まさおっちの眼

生きている「今」をどう見るか。まさおっちの発言集です。

戦場から女優へ・サヘルとフローラに感動!

2009-05-06 | 発言
昨日、なにげなく着けたテレビのNHKで「イラン人戦争孤児サヘルが養母の愛情で女優に成長」というドキュメンタリーをやっていて、思わずヘタなドラマよりドラマチックでウルルっときてしまった。ご存知の方も多いと思いますが、ぼくにとってサヘルという女優は初めてでした。イラン・イラク戦争での空爆で村が全滅するなかで、当時大学生のフローラが、ボランティアで救済に行き、ふっと、瓦礫のなかから出ていた手を見つけ「可哀想なお人形」と手にしたら、それは三歳になるサヘルの手でした。フローラは瓦礫の中から救済し、数年後、サヘルがいる孤児院を訪ねたら、フローラにしがみ付いてきました。ほかの孤児は引き取られていくなかで、サヘルは両親が亡くなったショックも大きく、性格がちょっとねじれていたので、引き取り手もありませんでした。膝の上に乗るサヘルを養女にしようとフローラは決心し、裕福な家庭の両親に言いましたが両親は大反対し、それでもフローラは養母になり、勘当の身となりました。そして婚約者のいる日本に二人してやってきたのです。ところが婚約者はサヘルを子供にすることを反対、とうとう彼のアパートを追い出され、二人は公園のホームレス生活になりました。食事もままならない極貧生活が続きます。その後、フローラはイランの手芸から絨毯の縫製を手がけるようになり、極貧ながらサヘルをなんとか学校へ通わせるようになります。ところがサヘルは学校で「イラン人はいらん」と落書きを書かれたりイジメに遇います。そういった幾たびかの苦難を乗り越え、サヘンは女優になり、この6月にNHKで放送されるドラマにピアニストとして出演します。彼女は「死んでいてもおかしくなかった私をここまで育ててくれたお母さんに感謝しても仕切れないほどです。まして、表現するという大好きな仕事までやることが出来て、女優になった以上、テッペンをめざしてオスカー賞を取って、お母さんにあげたい」、彼女はそう語っていました。本当に、グググッとくる話でした。フツウの親子でも、親は子供に支配するような振る舞いをしがちだし、子供は親に甘えがちになる。しかし、このサヘンとフローラの関係というのは純粋な「人間の絆」というものを感じさせてくれる。しかし、フローラさんは本当に立派な人だなあ。サヘンさん、大成功して、フローラさんに恩返しできることを祈っています。