ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

本を読んで感想を述べる事をしてみたくなったのは、物思いに耽ったからだ

2013-01-30 22:47:43 | Weblog
 小学生、中学生の頃、「読書感想文」というものがありましたが、自分が読んだ本の感想を文章にして提出しなければならない事が私的に納得いかず、中学生の頃は提出を拒否するほどでありました。
 みんなで同じ本を読んでのディスカッション的なものなら理解できましたが、自分が本を読んで自分しか判らない内容を理解してもらうにはストーリーを最初から説明する必要がありますから、「オレのストーリーを主軸にした感想文を読むより、同じ本を読んで個々で感想を持ち、胸にしまった方が良いのではないか?」というのが当時の私の考えでした。
 それでも宿題として出されるわけですから先生から催促されたのですが、頑なに「読書感想は人に披露する物ではない」という考えを崩さず、先生を困らせておりました。
 しかし、時が経ち、物事を理解できるようになると「感想」というのが非常に大事で、そして、自分の仕事に結着している、と考えるようになったのです。
 食事をしたらその料理の感想を、ワインを飲んだらそのワインに対する感想を、新聞を読んで国内外の情勢を知ったらその感想を、食材を前にしたらその食材の感想を、そして、それを料理したらその感想を、嬉しい事があればその感想を、悲しい事が続けばそっとその感想を、心の中で想い、そして、時としてそれを言葉に出さなければならないのが世の中だ、と知ったのです。(だいぶ大げさですな)
 そんな「読書感想文」の事を思ったのは、昨夜帰宅したら何気にテーブルに置いてあった本「走れ!メロス」をこれまた何気に読んでしまったからでした。
 短編小説ですからすぐに読み終わったのですが、読み終わってから「今なら書ける気がするな、読書感想文・・・」そう思ったのです。
 私もいい歳ですから、「読書感想文」などといっても文章内容がいつもの調子になるのは必至だと思われますが、何十年ぶりに読んだ「走れ!メロス」は面白く、感想を語るにはもってこいの題材でありました。
 では、公開読書感想文、行ってみましょうか!


      「走れ!メロス」を読んで

                マチルダベイ  藤原


 「メロスは激怒していた。」という一節で始まる「走れ!メロス」は、卓越した文章でダメ男を表現させたら日本一、と思われる太宰治先生の短編小説であります。
 ダメ男指数が非常に高い先生の作品「人間失格」の書き出しも「私は、その男の写真を三葉、見たことがある」という回顧している始まりである事からも先生の書き出しに対するこだわりが見られる、というものでしょう。
 なぜメロスは激怒していたのか?この一節でそう思わせ、そして、ここから本題に入っていく文章手法は見る者に期待感を持たせるのではないでしょうか。
 メロスは田舎育ちの牧人であり、妹の結婚式が近いため、その装飾品や食料などを購入する為にシラクスの市にやって来て、そしてその後、そこに住む友人「セリヌンティウス」に合う事にしていた。
 しかし、2年ぶりにメロスが目にしたのは活気のない市、ひと気のない町でした。意外と乱暴なメロスは通りすがりの若者をとっ捕まえて問いただそうとすると逃げられてしまいます。
 そこで今度は老人をとっ捕まえて問いただします、乱暴すぎだろ、メロスよ。
 すると、老人が口にしたのは「王様が人を殺す」という事でした。何気にベラベラ喋ってメロスに情報を与える老人は、「王様は妹や皇后、甥っ子、家臣なども信用できなくて殺している」と思いっきりな情報を与えます。
 「人を信用できないんです、王様は・・・」と老人は続けましたが、大丈夫か、老人、そんなにベラベラ喋って。密告されて捕まる可能性だってあるんだぞ。
 その話に怒ったメロスは冒頭の「激怒」へと変化していくのです。「何たる事か!暴君ディオニスよ!オレが一言言ってやろうではないか!」元来メロスは正義心の強い男だったようで妹の結婚式の事は頭から離れてしまい国王ディオニスの元へ直訴しに行きます。
 王の下へ行くと勿論、ボディーチェックをされるのですが、メロス、何の為にそれを持っていたのか、短剣などを懐に忍ばせておりました。殺人の意志があった、と取られても致し方ありませんな。
 メロスは妹以外、両親、妻もおらず「どうなってもいい身」でありましたから、王ディオニスの前でもふてぶてしさを隠そうとはせず、ディオニスと討論してしまいます。
 「市を暴君の手から守るのだ!」そう叫ぶメロス、「俺の孤独がお前にわかるか!」怒鳴るディオニス。「民を信じない王などいるか!」反論するメロス、「私欲に取り付かれているのはお前らだろう!」引かないディオニス。
 元々、死を覚悟で来たメロスでしたが、冷静になって考えると妹の結婚式がある事を思い出し、「王様よ、俺が死ぬのは良いけど、その前に妹の結婚式があるから3日間の猶予を与えてくれ」と交渉してしまいます。
 王様を激怒させておき、しかも、妹の結婚式の準備があるから帰らせてくれ、と願ってもそれが受け入れられる状態ではありません、なぜなら王様は人を信用しないんですよ、基本的に。
 そこでメロスは驚愕の取引を持ちかけます。

「この市にオレの友人で石工のセリヌンティウスという男がいるからそいつを身代わりに置いていく。」

 メロスよ、お前どこまで自分勝手なんだよ。街が暗いから人を問いただし、その話に激怒して王様に暴言を吐いて、緊迫した状況の中、妹の結婚式を思い出して「帰らせろ」と言い出し、それが認められないと自分の身代わりに友人を置いていく、お前の友人にだけはなりたくないな、正直、それが感想であります。
 セリヌンティウスは捕まり縄をかけられるのですが、それが2年ぶりの再会、捕まった方は何が何だか判らない、というものでしょう。しかし、友人セリヌンティウスはあっさりそれを了承し、メロスを送ります、良い人なんだねぇ、セリヌンティウス。
 順調に村へ帰ったメロスは妹を呼び出し「明日結婚しろ」とせかします。実は結婚式は来週くらいだったのですな、ここでも自分勝手だぜ、メロス。
 その後、深い眠りについたメロスは次の日の早朝から結婚式の準備を進めます。まずは新郎の説得。結婚式を早めるのですから相手も渋々でしたが、とりあえず了承し、次の日、無事、結婚式を済ませます。
 しかし、私はここで大いなる疑問が浮上したのです。結婚式の最中、メロスは酒を飲んでおり、飲みすぎると明日帰るのがしんどくなるから、という理由で式を中座してまたもや深い眠りにつくのです。
 友人が死ぬかどうかの瀬戸際で飲酒をしながら楽しみ、そして、深い眠りになどつけるのでしょうか?読んでいて「早く走れ!メロス!」と心の中で叫んでしまったほどです。
 次の日、普通に起きたメロスは思い出したかのように市へ向って走ります、もっと早く起きろ!そう心で思ったのもメロスののんきさに対する声であります。
 前日の雨でぬかるんでいるのはお約束としても、川が濁流で氾濫し橋が流されたのは予想外でした、だからもっと早く起きろ、と思ったんだよ!
 やっとの事でその濁流の中を泳ぎきると待っていたのは王ディオニスの刺客でありました、そんなオマケ付きなのね。
 それもバッタバッタとなぎ倒し走りを再開すると、何と!疲労困憊で動けなくなってしまいます、おいおい、大丈夫かよ。
 その薄れゆく意識の中で「もう止めようかな、走るの・・・期日を過ぎても身代わりがいるから免罪にしてくれるって言ってもらったしな・・・」などととんでもない事を思ってしまうメロス、コラッ!早く走れ!
 すると、近くで出ていた湧き水を飲んで元気が出たメロスはまた走る決意を固めます・・・メロスよ、早く走れよ・・・
 順調に走り出したメロスは自分を鼓舞する為にこう言い聞かせます。

