まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

権力に屈したテレビ朝日!

2013-03-25 | 発言
テレビ朝日の朝8時からやっている「モーニングバード」の毎週木曜日に、玉川徹の「そもそも総研たまペディア」というコーナーがある。
このコーナーは政治や経済、科学など、複雑な問題を玉川徹氏が独自に取材し、ジャーナリスティックに掘り下げ、おいらはファンのひとりだった。
議員年金問題や公務員宿舎の問題を取り上げ、徹底した取材により、議員年金と優遇される国会議員の実態を世間に晒し、廃止の一助を担っていたし、独立行政法人の問題にも取り組み、また福島第一原子力発電所事故発生後は原子力撤廃や電力自由化の立場からエネルギー問題に取り組んだりした。
玉川徹氏は、1989年、京都大学大学院農学研究科修士課程を修了、テレビ朝日に入社し、「内田忠男モーニングショー」「サンデープロジェクト」「ザ・スクープ」「スーパーモーニング」などを経て、この「そもそも総研」を担当している。
言ってみれば、テレビ界唯一の硬派なジャーナリズムを持った番組だったと言っても過言ではない。
ところがこの番組が突然先週の21日から姿を消したのだ。
これには、政府・自民党から圧力がかかったとしか思えない出来事がからんでいる。
というのも、丁度、安倍晋三総理がTPP参加を表明した直後の同番組で、「TPPというのはもう交渉の余地はなく、決まってるんだ。今からでは手遅れだ。あるいは、これはアメリカの国家利益に奉仕する枠組みで、日本はアメリカの植民地化してしまう」、そんな視点の切り口でも切り込んだからだ。
すると、すぐさま、 自由民主党の大西英男議員が、総務委員会で同番組を問題視した質問を行ったのである。
すると、突然この「そもそも総研」は消えてしまい、経由から言っても、安部政権か、自民党から何等かの圧力がかかったか、テレ朝の社長が自主規制をかけたかに違いない。
堂々と渡り合えばいいのに、弱腰のテレ朝である。
しかし、すでに日本の新聞・テレビ界は生き延びるために、政府当局の発表記事の垂れ流しだけで官報化し、ジャーナリズムのカケラもなくなっている。
いろんな視点があっていいと思うのだが、ちょっと切り込めばこの「そもそも総研」のように圧力に屈してしまう。
日本の言論の自由はうわべだけで、その実、中国や北朝鮮とちっとも変らないのかも知れない。