先日いらしたお客様に「お一人で作られているんですか?」とのお言葉を頂きました。
団体のお客様でしたので「調理する人間が一人」というのを知ると、どよめきが起こっておりましたが、孤独に頑張らせていただいております。
アミューズから始まり前菜の9点盛り(人気みたいです)、温前菜、魚料理、肉料理デセール、などのコースは団体様ですと一人で100皿以上作らなければなりませんから大変ではありますが(この日は、お肉の召し上げれない方がいらしたので魚2種対応でバタバタしましたけどね)自分にしか判らない楽しさもあるわけです。
ご予約来店時間から逆算して仕込みを始め、なるべくメインのつけ合せなどは作り置きをせずア・ラ・ミニュート(その場で作る事)に出来るよう段取りをして、肉や魚はギリギリまで切り出ししないで済むように前菜とデセールの仕込みは完璧に終わらせて・・・など考えながらの孤独な仕事はスリリングなジェットコースターのようであります。
「一人で調理している」というのが判ると、次に疑問が噴出するらしく「なぜ一人なのか?」「補助的人間はいないのか?」の質問をマネージャーは受けておりましたが、最終的には「虐めて辞めたではないか?」と言われ無き罪まで被されておりました。
かつて、当厨房に入ったのは2人。一人は男性、一人は女性でありました。当然、もう既に辞めているのですが「虐め」が原因で辞めた事実はございません(何か、政治家みたいですな)ので一応、そのようにご認識ください。
一人目の男性は厨房に入った次の日に「疲れたッス。」の言葉と共に辞めてしまいました、虐める暇もなかったではないですか、残念。
二人目の女性は頑張ってくれたんです、半年ほど。仕事も真面目で私は非常に可愛がっていたのですが、「彼氏に付いて行くので・・・」との勇断を打ち明けられ辞めてしまいました、残念。(現在でも彼女から連絡が来るのですから「虐めた」というのではないと思っております)
二人目の女性厨房スタッフ、仮に「Aさん」としておきますか、彼女と一緒に仕事をしていて非常に記憶に残っている出来事はこういうものでした。
「ガシャン!」
「キャー!」
「おいおい、どうした?!」
「冷蔵庫を開けて物を取ろうとしたらコレが落ちてきて・・・」
「とりあえず、怪我は?」
「大丈夫です・・・ごめんなさい・・・」
「いやいや、お前が大丈夫だったらいいよ、怪我されたら困るからな。」
「すみません。」
「で、何落とした?」
「これです、ごめんなさい・・・」
「どれどれ・・・バカモノ!これキャビアじゃねーかよ!」
こんな事が思い出されます、このネタでその後の店飲み会は大盛り上がりでしたよ・・・キャビアは痛かったですけどな。
「新しいスタッフは入れないんですか?」という事も聞かれるのですが、募集をしても全く反応が無いのが現実です、人気ないんですよ、うち。
長らく一人で調理しているからでしょうか?一人の方が気が楽、と言いましょうか、一人が好きです、と言いましょうか、その方がフットワークが良いのですな。
実際、当店では「完全におまかせ」というワインのつまみ的コース立てが密かに人気でありまして、リピーターの方もいらっしゃいますので前回とメニューが被らないよう即興で新しい料理を作らなければなりません。
皿、カトラリー(ナイフ、フォーク)の相性も考えながらの作業は結構、プレッシャーでありますが、進めていくうちに用意したカトラリーを全部交換、というのも珍しくありません。(カトラリーは前菜用、魚用、肉用、スプーン大小、スースレードルなど複数ありますから料理に応じて厨房からの指定でセッティングする事になります)
そんな事を思案しながらの、ちょいピリピリムードに助手がいたら・・・イヤでしょうな、若い人なら尚更。
ですから、いいんです、一人で。いんですよ・・・・う、う、う・・・本当は寂しいかも・・・(ウソ)
しかも、もう何度も20名以上の団体様のコース(取り分けではなく、普通のコース)を一人でこなしていますからお陰様で自信も付きました、団体様、有難うございました。
他店ではスタッフを募集している所もある、と漏れ聞きますが、飲食店では意外と長期のスタッフを募集しています。
なのに「スタッフがいない・・・」という言葉を聞くと、「ハローワークよ!機能しているのか?」と疑問にさえ思ってしまいます。
職種を選ばなければ仕事はあるはず。飲食にしなさい、飲食に。
給料は安いかもしれませんが(そこが重要なのか)食事は出ますからね、売るほどあるんですから。
接客だって、調理だって、楽しもうと思えば楽しめると思うんですがね。