「走れ!メロス、走れ!メロス・・・」

 そうです、これが表題になっているのです。タイトルはメロス本人の心の叫び、自分を鼓舞する為の心の叫びだったのです。
 街まで来たメロスを待っていたのはセリヌンティウスの弟子でした。

「もう無駄だから走るのは止めてください。あなたの為に死ぬのです。」
 
 そんな事を言われて止めれないだろ、メロスよ。
 
 ギリギリ城に着いたメロスは、友人セリヌンティウスの縄を解くよう願います。
 
 縄を解かれたセリヌンティウスにメロスは「俺を殴れ!俺は途中で走るのを止めようとした。」そう打ち明けると思いっきりぶん殴られます。

 するとセリヌンティウスも「俺も殴れメロス、俺も一度お前が帰ってこないのではないか、と疑った。」するとメロスはねじりを加えたパンチをお見舞いします、メロスよ、コークスクリューパンチかよ・・・

 そんな2人を見た王ディオニスは「俺も仲間に加えてくれ、感動した!今、オレは感動している!俺も仲間に加えてくれ!」と涙を流します。
 人を信じる心を失い、孤独に苛まれていたディオニスは2人に真の「信頼」というものをみたのです。

 ここで、この作品は終わりに向いますが、最後、布切れを持ってメロスに近づいてくる女の子がいました。

 メロスは素っ裸だったのです・・・フルチンかよ、メロス。

 みんなで笑いながら市に幸せをもたらした2人、いや、ディオニスも加えた3人は清々しい気持ちになったのではないでしょうか。

 ただ、仲間に加えたならば2人でディオニスをもぶん殴らなければならなかったのではないか、という疑問が最後に付いたのはご愛嬌でしょう。


           終わり




 という事で、こんなにも長い文章になるとは思っていませんでしたが今日はこの辺で。


 そして、この読書感想文を故平井チエ先生に捧げます。受け取ってもらえるか判りませんが一応、提出してみる、という事で。


















 
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1月が終わりに近づくとチョコレートの甘い香りが漂うような気がする

2013-01-29 23:39:03 | Weblog
 吹き荒ぶ雪の日もあるかと思えば、晴れ間が顔を出す日もあり「女心と冬の空」とでも言いたくなる今日この頃、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 「失礼な!女心はそんなにコロコロ変わりません!」そのような言葉を投げられる可能性がありますが、その憤慨している心こそが「吹き荒ぶ雪」のようではないですか・・・こ、怖い。
 そんな「女心」に火を点けれるか、点けれないか、試されるであろうジャッジメントデーである、「バレンタインデー」が刻一刻と近づいておりますが、世の男性諸君はちゃんと女性に優しくしているでしょうか、心配です。
 食事に行ったなら女性が座る椅子を引いてあげていますか?仮に引かなくてもサービススタッフが椅子を引いてくれる店を選んでいますか?女性が髪を切ったなら「その髪型、似合うよ」とさりげなく言っていますか?女性の服装にも「かわいいね」とさりげなく言っていますか?そういうちょっとした事が重要なんです、因みに、私はあまり言った事がないですけど・・・でも、椅子ぐらいは引く時がありますよ、たまにですけど。(だったらダメだろ)
 その普段の行いが「チョコレート」という物となってジャッジされるのです・・・因みに、私は昨年、誰からも貰えませんでした・・・「アウト」だったんですかね、ジャッジ的に。
 貰う立場であります男性としてもコンビニで購入したと思われる「チョコレート」なのか、「ジャン・ポール・エヴァン」や「ピエール・エルメ」などの有名ショコラティエ(後者は有名パティシエです)の「チョコレート」なのか、では「扱いが違う」と感じても致し方ないのではないでしょうか。
 「コンビニチョコレート」は「普通の友達」又は「これから発展する可能性のない友達」であり、「有名ショコラティエ・チョコレート」は「ロックオンしている男性」又は「今付き合っている男性」と考えてほぼ間違いないでしょう。
 しかし、その上を行く「そのチョコレートを貰った為、結婚に至ったチョコレート」というのがあったら皆さん、どうしますか?どうもしません?いやいや、してください、話が進みませんから。
 「そのチョコレート」とは!当店の「バレンタインチョコレート教室」で作り、包装したチョコレートであります。(スミマセン・・・前も書いた事なんですけどね、それ以前に店の宣伝ですな)
 作ってその場で食べていた女性もいましたが、その方は・・・何と言いますか・・・現在でもシングルであります、自分で食べちゃダメだ、という証左ですな。
 昨年末、そのご夫婦(勿論、チョコレート教室の段階では付き合っていた状態)がご来店なされ、その話をされたので「ならば今年も」と思ったのですが、問い合わせの方は全員既婚者でありました、旦那さんともっと燃え上がりたい、という感じなんですかね。
 私と致しましては是非とも未婚者の方に参加していただき、その効能(なのかは不明)を体験していただきたいのです。(ただし、効かなかった場合は自己責任、という事でお願いします)
 開催予定日は2月11日(月)の午前11時から、を予定しておりますが、参加人数が少ない場合は、ふてくされて朝からワインをかっくらってしまい、的確に指導できない場合がございますので予めご了承ください。

 そろそろ1月も終わりに近づいてきました。バレンタインデーで悩む若者男性を車寅次郎風に励ましますと

「そこのお若いの、チョコレートの1個や2個貰えなかっただけで悩むんじゃあないよ。出会うは別れの始まりよ、次の年まで頑張れ!青年!」

 ん~、貰えなかった事が前提になっているな、この文章だと。













 
 
 
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料理人が家で料理を作るのは自戒である。しかし、それは心に火をつける

2013-01-25 23:26:42 | Weblog
 当店にはカウンターがございますから色々な方とお話できるのですが、時として質問を頂いたりもします。
 「ブログはどれくらいの時間で打つのか?」「シラフで打っているのか?」というブログ関係のご質問は結構頂くのですが、ブログを書き始める(どうしても“書く”と表現してしまいますがご了承ください)のは仕事がひと段落し、大まかな片付けを始める9時半過ぎからですのでアップする時間が10時過ぎ、11時過ぎになっているのを考えるとブログ記事1本当たり1時間~1時間半くらいで書いている事になります、それほど時間を掛けてはいないんですよ。
 しかも、「素面(しらふ)」で書いているからあの長さになるわけで、飲みながら書いていたらサッサと切り上げて飲みに集中する、というものです。
 そのようなご質問は稀に頂きますが、一番頻度が多いご質問は「普段、家で料理をするのか?」というものであります。
 以前、当ブログでもこの質問に触れた事がありましたが、結果から言いますと「家で料理はします」になります。しかし、家で料理するのは普段家にいない、又は、普段家族と殆ど接しない私なりの「自戒」のようなもので、「これで勘弁してください・・・」という何と言いますか、年貢みたいなものなんですな。
 先日の定休日、珍しく身体の不調、喉と体の関節の痛みを感じた私は夕方近くまで寝込んでしまいました。
 起きてすぐに水を飲み、鏡で喉を見てみると赤く腫れており、悪寒も感じながらボーっとしてると家族が帰ってきました。
 しかし、普段、家にいない人間の立場的弱さ、と言いましょうか、そんな体調でも流れ出夕食を作らなければならない状況に追い込まれてしまったのです。(これは大げさではありません)
 喉が痛い、関節も痛い、ふらつく、頭がボーっとする、そんな中で料理を作らなければならない、となると簡単に出来て何となく全員を納得させる料理でなければなりません。
 そこで「カレー」にする事に決めました。これならば誰からもブーイングを浴びる事はなく、その他にサラダでも作れば何となく「カレーセット」のような雰囲気に持って行けるのではないか、と判断したからです。
 冷蔵庫には鶏モモ肉がありましたので「チキンカレー」と決定しました。仮に「何でチキンカレーなの?」と質問されても

