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古都チェンマイの仏塔崩壊

2022-10-05 07:25:29 | チェンマイ

タイ北部は、ベトナムに上陸した台風4号(日本での呼称・台風16号)崩れで豪雨をもたらしているとのこと。ChiangmaiNewsは、その被害状況を連日報道している。

写真の橋はターぺー通りから東に向かった、ピン川に架かるナワラット橋である。橋脚と橋桁の隙間がなくなる程水嵩が増している。遠景の建物がリンピンコンドミニアムで1995年から2年間居住しており、ピン側の増水は年中行事だが、今年は程度がひどいようだ。

上掲写真は、チエンマイの東南部・ノンホイ地区。ここは地盤が低く、僅かの雨でも浸かるのだが、今年はひどいようだ。

ChiangmaiNewsは住民総出で土嚢作りしている様子も報道している。

そのような中、チェンマイ南部のワット・シースパンの仏塔が倒壊したとのニュースである。

チェンマイ観光で訪れた日本人観光客も居られると思うが、当該寺院は”銀の寺”として名高い。そこのチェディ(仏塔)が倒壊した。長雨の影響である。ところが怪我の功名とは失礼な表現ながら、多くの遺物が出土した。早速、タイ芸術局第7支所(在チェンマイ)とチェンマイ国立博物館のスタッフが調査を開始したとのニュースも報道されている。

報道内容は以下の通りである。”チェンマイを襲っている雨季末期の長雨。先般はチャンプアップ・ゲート(白象門)の城壁が崩壊したが、去る9月29日にチェディ・ワット・シースパンが崩壊した。その崩壊址から多数の貴重な仏教遺物や工芸品がレンガの間に散らばって発見された。チェンマイ国立博物館と共同で、チェンマイの芸術局第7支所はスタッフを派遣して調査した。複数の時代の遺物や工芸品が混在していることがわかった。墓石砂岩台座、仏教遺物、鋳物仏像、石ガラス彫仏像、ガラス石、原石・切石など、さまざまな時代の遺物が共存していた。

発見された重要な遺物は、青銅のレプリカ・チェディ。パーツは分解可能で上部には仏の遺物が含まれている。レプリカ・チェディの鐘体は開くことはできなかった。これらはすべて、長方形のパネル張りの部屋の形をした石積みブロックに含まれている元のコンテキストのままで、ナチュラルとポリッシュの両方のカラフルなガラス石で覆われていた。

このレプリカ・チェディの発見は、ワット・シースパンの寺院建造物の建立年代とその後の修復時期をあきらかにするのに役立つと考えられる。この後、チェディの躯体構造を明らかにする、長期の調査活動が必要である。”・・・以上である。

長雨による洪水は、今後バンコクに影響を及ぼすであろう。

<了>



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