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Southeast Asian Ceramics Museum #17(最終回)

2015-02-21 14:13:47 | 博物館・タイ
 17回に渡って紹介してきたが、カロン陶磁の2回目の紹介をもって最終としたい。シーサッチャナラーイ、スコータイ陶磁も多数展示されていたが、これらの紹介は多々存在するので、当該ブログでは割愛させていただく。


 釉下彩鉄絵陶磁は#16でも紹介したが、今回は上掲の2点である。上の蓋付容器は完品と思われ、貴重である。舎利容器であろうと勝手に推測している。下の双環耳小壺の文様をピクンの花だと、説明する識者が多いが、当該ブロガーは太陽文と考えている。

 カロンは鉄絵一辺倒ではなく、このような一見シーサッチャナラーイを思わせる青磁盤も存在する。見込みの花文はカロンでは見かける文様である。菊花文と紹介する書籍もあるが、中世の北タイに菊が存在していたかどうか、調べていないので何の花かわからない。

 淡い褐釉の碗で、造形に乱れはなく、釉色もほぼ安定しており味わい深い。

 このように、深いオリーブグリーンに発色した碗もある。貫入も走り耀州青磁を思わせる。

 ずっしりと優美な姿の中型壺である。この発色は、上で紹介した褐釉やオリーブグリーンの青磁と異なり、柔らかい印象を与えてくれる艶のある釉色で、なぜか落ち着く。肩には弓状の印花文を3段に巡らしている。

 次回から、バンコク国立博物館でみた北タイ陶磁を中心に、数次にわたり紹介したい。

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