「いいか、カレーの故郷、インドではな、宗教上の理由で食べれない物があるんだよ。豚は不浄の物として扱われている為に食べれません。牛は農作業の道具として扱われているから食べれません。だから消去法で行くと鶏肉だろ?だから今晩はチキンカレーです。」

 となんだかよく判らない理由でチキンカレーに持ち込む事ができます。言い包める(いいくるめる)事も父親としての役割です。(勝手な理論)
 それはいいとして、鶏肉は用意できました。後は野菜ですが、玉葱、人参は普通に「アリ」だとして、じゃがいもを入れるか、という問題に衝突します。
 いや、今日はじゃがいも入れない方がいい、何となくそう俺の身体が感じたから・・・そんなフィーリングで「じゃがいも無しチキンカレー」に決定した時、ここまで来たらちゃんと考えてカレーを作ろうではないか!と具合が悪い中でもメラメラと燃える「何か」を感じたのです、その「何か」とは未だに何だかよく判りませんが、「闘志」という事にしといてください。
 まず、最初に考えなければならないのは、鶏肉や野菜などの材料を炒めるか、という事です。
 最初に焼き色を付け、材料の表面を焼き固める事によってジュ(ジュースの意。この場合は食材から出てしまう汁の事を指す)を流出させない、だから材料のジューシーさを保つ仕上がりにするのだ論もあるでしょうが、その日の私の体調から考えるとクリアなカレー、サラッとした中にも美味しさを感じる、そんなカレーを作りたかったのです。
 そうなると話は早いです。鶏もも肉は一口にカットし、玉葱はくし型、人参は半円で1センチの厚さにカットします。
 これらを水から鍋にかけ、沸騰したらアクを丁寧にすくっていきます。これで鶏にスープを取るような感じであります。
 ですから、短時間で味が出るように鶏肉は大きすぎてはいけない、玉葱のくし型も大きすぎてはいけない、そして、人参は厚みのあるスライスにし食べた時の食べやすさも考慮しながら味が出やすいように断面の表面積を計算し半円にしたのです。
 時として、カレーに入れる人参を必ず乱切りにしなければならない、とお考えの方もいらっしゃるようですが、豚の角切り肉ならいいでしょう、それでも。しかし、短時間で火を入れなければならない時はそれに合わせた人参の切り方、というのがあります。勿論、人参だけではありません、野菜や肉、魚など全ての食材はどう仕上げるかによって切り方や扱い方が変わってくるのです。
 家庭だからどうでもいいなどという考えはもはや私の中に存在しませんでした。身体が具合悪く、それでも作らなければならないならば、俺が法則だ!アイ・アム・ロウ!
 それはいいとして、他の野菜を探すとキャベツとピーマンがありました。よし!これらも入れてやろうではないか!そう乗ってくるとワインが欲しくなりおもむろにワイングラスを取り出し白ワインを注ぎました。
 「大丈夫なの?」奥さんから怪訝そうな顔をされてしまいましたが、もう止められないんだよ!一度点いたおいらの心の炎はな!具合悪いならワイン飲んでも一緒だ!白ワインなんて「熱さまシート」みたいなもんだぜ!そう思いながら淡々と調理していきます。
 キャベツは包丁を使わず手で割って調理する方が形が不揃いで食べた感じが面白いものです。手でちぎりながらスープの鍋に入れ、人参の硬さを見ると既に柔らかくなっているではありませんか。スープの味を見てみると、味が薄い中にも風味があり成功の兆しを見せています。ここで美味過ぎてはいけません、最終工程である「カレールーを入れる」というのがありますからその時に味が整えば良いのです。ここで美味しいと味が濃くなって胃が重くなる、というものでしょう。
 ピーマンは細切りにして炒めておきます。ピーマンだけは炒めてアクを飛ばさないといけません。
 そして、最終工程、カレールーの投入です。箱の表記を見ると「甘口」と書いており、秘蔵のガラムマサラでも入れてやろうかと思いましたが、よく考えると子供も食べるのです、ワインを飲んでクールダウン、それは今度ですぜ。
 カレールーを入れてから弱火にして溶かし込み、混ぜている間に先のピーマンを加えます。ピーマンに火を入れ過ぎてクタクタにすると美味しくありませんからな。
 最終味見をすると味が少し薄いような気がしました。こういう場合、隠し味に醤油、という手もあるのですが私は少量のケチャップ、そして、塩のみで味付けをしました。
 隠し味の醤油・・・隠さなければならない醤油の味なら、ないほうがマシさ!アイ・セイ!バイバイ、哀愁デート!鮮やかな!バイバイ、哀愁デート、笑顔見せてよ!バイバイ、哀愁デート、醤油味、罪なヤツ!
 
 出来上がったカレーを器に盛り付けてテーブルに出しても私はまだ台所にいました。

 これから、自分のワインのつまみ作んないと。

 ん~、喉の痛みが取れなかった原因はこれか・・・







 
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街中では嫌われ、山では歓迎される者、汝の名は「雪」

2013-01-24 22:54:58 | Weblog
 「こんなに雪が少なくて良いのだろうか?」そんな一抹の不安を抱かせるくらい今年の冬は雪が少ないのですが、それと同時に「いやいや、来月、ドーンと降るかも」と安心できない面も併せ持つ今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
 このまま雪が降らなければそれはそれで良いのですが、安心させておいての雪降り、みたいな「フェイント降雪」が稀にありますから雪国的には油断できません。
 「チマチマ降るなら一気に降って終わりにしろ!」そう刹那的な声をあげたくなりますが、大雪が降ったら降ったで大変な事になりますから「今年はこのまま雪無しって事で・・・」と天に祈るばかりであります。(大げさ)
 しかし、スキー場的には雪に降ってもらわなければならない訳で、街中と観光地との温度差があるのは致し方ないでしょう。
 先日、子供の付き添いでスキー場に行ってきましたが、休憩所、と言いましょうか、ロッジ、と言いましょうか、そこの昼時は大混雑で、同時にカレーとラーメンのミックスされた香りが充満しておりました、まぁ、スーパーのフードコートもそんな感じですがね。
 そこで目にしたお母さん方の白いスキーウェアやお父さん方のサングラスの集団を見ると映画「私をスキーに連れてって」を思い出さずにはいられませんでしたが、現在の光景は「子供をスキーに連れてって」とせがまれるタイトルしか思い浮かびません、月日は経ちましたな・・・
 映画「私をスキーに連れてって」がブレイクした当時、全国のスキー人口は1000万人くらいいたそうですから、どれだけスキー観光地も賑わい、そして、若者がスキーと青春を謳歌したか判るというものでしょう。
 しかし、今は100万人切っているとも言われております・・・まぁ、私も20年以上ぶりにスキー場に行った身ですから何とも言えませんがね。
 今更ながらですが、当時、映画「私をスキーに連れてって」がヒットし、なぜ「スキー」というウィンタースポーツがブレイクしたのか、と考えてみますと、やはり、「若者の出会いの場」として活用されたからなのではないでしょうか。
 スキー場へ向うバスの中から物語は始まっており、誰も口にはしなかったでしょうが頭の中ではユーミンの曲が流れっぱなしだったはずです。
 恋人だった「サンタクロース」は今や「三下のロース肉」と化しているかもしれませんが、もう一度、スキーというスポーツに触れてみると昔と今の考え方の違いを実感できて楽しいかもしれません。
 実際、私もリフトに乗っていて、以前(子供の頃)ならば「早く上について滑りたい」又は「今度は上手く滑りたいな」などと思って乗っていたはずですが、現在では「このリフトが落ち、遭難する羽目になった時の為にビバーク(雪から身を守りながら夜を過ごす事)場所を確認しておいた方がよいのではないか」や「この朽ち果てた木のようにいつか人も老いていくのか・・・」など空中に吊られた孤独感からかやけにネガティブな事しか思い浮かびませんでした、恐ろしいぜ、リフトよ。(ウソ)
 流石に、スキープレーヤー同士がくっついて滑る「スキームカデ」状態の人々を目にする事はありませんでしたが、今、それを復活させて「スキー合コン」の狼煙を再び上げるのも良いのではないか、と勝手に考えた次第です。
 どうせスキー用具はレンタルで事足りますから「身ひとつで山の上の合コン」のようなキャッチフレーズをつけた展開で持って行く方が良いでしょう。
 昔なら車を持っているヤツが優先的にモテた時代でしたが、今はエコやら車離れやらで車を持っている若者が珍しい時代ですし、女性も持っている車で男を値踏みするような時代ではありません、時は流れたんです。
 という事は、バスですよ、バスツアー。「街コン」などという、街をあげての公開合コンもよし、とされる昨今、大人数での「1泊スキー合コンツアー」でも何ら違和感なく受け入れられるのではないでしょうか。 
 
