ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

書を持って、街に出よう

2006-10-26 15:18:31 | Weblog
 一段と肌寒くなって、秋の香りも深まった今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 そろそろ(もうだいぶ前から?)熱燗の季節ですね。ところで皆さんは、お酒(ワイン等も含む)は好きですか?私は好きです。しかも、かなり。
休日のマイブームは、「一人読書飲み」というのでして、どういうものかといいますと。
 休日の夕方、突然飲みの衝動に駆られましたときに、何を飲みたいか、そして何をつまみたいか、心をニュートラルにして考えます。すると、「今日はワインで、肉のテリーヌが食べたい。」や又は、「日本酒に鰻の白焼きだな、今日は。」などの考えが出ます。
 着替えをして、家を出る前にもうひとつ考えるのは、どんな本を合わせるかということです。前者の場合は、「辻 静雄氏の料理関係の本」などですが、後者の場合は、どう考えても「池波 正太郎氏のエッセイ集」でしょう。
変化球で「寺山 修二氏の名言集」なども好きですね。
 一度、「カントの純粋理性批判」という哲学書を読みながら飲んだときは、さすがに悪酔いしましたね。
漫画や雑誌でも飲むのですが、緊張感がなくてイマイチです。
誰かもっとおすすめの本が有れば、紹介してください。一人で飲むときの本として。
 
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HOTTER THAN HELL

2006-10-19 01:50:24 | Weblog
 皆さん突然ですが、KISSというバンドをご存知でしょうか?ご存知ない方は、気にせずお読みください。

 そのKISSというバンドが70年代に発表した曲が「HOTTER THAN HELL(ホッター ザン ヘル」でした。
直訳すると「地獄よりも熱く」といったところでしょうか?しかし、この曲の邦題は「地獄の叫び」となっておりました。
 当時は気にも掛けなかったのですが、大人になり英語を理解出来る様になった今、
 「なぜ、そう訳す?」
今更思ってもしょうがないのに、今でも疑問です。

 かなり前置きが長くなりましたが、わたくしと、うちの店のマネージャーの佐藤は最近、激辛フードにハマッテおります。

 自家製のラー油や、ブラックペッパー、青唐辛子の醤油漬け、酢漬け、カイエンヌペッパーに、山椒は常備しており、まかないは常に臨戦態勢で望んでおります。
 カレーや麻棒豆腐、タイ風春雨のサラダにトム ヤム クン風スープなどは容赦しません。
アルバイトのノッチさんは次の日、腹痛に襲われたとの抗議行動を起こしましたが、一切受け付けません。却下です。
マネージャーと一緒に辛みそラーメンを食べに行こうものなら、「大辛、大盛り二つ!!」相手の意見など関係ありません。しかもブラックペッパーも大盛りに掛けて。
 「じゃあ、超辛にすれば。」そのような意見もあるでしょうが、
やはり、大辛プラス、ブラックペッパー大盛りの方がおいしいのです。

 うちの店の、日曜ランチの常連さんは、「ネパール料理のカレーが、かなり辛くておすすめですよ。」とおっしゃておりました。その方は、かなりの激辛通なので
間違いないのでしょう。

よし!行ってみなければ。
ところで、この激辛ブームはいつまでつづくのか?   
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カウンター物語

2006-10-16 16:58:14 | Weblog
今回はこのタイトル通りカウンターの話です。

マチルダベイには4席だけのカウンターがありまして、そこには色んな物語が展開するのでございます。
 お食事にいらっしゃる方は勿論、ワインを飲みに来られる方もいらっしゃいます。(後者の方が多いかも・・・)

 首都圏や海外のフランス料理の話や食材のことなど、勉強になる事ばかりでいつも感謝しております。

 時々恋愛相談などもありまして、その話でカウンター全体が盛り上がることもあるのです。
 
 人に教えられ、人に育まれ店は成長していくものだとカウンター席にいらっしゃったお客様から学びました。これからもそう願いたいものです。
もしカウンターに座りたい時は、遠慮なくおっしゃってください。そして楽しい話を教えてください。

