ作り」の話でも・・・とネタ不足解消の一環として考えてみた次第です。
 当店のケーキは、苺(手に入らない場合は季節のフルーツ)とヴァニラ風味のムースリーヌをジェノワーズ(スポンジ)でサンドし、クレーム・シャンティイ(ホイップ・クリーム)でデコレートしたものであります。
 シンプルながら、ジェノワーズは軽く考えるとすぐに失敗する仕事でありますし、ムースもアングレーズ(卵黄、グラニュー糖、牛乳を攪拌したもの)を82度まで加熱し、ゼラチンを加えて冷まし、クレーム・シャンティイイを混ぜる、という気を使う仕事がありますのでどの作業も気が抜けません。
 今回は主に「ジェノワーズ」に焦点を当てて写真と共に説明しましょう。

 まず、ミキサーのボウルに全卵、卵黄、三温糖を入れ湯銭に掛けて攪拌しながら50度まで温度をつけます。
 それをミキサーに装着し、高速で回し空気を含ませてボリュームを出します。
 

 ここで気をつけなければならないのは、気を使いすぎて回さないと仕上がりが固くなりますし、回しすぎてボリュームを出しすぎると気泡が入りすぎて仕上がりがパサついてしまします。焼きあがったジェノワーズの断面に大きな穴がある時は完全に回しすぎですな。
 振るった薄力粉と溶かしバターを混ぜ、それをクッキングシートを貼り付けた型に流しますが、当店では短時間でふっくら焼ける、加工しやすい、という点から角の型にに流して焼き上げます。



 上記のものを150℃オーブンで約30分(20分で反転、更に10分)焼きますとこのようになります。



 型から外して大きな網の上で冷まし、上面の茶色くなった焼けた部分を薄く切り、裏も同様、焼けた部分を薄く削いでいきます。
 それをセルクル(ステンレスの円柱の型)で抜き、ケーキに使用する生地の片面のみ、シロップを打ちます。
 

 15センチのセルクルに下になる生地を敷き、先ほど説明しましたムースを流し、縦半分にカットした苺を並べて更にムースを流し、生地で蓋をしてラップで覆い冷蔵庫で冷やし固めます。
 セルクルの周りを軽くバーナーで炙り、型を外すとこういう状態になります。

 生クリームに粉糖を10%加え攪拌したクレーム・シャンティイを薄く、いや、薄すぎる事なく塗り、上に星型の絞り口で出したクレーム・シャンティイをデコレートします。



 これにロウソクを付けると誕生日仕様になりますな。

 こんな感じで作っておりますが、食べてみたい!とお考えの方がおりましたらとりあえず、お問い合わせください。

 ムースを使わないでクレーム・シャンティイのみで作る、ショートケーキ的なものの方が比較的スムーズに作れるのかもしれませんが、間にヴァニラのムースがある事で卵のコクがあるケーキになる、と考えこのスタイルになりました。

 今回は写真を多用してご説明しましたが、次からは文字だらけになる可能性が、いや、文字だらけです。

 今回の写真の分、文章だったら大変な文字数ですよ。

 たまには画像があると皆様のお気が楽になるかな、と考えたのですが・・・いかがでしょうか。










 
 
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