 雪が降る、又は、雪が残っている期間はあと2ヶ月くらいが限度でしょうから今すぐにでも蔵王温泉観光協会で今すぐ企画して実施しなさい!

 私がコピーを考えるのであれば

「雪と共に舞い降りるのはあなたへの出会い。街中気分でスキー場、合コン」

 でしょう。

 しかし、料理のサプライズもなければ完全ではありません。

 二人の出会いを支える料理・・・フランス料理しかないではないですか!

 という事で、その企画が通りましたら、蔵王温泉観光協会様、当店がケータリング致しますので、どうかお声掛けを。

 













 
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「男子」だった時期もあるはずなのにそれが記憶にないのは何故か

2013-01-23 23:13:30 | Weblog
 毎月購入しております「月刊専門料理」の今月号の特集は「内臓料理の突破力」という題名で「アバ(abat.仏語で内臓、臓物を意味する)」を解説しながら各料理人の内臓料理を紹介しておりました。
 「アバ(内臓)」と一口に言っても「モツ」から「脳みそ」まで意味しますから定義が広いのですが、なかなか面白く、勉強になりました。
 当店でも「トリップ(牛の第2胃。ハチノスとも言います)」や「リ・ド・ヴォー(子牛の胸腺)」「クール(心臓)」など使った料理をお出ししておりましたから、また調理しようか、と思わずにはいられませんでした。
 その他の特集として、今話題の店「俺のフレンチ」についても触れた記事がありまして大変面白く読ませていただきました。
 しかし、最後の方にあるこれから発売される料理雑誌広告コーナーである雑誌のタイトルで目が止まり、そして、いつものように考えてしまう事となったのです。(いつものパターンですよ)
 発売予定は「1月後半」のようでしたからタイトルには「(仮題)」と付けられておりましたが、それを差し引いても気になってしまうタイトルです、「男子スイート塾」は。
 今日、購入しに行った本屋さんで見かけた雑誌も「料理男子」というメインタイトルでしたから「男子」という単語が何かキーワードになっていると考えられますが、どうもこの「料理系」と「男子」がくっ付いてしまうと「黒縁の眼鏡をかけた青いラインのボーダーシャツを着た華奢(きゃしゃ)な男性」というイメージが付きまとってしまいます。
 以前も書きましたが、私は「料理漢(りょうりおとこ)」になるよう先輩諸兄から仕込まれましたから、未だにそこから脱却できずにおります、古いヤツだとお思いでしょうが、古いヤツなんですよ、実際。
 私は中学を卒業してからすぐに某料亭の寮に住み込みながら仕事をしておりましたので、ある意味、英才教育(いや、制裁教育でも可だと思う)を施されてきたのですが、当時の先輩というのは無茶苦茶な人が多く、酒のツマミとして「面白い事をしろ!」と命じられ、面白くないと「ナメてんのか!」と怒られ、笑わせると「お前!仕事中そんな事考えてんのか!」と怒られ、布団には爆竹を仕掛けられ、ビックリして飛び起きると「慌て方が面白くない!」と怒られ、仕事での態度を2時間くらい説教され、朝7時起床なのに朝方まで花札につき合わされ、次の日、眠そうに仕事をしているとケツに串を刺され・・・そんな人たちばかりでしたよ、「雨ニモマケズ」のダメバージョンのようですが、今思い出すと意外と笑えますな。
 当時の後輩なんかと飲んだりすると「昔は良かったッスよね。」みたいな事を言われてしまいますが、いや、君たちの時はその先輩たちが辞めてしまっているから体験できなかったんだよ、地獄の寮経験を、と思ってしまったりします。
 「辛かったら辞めればよかったじゃん。」そのように思われる方もいらっしゃると思いますが、その人たちはそういう人なんですが、仕事で結果を出せば他の人以上に喜んでくれ、そして、祝杯を挙げに連れて行ってくれる方たちでしたから、こちらとしては「褒められたい」という一身で仕事をする事になるんですな、アメムチってヤツですかね。
 しかし、どうせなら私も「料理男子」になりたかった・・・黒縁の眼鏡をかけ、ボーダーのシャツ(長袖)も着たかった、というものでしょう、無理だとしても。
 無理なら一緒に働く事はどうでしょう?そういう人と働けば気分だけでも「料理男子」になれるのではないでしょうか?いや、しかし・・・逆に俺の脳に焼き付けられた「料理漢(りょうりおとこ)」の血が覚醒するかもしれません、いや、します、絶対!

「君か、自称“料理男子”は。」

「すみません、止めてもらえます?その“自称”っていうの。スイーツ男子です、因みに。」

「ほほぉ、ビジネスライクで来ましたか、男子は。」

「これだから・・・これだから昔の人は困るんですよね、何かメンドくさそうなんですよね、そういうの。」

「男子、好戦的じゃないか?俺を昔の人扱いするとは。」

「だって、昭和ですよね。ボク、平成ですよ、生まれが。」

「ほほぉ、平成ね、小渕さんが掲げてたな、その文字。まぁいいや、それでは男子、おっと、スイーツ男子よ、今日は何で対決かな?」

「そうですね、今日はシュークリーム又はエクレアっていうのはどうですか?」

「いいだろう、シュークリームね、“漢(おとこ)のシュークリーム”というのがどういうものか、味わってもらおう!」

 しばらく時間が経過した後、お互いが自作のスイーツを持って来る。

「じゃあ、俺から行くぞ!男子!」

「・・・いちいち、男子って言うの止めて貰えます?」

「バカモノ!男子は男子だろうが!」

「ハイハイ、どうだっていいですよ・・・」

「俺のはな、漢(おとこ)のシュークリーム“シュー・パリゴー”だ!砕いたアーモンドを塗し(まぶし)、水分をギリギリまで飛ばすように焼いたシュー生地に、しっかり粉に火を入れたクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)、そして、そのクレーム・パティシエールの口当たりを支えるのはブルボン産とタヒチ産をブレンドしたヴァニラビーンズの香り、余計な物は一切入れない、それだけでいい、いいんだよ・・・男は。何も足さない、何も引かない・・・それは受け継がれる・・・」