私は楽しいですよ、プレッシャーを感じながらも。
団体のお客様でしたので「調理する人間が一人」というのを知ると、どよめきが起こっておりましたが、孤独に頑張らせていただいております。
アミューズから始まり前菜の9点盛り(人気みたいです)、温前菜、魚料理、肉料理デセール、などのコースは団体様ですと一人で100皿以上作らなければなりませんから大変ではありますが(この日は、お肉の召し上げれない方がいらしたので魚2種対応でバタバタしましたけどね)自分にしか判らない楽しさもあるわけです。
ご予約来店時間から逆算して仕込みを始め、なるべくメインのつけ合せなどは作り置きをせずア・ラ・ミニュート(その場で作る事)に出来るよう段取りをして、肉や魚はギリギリまで切り出ししないで済むように前菜とデセールの仕込みは完璧に終わらせて・・・など考えながらの孤独な仕事はスリリングなジェットコースターのようであります。
「一人で調理している」というのが判ると、次に疑問が噴出するらしく「なぜ一人なのか?」「補助的人間はいないのか?」の質問をマネージャーは受けておりましたが、最終的には「虐めて辞めたではないか?」と言われ無き罪まで被されておりました。
かつて、当厨房に入ったのは2人。一人は男性、一人は女性でありました。当然、もう既に辞めているのですが「虐め」が原因で辞めた事実はございません(何か、政治家みたいですな)ので一応、そのようにご認識ください。
一人目の男性は厨房に入った次の日に「疲れたッス。」の言葉と共に辞めてしまいました、虐める暇もなかったではないですか、残念。
二人目の女性は頑張ってくれたんです、半年ほど。仕事も真面目で私は非常に可愛がっていたのですが、「彼氏に付いて行くので・・・」との勇断を打ち明けられ辞めてしまいました、残念。(現在でも彼女から連絡が来るのですから「虐めた」というのではないと思っております)
二人目の女性厨房スタッフ、仮に「Aさん」としておきますか、彼女と一緒に仕事をしていて非常に記憶に残っている出来事はこういうものでした。
「ガシャン!」
「キャー!」
「おいおい、どうした?!」
「冷蔵庫を開けて物を取ろうとしたらコレが落ちてきて・・・」
「とりあえず、怪我は?」
「大丈夫です・・・ごめんなさい・・・」
「いやいや、お前が大丈夫だったらいいよ、怪我されたら困るからな。」
「すみません。」
「で、何落とした?」
「これです、ごめんなさい・・・」
「どれどれ・・・バカモノ!これキャビアじゃねーかよ!」
こんな事が思い出されます、このネタでその後の店飲み会は大盛り上がりでしたよ・・・キャビアは痛かったですけどな。
「新しいスタッフは入れないんですか?」という事も聞かれるのですが、募集をしても全く反応が無いのが現実です、人気ないんですよ、うち。
長らく一人で調理しているからでしょうか?一人の方が気が楽、と言いましょうか、一人が好きです、と言いましょうか、その方がフットワークが良いのですな。
実際、当店では「完全におまかせ」というワインのつまみ的コース立てが密かに人気でありまして、リピーターの方もいらっしゃいますので前回とメニューが被らないよう即興で新しい料理を作らなければなりません。
皿、カトラリー(ナイフ、フォーク)の相性も考えながらの作業は結構、プレッシャーでありますが、進めていくうちに用意したカトラリーを全部交換、というのも珍しくありません。(カトラリーは前菜用、魚用、肉用、スプーン大小、スースレードルなど複数ありますから料理に応じて厨房からの指定でセッティングする事になります)
そんな事を思案しながらの、ちょいピリピリムードに助手がいたら・・・イヤでしょうな、若い人なら尚更。
ですから、いいんです、一人で。いんですよ・・・・う、う、う・・・本当は寂しいかも・・・(ウソ)
しかも、もう何度も20名以上の団体様のコース(取り分けではなく、普通のコース)を一人でこなしていますからお陰様で自信も付きました、団体様、有難うございました。
他店ではスタッフを募集している所もある、と漏れ聞きますが、飲食店では意外と長期のスタッフを募集しています。
なのに「スタッフがいない・・・」という言葉を聞くと、「ハローワークよ!機能しているのか?」と疑問にさえ思ってしまいます。
職種を選ばなければ仕事はあるはず。飲食にしなさい、飲食に。
給料は安いかもしれませんが(そこが重要なのか)食事は出ますからね、売るほどあるんですから。
接客だって、調理だって、楽しもうと思えば楽しめると思うんですがね。
私は楽しいですよ、プレッシャーを感じながらも。