偏在する乱歩・H→大阪府守口市・江戸川乱歩寓居の跡

大阪市の地下鉄・東梅田駅から数駅ほど揺られて守口駅で下車、２番出口をあがるとすぐに江戸川乱歩が住んでいたという家が残されています。現在はどうやら人が住んでいないようで、家主は医者の方のようです。

そこに掲示された案内板によると、大正９年乱歩２７歳のときに鳥羽から親を頼って大阪に移り住んできたとのこと。その後６年間、この守口市そして隣市の門真市の借家を５軒転々としたそうだ。

名作「Ｄ坂の殺人事件」を書き上げたのは、この家の二階。つまり、明智小五郎の誕生地ということだ。京阪電鉄の守口車庫の柵を見て、乱歩ファンにとっては有名な“Ｄ坂”の小説における格子のトリックを思いついたという。




実はこの家の存在を発見したのは半年ほど前のこと、仕事でこの駅に降り立ったとき、訪問先場所の辺りをつけるべく駅の地図を見ていたら、なんと“江戸川乱歩寓居跡”とそのボードに表記してあるではありませんか。イヤーすごい偶然だ、ぜひとも見てみたい！と。しかしアポの時間が差し迫っている、遅刻しそうだ、と泣く泣く諦めて訪問先へと向かった思いがあったのでした。それから敗者復活戦ではありませんが、やっとその寓居にお目にかかることができたのです。


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