「何言ってんですか・・・じゃあ、ボクの行きますよ。ボクのはエクレアです。中に詰めるのはカスタードクリームだけだと重くなりがちなのでホイップしたクリームを加え・・・」

「それ、クレーム・ディプロマットって言うんだよ!」

「いいじゃないですか!最後まで話し聞いてください!それから表面にはホワイトチョコレートの上掛けを施して・・・」

「今年辰年だから、白蛇を模しました、何て言うんじゃないだろうな!」

「違いますよ!いいから最後まで聞いてくださいよ!ホワイトチョコレートの上からフランボワーズのピュレとチョコレートで・・・」

「判った!鉄拳の顔を書く!」

「そんなわけないでしょ!」

 ん~、こんなやり取りが永遠に続きそうだ・・・

 スイーツ男子、面白そうだから一緒に仕事してみたいな。












 
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卵で包み込む料理の代表格と言えばアレしかないだろう

2013-01-22 22:14:52 | Weblog
 当店「マチルダベイ」は、夕方の5時半開店、深夜12時半ラストオーダーという後ろに長い営業携帯でありますので平日のランチは休ませて頂き、日曜日のみランチ営業させていただいております。
 当店を開店するにあたって念頭に置いたのは「夜遅くでもちゃんと食事が取れるレストラン」というものでした。
 それは、夜の9時ラストオーダーではどうしてもゆっくり食事できないのではないか、ランチの事を考えるとラストオーダーギリギリに来店くださったお客様にゆっくりとした時間を提供できないのではないか、との考えの下でありました。
 その為、平日のランチの時間を仕込みの時間にあて、夜は時間を気にせず食事していただく、というのを営業時間に反映させたのですが、それでも、ランチを望む方の為に週1回だけランチ営業をしております。
 ランチメニューは「A(アー。仏語読み)」「B(べー)」「C(セー)」の3種類があり、「C」以外は「前菜」と「メイン」をお選びいただくコース料理となっております。(「B」はそれに本日のスープがお付きします。「C」はお任せのコースになります)
 勿論、ワインを飲みにいらっしゃる方や家族でいらっしゃる方など若干、ディナー営業と被るお客様はいらっしゃいますが、基本的にはディナーにいらっしゃった事のないお客様、そして、小さいお子様を連れたお客様など日曜日ならではのお客様の層であります。
 普段「小さい子供がいるので・・・」と躊躇される方でもランチでありますとそれほど気兼ねなく入れると思われますし、時として殆どの席が小さいお子様連れ、という事もありますのでこちらと致しましても週に1度のランチは「小さいお子様大歓迎」であります。
 そうなると小さいお子様の為のメニューが必要となります。その為、当店では「オムライスランチ」というメニューもご用意いたしております。
 開店当初、小さいお子様用のメニューはなかったのですが、お子様連れのお客様が来店する度に「子供用のメニュー」を聞かれ、要望を聞いてそれに沿った料理を作っておりました。
 お子様用にパスタも用意したりしていたのですが、統計的に「オムライス」という要望が多く、ならばそれをメニューに載せて、という経緯に至ったのです。
 
「何だよ、今日はランチの宣伝ブログか・・・」

 そのように思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか、しかし、本題はこれからであります。
 この「オムライスランチ」、メニューに載せてから問題が発生する事となった為、ここでその問題に触れつつ私の「オムライスランチポリシー」を述べ、そして、その作り方にも触れたい、そのように思いここに書き記している次第です。(相変わらず大げさ)
 まず先に「オムライスランチに関する問題」に触れましょう。今、オムライスランチのメニューの下には小さく「お子様用のランチです」という但し書きが付いてありますが、それは、但し書きを付けなくてはならない事態が発生したからであります。(ちょっぴり大げさ)
 小さいお子様の為を思ってオムライスランチをメニューに載せてからすぐに大人の方から「オムライスランチ」のオーダーを頂く事となりました。
 「小さいお子様の為のランチですから・・・」とやんわりお断りすると「じゃあ、どうやったら食べれるのか!」と迫られる事態に発展したのです。
 マネージャーに相談された私は「断ってください、大人の為のメニューではないですから。」と断固とした姿勢を見せると「だったらメニューに載せるな!」「小さい子供って何歳の事を言うのか!」と怒り出し、仕舞いには「本当に食べたいんです・・・」と懇願するまでになりました。
 そこで私は私なりの「オムライスランチポリシー」というのを自分の中で決めました。どういう基準でオムライスランチをお出しするのか、その基準を決めなければならない、と思ったからです。
 まず第1に「アンパンマンが好きな人」。当ブログでも散々触れているアンパンマン。これが本当に好きな人(子供)ならオムライスを作りたくなる、というものでしょう。
 第2に「仮面ライダーが好きな人」。しかし、1号、2号、V3、ライダーマン(これもV3に含まれる)、アマゾン、ストロンガー、などといったオールド仮面ライダーではなく、フォーゼ、ウィザード、といった最新版が好きな人(子供)、又は、フォーゼもウィザードも好きだが昔の仮面ライダーも知ってます的な人(子供)に限らせていただきます。
 第3に「プリキュアが好きな人」。最新版「ドキドキ!プリキュア」はまだ放映されておりませんから「スマイル!プリキュア」が好きな人(子供)、又は、「スマイル!プリキュア」も好きだが、「ふたりはプリキュア」「プリキュア!マックスハート」などのオールスターズも好きな人(子供)なら作りたくなる、というものでしょう。
 小さい子供だからこそ「よし!おいちゃん、今作ってやるからな!」という気持ちになるわけでして、ある程度世の中の事を分かってる大人にはランチコースを食べていただきたい、そのように思うわけです。
 汚れなき心を持っている子供にこそオムライスを、金や儲け話に毒されている大人はコースを、それでいいではないですか!でも、大人でも「本当に食べたい」と思われる方は通常のコースを食べてから追加でオムライスを食べる分には理解を示さなくてはならないでしょうな、何でも金ですぜ、世の中!ゼニが全ては解決するんですぜ、ゲヘヘへ・・・(お前が一番金や儲け話に毒されているんだろう)
 
 子供が注文したオムライスをお母さんが半分以上食べてしまい子供が泣いてしまった、などという笑えない事もある当店のオムライスですが、某サイトの口コミでは「量が多いので子供の為に作っているのか疑問」と書かれてしまいました、そのご指摘の後、気をつけるよう努力しておりますのでご理解くださいね。

 では作り方です。オムライスは皆さんご存知の通り、チキンライスを作ってからオムレツで包むのですが、一般的なチキンライスは具材、ご飯を炒め、ケチャップを絡めてチキンライスにするはずです。しかし、そのやり方ですとどうしてもケチャップの味が強くなりすぎてしまい、ケチャップ味のご飯、というイメージが払拭できません。私も以前そのやり方でしたが、疑問を持ち始め現在の作り方になったのです。
 私の作り方は、まず鍋にバターを入れ加熱します。玉葱のみじん切りを加えて塩を一つまみ加え炒め、小さくカットした鶏肉を加えます。白ワインでフランベし、フォン・ド・ヴォライユを加えて少し煮詰め、ケチャップを加えてソースを作ります。
 リゾット用に炊いた米(米100%に対してフォン・ド・ヴォライユ70%の吸水率で180℃のオーブンで12分加熱)に水を足してオーブンで加熱し米に吸水させたものをソースと合えながら加熱をして水分調節し、味を調えてチキンライスとします。この方が米のベチャベチャ感が軽減され、サラッとした仕上がりになります。
 次にオムレツの準備をし包んでいきます。卵2個に塩、生クリームを加えて攪拌します。(コショーはお子様の為に入れません)
 冷たいフライパンにバターを入れて加熱します。(熱いフライパンにバターを加えると溶けた先から焦げますので注意したいところですな)
 バターが溶けかかったら攪拌した卵液を流し、フォークで回しながら崩します。それを3回ほど繰り返し半熟の状態のうちにチキンライスを乗せ広げ、手早く包み込んでいきます。
 時として、チキンライスの上にオムレツを乗せる、チキンライスの上にオムレツにする前段階の半熟状の卵を広げて出すお店がありますが、オムライスを包み込む技術、というのも大切な仕事でありますからどうかご再考の程を。
 
