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■制作年:1990年
■監督:ロバート・アルトマン
■主演:ティム・ロス、ポール・リス、アドリアン・ブリン、他
名匠ロバート・アルトマン監督がゴッホの映画を作っています。主演はゴッホにティム・ロス、テオにポール・リスという配役。アルトマンのゴッホ映画は、時に固い絆で結ばれ、まるで写し鏡であるかのような兄弟関係を中心に描いています。ゴッホとテオの稀有な兄弟関係を見ていると、ゴッホはやはりテオというよき理解者によってその名を残すことができたのだと思います。まず、テオの金銭的援助がなければゴッホは絵を描き続けることができなかったでしょうし、誰よりもゴッホの絵を評価していたのはテオであったのです。近くで生活すれば時にいがみ合い喧嘩が絶えなくなるのですが、お互いどこかで精神的な支柱であったことは間違いないのでしょう。アルトマンはこの稀有な兄弟を淡々としたタッチで描いています。激情的な性格のゴッホも、例の耳削ぎ事件、あるいはピストルを自分自身に向けた自殺行為も、そこへ至る感情的興奮は極力抑えた感じで、むしろ発作的とも見えるようなクールな視線で捉えています。
話はゴッホからそれてしまうのですが、オランダのハーグに居住していた時代、ゴッホは子持ちの売春婦シーンと同棲していました。驚いたことにその2人の生活を描いた場面で、シーンがお小水をするところがあったのですが、彼女は特にトイレに行くのではなく部屋にある洗面器のようなものを持ってきて、その上にそのまましゃがみそこで用を足してしまうのでありました。えっ?って思いましたね。当時はオランダの貧しい家にはトイレがなかったのか?驚きの場面でした。当たり前のように用を足していたものですから…。またゴッホとシーン、そして彼女の子連れの小さな娘が、どこかの娯楽施設なのか浜辺のジオラマを展示した施設へ行ったときも、娘が実際の砂浜と勘違いしてジオラマの柵を乗り越え、そのまましゃがみ込んでおしっこをしてしまう場面がありました。ゴッホが生きた時代、オランダではトイレという概念が希薄だったのでしょうか?2度までも女性が用を足す場面がありましたのでそんな風に思ってしまいました。
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芸術新潮、私も買いましたがこれから読むところです(苦笑×2?)。
陶器の入れ物がトイレだったようですよ。
パリでは、その排泄物を窓から投げ落としたため、町は悪臭だったとも聞きました。