4年前、107人が死亡した福知山線脱線事故で、検察は業務過失致死傷罪で当時鉄道本部長で現JR西日本社長の山崎正夫を在宅起訴し、それを受けて山崎社長は昨日付けで社長を辞任した。「現場カーブにATSを設置するなど安全対策を怠った」という起訴理由だが、こんな起訴理由になぜ4年もかかったのか、さっぱりわからない。死者107人も出した大事故であり、過密ダイヤなどJR西日本の構造的な問題も事故に繋がった要因も考えられるのに、検察は当時トップ三人を不起訴にしてしまった。、世間が「検察、なにやってんだ」との批判をかわすためにやむなく山崎を起訴したのか、仕事をちゃんとやっていますよと、検察の体面を保持するために起訴したとしか思えない。こんな起訴理由の証拠固めに4年もかかったというのが、まったく解せない。このような理由なら、せいぜい事故から半年以内だろう。逆に言うと、4年もかかったということは、確たる証拠固めもできなかったが、世間の風当たりが強いのでやむにやまれず起訴に持ち込んだ線が強く、逆に無罪になる可能性が高い起訴ともいえる。民主党の小沢秘書起訴と同じで、たとえ無罪になっても、まずは起訴して検察の体面だけを繕ったというほかはない。まさに、検察の劣化がまたしても露呈した起訴である。
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