 私が理想とするオムライスは、少しだけ焼き色の付いたオムレツの表面、サラッとした仕上がりのチキンライス、オムレツとチキンライスの間にある卵液が流れない半熟状の卵、その一体感にあります。

 忙しい中でこれを注文されると「こりゃ大変だ・・・」と思う事もありますが、小さい子供さんの為、自分の仕事の為に作り続けます!(かなり大げさ)

「アンパンマンも仮面ライダーウィザードもスマイル・プリキュアも好きな大人なんですがオムライスランチ食べれますか?」

 そういう人はメイドカフェにでも行きなさい!

 










 
 
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長い目で見なければならないのは「パン」と「人」である

2013-01-19 22:38:20 | Weblog
 1月も半ばを過ぎると「新年」という言葉を忘れてしまい、次に来るであろう2月に想いを巡らせる、人というのはそういうものですよ、と何処からともなく聞こえてきそうな今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
 「雨止んで、人、傘を忘れる」、桂小金治は「それは秘密です」の冒頭でそう言っておりましたが、雨が降っている時、人は傘に頼るが、雨が止んでしまうと人は傘を忘れてしまうものだ、という人生訓だったのでしょう。それと同じように、「新年になった時の気持ち」というのも忘れてはならないような気がします。
 昨年12月31日の夜、ビッグな疲労をゲットして帰宅した私は、「来年こそはブログに料理の話を真面目に書くのだ!」と心に決め、昨年最後の記事を書き始めたのですが、途中でキーボードに突っ伏して寝てしまいそのまま年が明けてしまいました。
 そのまま年が明けてしまったからか、今年に入ってから料理の話を書いた記憶がなく(鍋や焼肉の話は別物です)、今、この記事を書きながら「今日こそは!」と料理記事の決意したのです。(大げさ)
 料理の話を書くと閲覧数が伸びず、全く関係ない話やバカバカしい話を書くと閲覧数が伸びる、という奇妙な現象が起きる当ブログですが、一応、「シェフのブログ」であります、お願いしますよ。
 「じゃあ、どういう料理の話をするのだ?豪華な料理の話でするのか?」そのように絡まれてしまうとなかなかイイ展開ができるのですが、豪華な料理って・・・いいですか、人は物質的な満足だけで生きているのではないのですよ(誰に言ってんだよ)、ことわざで言えば「人はパンのみに生くるにあらず」ですよ、そう、精神的な満足も必要という事ですな・・・人はパンのみに生くるにあらず・・・ん~、精神的な満足も必要かもしれませんが、パンは必要でしょう、という事で、今日のお題は「パン」ですかね。(強引)
 
 最近、当店でお出ししているパンは2種類で、フランスパン用粉で仕込んだ「プティパン」そして、ライ麦を配合した「パン・ド・カンパーニュ」であります。
 以前はライ麦を配合したプティパンだけだったのですが、昨年末からフランスパン用粉を変えましたら、その粉を非常に気に入ってしまいましてその粉を全面に押したパンを作る事にしました。
 そのフランスパン用粉のみを使用して焼き上げたパンを「プティパン」に、ライ麦を配合したものは大きく丸い「パン・ド・カンパーニュ」に、とそれぞれ特長を持たせたパンにしたのです。
 今回導入したフランスパン用粉は「メルベイユ」という名前で、業者さんにお願いして取り寄せたらパンフレットも付いてきました。
 そこには「メルベイユ(フランスパン用粉)を使用したバケットの原材料配合率と工程条件」というのが載っていましたが、どう考えてもプロ使用で、しかも、普通のパン屋さんでさえ「ここまでするだろうか・・・」と思ってしまうストイックな内容でした。
 では、その内容を披露しましょう。

    バケット

    原材料配合率

・メルベイユ…100% インスタントドライイースト…0.2% 食塩…2% 水…68% モルトシロップ…0.2%

    工程条件

ミキシング:スパイラルL7分 M1分  捏上温度:22℃  発酵時間:20分P20分P20分P後5℃にて18時間~  復温:60分  分割重量:300g  ベンチタイム:60分~  成形:生地温が18℃以上にて  ホイロ時間:60分  ホイロ条件:27℃/80%  焼成時間:20分  焼成条件:245℃

 どうですか?パン屋さんはこれを見たら理解して作らなければならないんですよ、大変です。
 当ブログをご覧の方にもパンを作られる方がいらっしゃるでしょうから(かなりマイノリティー)、ひとつづつ紐解いていきましょうか。
 まず「原材料配合率」というのは「ベーカーパーセンテージ」とも言い、読んで字の如く、粉や副材料の配合比率であります。
 この配合率は当店のパンの配合率とそれほど変わりませんでしたから驚きはしませんでしたが、「モルトシロップ」というのが手に入りづらいので悔しがってしまったくらいであります。
 それはいいとして説明しましょう。例えばバケットを粉500g分仕込むと考えた時、粉は100%なので「500g」になります、当然ですね。次にイーストですが「0.2%」とありますから計算すると「1g」になります。そうやって材料を粉100%に対していくらか、と割り出していくのが「原材料配合率」というものです。因みに、水は「68%」ですから「340g」となるわけですね。
 これはまだ判りやすいでしょう。問題は次の「工程条件」というところです。
 ミキシングの「スパイラル」というのはミキサーの回転の速度を意味します。この場合「L7分」「M1分」とありますが。「L」は「ロー」つまり「低速」を意味します。
 という事は、「M」は「マゾ」ですね・・・誰か突っ込んでください。「M」は「ミディアム」「中速」を意味します。つまり「低速の回転で7分捏ねてから速度を変え、中速で1分捏ねてください」という事ですね。
 次の「捏上温度(こねあげおんど)」ですが、捏ね上げたパン生地の温度を22度にしなさい、という意味であります。工程条件は基本的に命令形ですから「~にした方がいいと思います」のような意味ではなく「こうしなさい!」という強い意思が現れているものが大半です。
 「発酵時間」のところも意味不明でしょう。「20分P」とは、生地を20分発酵させたらパンチ(これがP)して生地を鍛えなさい、という意味です。
 ですから、捏ね上げてから20分後にパンチ(生地をたたむ)をするのを3回繰り返しなさい、という事です。
 「その後5℃にて18時間~」というのは、20分パンチを3回繰り返して発酵させたら冷蔵庫へ入れて低温発酵を18時間しなさい、という意味です。イーストというのは低温になると活動が緩やかになります。ゆっくりと発酵をさせ時間と共にグルテンを形成させる、という事ですな。
 「復温60分」というのは5℃以下になった生地を室内に放置して温度を戻せ、という事です。
 これを見る限り、復温してからやっと分割(生地を切り分ける)して、それをたたんで休ませ(これをベンチタイムと言います)、生地の温度が18℃以上になったら成形(細長く形取る事)します。
 「ホイロ」というのは判りやすく言うと「最終発酵庫」で、最終的にパンを発酵させる所です。その時間が「60分」、ホイロの中の湿度は「27%」で温度は「80%」にしなさい、という事を言っています。
 そして、最後に、245℃のオーブンで20分焼いたら出来上がりですよ、という事も書いています。