ちなみに写真は、前回のパイ包み焼きの完成品です。
話に関係無くてすみません。

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フイユタージュと秋の空

2006-10-06 23:24:42 | Weblog
 突然ですが、我が店「マチルダベイ」は、基本的に夜のみの営業とさせていただいているのですが、(日曜日のみランチもやっております。)平日の昼間は何をやっているのか?と質問された事がございまして、勝手ながらこの場をお借りしまして釈明させていただきます。

えー、仕込みしてます。

 そんなことはいいとして、ここのところめっきり冷え込んできましたね。涼しくならないと出来ない仕込みというのもございまして、そのひとつが写真のフイユタージュ打ちです。(パート フイユテとも言います。)
様はパイ生地のことですな。なぜ涼しくならないと出来ないかといいますと、
生地とバターを織り込んでいくために、厨房が暑いとバターが溶け出て、うまく打てないのです。
 それに、秋は鴨や鹿、それに鳩までもがおいしい季節。それをミンチにして、フォワグラを入れて、コニャックとポルト酒も利かせましょう。そしてパイ生地で包んで焼けば、もうそれは
 「ボルドーのグランヴァン(高級ワイン)持ってこんかい。」
の世界ですよ。本当に持って来られたら困りますけど・・・  
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親愛なるエスコフィエ様

2006-10-04 02:33:01 | Weblog
先日、アルバイトのノッチさん(本名 上野君)から、
 「極端に(、)や(。)が少ないし、文章が読みづらいでスッ!!」
というご指摘をいただきましたので、これからは、なるべく読む人の事を考えて書きたいと思いまスッ!(ノッチさんのまねで。)

 さて今回は、フランス料理の事について少しだけ触れたいと思います。
フランス料理を食べに行かれた方でメニューを見た際に、料理法で
「コンフィ」、「ポワレ」、「ソテー」、「ロティー」などという言葉を目にした方がいらっしゃると思いますが、慣れていらっしゃらない方にとっては、
 「?????」
と思われるのではないでしょうか。
そうなんです。その辺が分からないと、楽しめなかったりするんですよね。
 そこで、よく出てくるメニューの簡単な説明をしたいと思います。
題して「プチ フレンチ通で彼女をゲットしろ!(仮)」

 まず、ビストロでよく見かける料理の「シャラン鴨のコンフィ」から。

シャラン鴨とは、シャラン地区に生息していた水鳥の事で、(現在は飼育している)シャラン産鴨とは別物。でも、シャラン産鴨もおいしいですよ。
そして「コンフィ」とは、80度位の温度の油で3時間程煮込む調理法、
油の中で保存する為、酸化せずに長期保存が出来るのです。
提供するときは、表面をカリカリに焼いて、じゃが芋と一緒に。

 次は、これも見かける料理「帆立のソテー サラダ仕立て」
ソテーは、さっと炒める調理法で、どちらかというと短時間で仕上げる料理の場合に使う言葉です。温かい帆立と、冷たいサラダのコンビネーション。日本料理には無い感覚ですよね。

 「ポワレ」、よく見かけても分からない言葉ですよね。
 「真鯛のポワレ ソースブールブラン」を解説するならば、
真鯛をフライパンでじっくり焼き上げて、酸味のあるバターソースを掛けました、
というところではないでしょうか。
「ポワレ」は、フライパンでじっくり焼き上げて、足りなければオーブンに入れて火を通す、いわば特殊なローストだと思ってください。

 最後に「ロティー」、これはローストという意味ですが、「ロティー」は「ロティー」なんですよね、微妙に。
この話は長くなるので割愛しますが、写真の料理が「骨付き子羊のロティ グラチネしたじゃが芋のピュレ添え」です。
簡単に言えば、骨付き子羊をローストして、裏ごしてどろどろのじゃが芋の表面を焼きました。(いわゆるグラタンですな。)という感じでしょうか。

 少しでも料理の事が分かると、食べる事が楽しくなると思うのですよ。それに合わせるワインの事も考えると、んー明日も生きようと思ってしまうのは、私だけでしょうか?

 これらの料理は、いわゆる「クラシック」、「古典」と言われるものですが、
創作料理とは違う奥深さがあると思うのです。

ありがとうございます、オーギュスト エスコフィエ様。
ル ギット キュリネール読んでます。(時々ですけど・・・)
(1800年代にフランス料理を体系化した、偉大なる料理人。彼の料理人人生掛けて作った本が、「ル ギッド キュリネール」です。)

 
 
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