 当店はさすがにそこまで時間を取ってパンを作れませんが、それでも「フロアタイム(一番最初に発酵させる時間)」には4~5時間は掛けています。(途中、2回パンチ)

 パンというのは人が思うほど簡単ではなく、短時間で作れる物ではありません。

 そして、あくまでも理論的でありながら最終判断は人間が下さなければならない、という理論と経験の使い分けなのです。

 勿論、それは料理も同じ事で、理論なき料理、歴史なき料理はただの思いつき、なのであります。

 ねっ、料理関係の話になると妙に長くなるでしょ。

 これで閲覧数が減るんですよ。

 たまには「シェフのブログ」というのもご堪能ください。
















 
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テレビで紹介される山形県は、不可思議を前提にしている

2013-01-18 23:54:26 | Weblog
 「突き刺すような寒さ」という形容が似合いすぎる気温の夜は静寂の中にメロディーのような耳鳴りが響き渡り、そして、キラキラ光る粉雪が幻想の世界へ誘うのです、そんな言葉が出てくるくらい寒い今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
 いつもブログの冒頭で何を書こうか考えるのですが、こう寒いと気温の話しか出てきません、いや、勢い的には気温の話しか出してはいけないくらいであります。
 先日、「山形初市」という年始行事のようなお祭りが催されたのですが、そこに出店している新潟から来る包丁業者さんから包丁を1本、毎年購入しております。
 毎年買っているので今では包丁業者のおっちゃんと顔見知りになってしまったのですが、そのおっちゃんが「今年の山形は寒い!しかも、道が凍っていて危険だ!こんな状態で車を運転する山形の人間って異常だよ!」とちょっと親しくなった安心感からか、このような事を申しておりました、でも・・・「異常」っておっちゃん、そりゃないだろ。
 しかし、「異常」は言い過ぎだとしても、「山形の常識はズレている」的な事はたまにテレビで取り上げられますからそう発言されても致し方ないのかもしれません。
 私自身、「横浜」「東京」に住み、そして、働いていた時、職場仲間や向こうで知り合った友人らに「山形って、そういうのなんだ・・・」と「諦め」とも「慰め」とも付かぬ言葉をかけられた経験があります。
 自分が「普通」だと思っていた事を指摘される、しかも、他県の人間から指摘される事ほど「孤立」という文字を噛み締める瞬間はありません。
 当時、同じ東北出身で出身地を隠していた職場仲間(在東京東北人)は、私が山形自慢(それしかない自慢、農産物の美味しさを自慢した)した為、自分もカミングアウトしなければならない状態になり、酒宴の席で「何で山形を自慢する!流れで俺も出身地開示しなくてはならなくなったではないか!」と言い寄られました。
 確かにその気持ちは判ります、判りますが、私も「初物」を食べた後、「東を向いて笑うと良い事がある」旨の発言をしてしまったところから先の「山形って、そういうのなんだ・・・」という言葉を投げ掛けられたわけですから、そうなったら強引にでも「山形押し」をして自分の立場を確立しなければならないわけです。
 何故、東京に住んで「東北出身」と言うと「へぇ~そうなんですか・・・」と一歩引くような状態になるのか私は不思議だったのですが、変に出身地を隠す東北人にも相手に気を使わせてしまう責任はあるのです。
 「田舎出身である事が恥ずかしい」バカモノ!恥ずかしがる事自体田舎者なのだ!「訛りが取れなくて・・・」何を言っておる!寺山修司先生は訛りっぱなしだったぞ!「東京の人間になりたい」お前は妖怪人間か!なれるわけないだろ!3代住み続けてやっと東京の人間なのだ!「雪が降る田舎は嫌だな・・・」みんな嫌だよ!東北の人間だって嫌なの!そのように在東京東北人に言いたいものです。
 
「お前は都落ちしたのではないか!」

 そのように思われる方が多数いらっしゃると思われますが、いやね、実家の関係上致し方なかったのですよ、親想い、という事で。

 ところで話は戻りますが、山形では「普通」でも県外で「普通ではない」というのは何か、考えてみましょうか。
 
・初物を食べたら東を向いて笑え。(昔から言われてきた事なので「何で?」と言われても困りますな)

・(1)を「かっこいち」と読む。(小学校の時からそう教えられました。「いちかっこ」と知ったのは随分後です)

・イナゴを食べる。(ハッキリ言いましょう、調理した虫を食べますし売ってます。これが原因で結婚が破談になった人も知っています)

・冷やしラーメン(最近は首都圏でも出していると聞きます。元祖は山形です)

・すっぽこ(「すっぽん」なら高級食材ですが、山形の「すっぽこ」は妙に甘いあんかけうどんです。山形でも食べた事のある人はごく少数ではないでしょうか)

・ラーメンの年間平均個人支出額が日本一(フレンチへの年間平均個人支出額はどうなのか気になります)

・道が凍っていても転ばない。(わざと転んで南国生まれを装うのも手ですな)

・川原で酒を飲むのが好き。(閉塞感のある冬を乗り越えると開放感のある川原へ出かけたくなるのではないか、と推測します)

 と、このようになりましたが、山形県内外の方はどのように思われたでしょうか。

 このような、少し「普通ではない」山形を前面に押し出すPR活動はインパクトがあっていいのではないでしょうか。

 以前、「山形の常識は日本の非常識」と面と向って言われた事がありますが、それは言いすぎでしょ、それは。

 「山形の常識は・・・」

 「国内で通用しない時がありますからその時は見逃しましょう」くらいにして欲しいものです。















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焼肉や鍋物は自分の内なる妥協との戦いである。

2013-01-16 13:45:04 | Weblog
 中学時代、口から白い息を吐くとタバコを吸っているような気分になれたので寒さなどどうでも良かったのですが、今、白い息を見ると「この寒さ、いつまで続くのか・・・」と曇った天を見上げるようになってしまった今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
 こう寒いとブログネタも「鍋物」などに向いてしまいたくなりますな。まぁ、ネタがないから「そっちへ持ってく」というのもありますが。
 「鍋」や「焼肉」は気心の知れた者同士でやる料理でありますが、私はそこにある程度の「ルール」を設けた方が良いのではないか、と常々当ブログで申し上げてきました。
 例えば、友人と「鍋」をする事になったとしましょう。そうなると大体「食材担当」「酒担当」などのグループに分かれて購入し、皆で集まって鍋は開始されるはずです。しかし、その購入時から問題は発生するのです。
 「問題」とは、購入する物(この場合、食材、酒の両方)を決める時に「ルール」がない為、「何となく」「これもあった方が良いのでは?」という無駄が発生するのです。
 「ビールも日本酒も買ったけど、焼酎も飲むヤツいるかな?」「豆腐は木綿が良いのか絹が良いのか判らないから両方買っておこう」「つまみとしてチーズも必要かな?」「裂きイカもあった方がいいかな?」などなど、鍋とはかけ離れた気の使い方をする人を私は「迎合人(げいごうじん。「迎合」自分の考えを曲げて他におもねる事。デイリーコンサイス国語辞典より引用)」と呼んでいます。
 昔ならそれでも良かったでしょう、食の情報量がそれほどなかった時代ですから。今はどうですか?食の情報が溢れている時代です、「鍋」と言えどもキチンとした形を持って、料理としての完成度を上げたいではないですか。
 「豚シャブ」や「海鮮系鍋」は「完成度を上げる」といっても食材の質などでカバーできますから初心者向きでありますが、「すき焼き」「焼肉(これも多人数でやる為、鍋の範疇とさせていただきます)」は「すき手」「焼き手」がしっかりしなくてはいけない、難易度の高い料理だと考えられます。
 「焼肉なんて各自、焼きたいように焼くのが楽しいんだろ!」そのように思われる方が大半だと思いますが、それは違います。焼肉には「焼き方」というものがあります。
 例えば「ホルモン」を焼くとしましょう。「ホルモン」の部位は「テッチャン」「ミノ」など色々ありますが、一般的に「ホルモン」と呼ばれているものといたします。
 信念のない焼き方はホルモンの乗っている皿の半分くらいを焼き台に広げてしまい焼き台の熱量を必要以上に下げてしまいます。これでは弱火で焼く事と一緒になり、表面には焼き色がないのに火が通っている状態になります。
 しかし、そういう人は「焼き色」を重視してしまう為、焼き色が付くまで焼き続ける事となります。温度が下がった焼き台で焼き色を重視して焼くとどうなるか、当然、肉に火が入りすぎて硬くなる、美味しさを逃してしまう、という結果になるでしょう、恐ろしい、こんな人とは焼肉に行けませんぜ。
 「ホルモン」ならば余分な脂を落とすために脂面を8割焼き、返して1割、タレに付けるタイムラグでの余熱で0,5割という加熱で焼き台の熱量が下がる事のないよう一枚づつ焼く事がベストと考えられます。
 では「すき焼き」どうでしょう?家庭でもしばしば登場すると思われる「すき焼き」。それを「牛鍋」にしないで正確に作れる人がどれだけいるのか。
 「焼き」ながら「すく」「すき焼き」の完成度を高めるにはその意味を噛み締めるところから始めなくてはなりません。
 何も「牛鍋」が悪い、と言っているのではありません。「牛鍋」だって美味しいですよ。しかし、「牛鍋」は「すき焼き」ではなく「牛鍋」なんです、それくらい違う、という事であります。
 以前、「米沢牛」を貰ったから「すき焼き」にする、と言って料理人が作った画像を見た事がありますが、それは間違いなく「牛鍋」でした、気をつけたいものです。
 では、その違いとは何か、「すき焼き」のポイントを挙げてみましょう。

・肉は焼くところから始まる。

・汁気はないので煮る状態にはならない。

・汁気がない、という事は汁気が出るような食材をチョイスしない。

・付きっきりで調理しなければならないので気が抜けない。

 「牛鍋」のポイントです。

・牛肉以外の食材の種類が多い。

・結果的に煮る状態になる。

・ご飯に乗せると牛丼になる。

・溶き卵はいらないような気がする。

 このようになります。

 ご覧の通り「すき焼き」と一口に言っても簡単ではない事がお判りになると思われますが、「めんどくせーよ!」とキレる方も出てきそうです。

 その通り、めんどくさいんです、ちゃんと作ろうとすると。

 「鍋物」がどれほど難しいか文章で表そうとすると長文にならざるを得ないほどであります。

 「じゃあ、お前はどうやって焼肉とかしてるんだよ!」

 疑問でしょう、疑問でしょうとも。

 私とマネージャーが焼肉やさんへお邪魔すると、お互いの「焼き網不可侵条約」というルールを守って焼きに入ります。
 
 そして、焼きに集中する為に漫画本を読みながら自分の世界で焼いて行くのです。

 ですから、お互い、殆ど喋りません。

 その昔、その状態の時に知り合いと合ったのですが、後日、「異様な雰囲気だった・・・」「お前と一緒に焼肉に行きたくないと思った」と吐露されました。

 鍋や焼肉は自分自身との戦いなんですよ!

 そのくらい孤独な戦いなんですよ!

 という事で、よろしいですかな?















 
 
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身体を鍛えるには決断が必要だ、と知った

2013-01-15 21:15:35 | Weblog
 「今年は雪が少ないな・・・」と思うと戒めの如く雪が降ってきたりしますが、「今年は雪下ろししなくていいかも・・・」と思ってしまった事に一抹の不安を覚えてしまう今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。 
 先日、子供のスキー教室に「付き添い」という形で参加しましたが、いつもこの手の行事に参加しないからか、同じく参加した子供の同級生の父母の方々からどよめきが起こっておりました。(大げさ)
 「あの人、スキー滑れるの?!」「実は酔っていて勢いで参加したのでは・・・」などと思われた父母の方もいらっしゃったでしょうが、実は私もスキーを滑るのは20年以上ぶりでありました。
 勿論、ウェアなども持っているはずもなく急遽、スノーボード愛好家後輩友人に電話をしてウェアを貸してもらい、の参加でしたから急ごしらえ感が否めない状態だったのです。
 「そんな事より、滑れたのか?というより、ウィンタースポーツできんのかよ!」そのように詰め寄る方がいらっしゃると話がしやすくなるのですが、結果から言いましょう、滑れます、普通に滑れますよ、雪国生まれなんですから。
 雪国生まれでスキーが出来ないのは、南国生まれで泳げないのと同義になってしまいますから、自分の子供にも「ボーゲンだけでもいいから滑れるようになっとけよ」と吹き込んでおきました。
 因みに、もうひとつ子供に吹き込んでいるのは「算数だけは勉強しておけ」です。国語や社会は後から勉強しても追いつけますが、算数は最初につまずいてしまうと取り戻すのが大変になります。「算数だけやっとけば何とかなるって。後はてきとうでいいから。」そう教えているのですが、彼は今ひとつ理解していないようです。
 まぁ、それはいいとして、スキー教室は無事に終了する事ができ、「また滑っても良いな」と思えるほどだったのですが、問題はその後です。
 使っていない筋肉を使ったからでしょう、太ももなどの筋肉痛がやって来てビミョーに私を苦しめるのでした。
 よくよく考えてみると「足だけじゃなく、全体的に筋肉使ってないよな・・・」と思うようになり、元ボディービルダーで筋肉に特化したサラリーマンの方にコンタクト取ってみる事にしました。
 その方、仮に「石原さん」としておきましょうか。彼はその道(ウェイトトレーニング)では有名な方で、一緒にトレーニングしている方や非合法組織に属していると思われる男性からも「教えて欲しい」と懇願された事もある方です。
 因みに、「石原さん(仮名52)」はその非合法組織に属していると思われる男性に「サプリメントは何を飲んだらいいですか?」と質問され、「亜鉛」と答えようとして間違って「アヘン」と答えてしまいトレーニングルームに緊張を走らせた事がある男性であります。それはマズイでしょうな・・・その話を聞いた時は大笑いしてしまいましたが。
 そんな事を思い出しつつ「石原さん(仮名。今年で52歳)」と食事をしながらお話させていただきましたが、「石原さん(仮名)、やっぱりジムに通うのが現実的ですかね?」と質問してみると、「先日、体力測定で20代の身体、と言われました。」と質問に対しての答えが全く噛み合っておらず、またもや笑わせて頂いたのです。
 ジムに通っている後輩友人も同席していたので「水泳が良いのではないか」「あそこのジムはやめておいた方がよい」「マシーンの良い所を選べ」など色々意見を頂戴しました。
 
 やはり、その道を知っている人の意見は大事であります。

 今度のスキー教室を切っ掛けにアクティブになるのいいでしょう。

 一時、ウェイトトレーニングをしていた事もありますから新たな気持ちで身体を鍛える事もできるはずです。

 「で、どうするんです?」ジムに通っている後輩友人から答えを求められて、

 「ん~、寒いから雪が解けてから考えるかな・・・」

 と答えると、一変してヤル気のないムードになってしまいました。

 スンマヘン、でも、寒いからヤル気が出なくてねぇ・・・

 雪が解けたら、雪が解けたら、必ずトレーニングをしたいと思います!

 と・・・思います・・・














 
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