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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

乱歩NO.71・・・<「RAMPO」奥山バージョン/1994年>

2006-12-05 | 江戸川乱歩
※江戸川乱歩関連の投稿記事200回達成しました!


「RAMPO」奥山バージョン/1994年

配給:松竹・松竹富士1994年
監督:奥山和由
主演:本木雅弘、竹中直人 、羽田美智子、香川照之

奥山バージョンの『RANPO』は冒頭から黛バージョンとは違っていました。夜の森の住人、梟がグッと睨むようなシーンから始まり、江戸川乱歩が生きた古い日本の映像が流れ、これは少し前の話だよと観客を誘います。そしてこの映画のベースとなっている乱歩の原作『お勢登場』が実験的なアニメーションによって描かれ、小説のストーリーを知らない人にも分からせるような展開の心くばりです。少し期待させる演出です。

この映画、黛バージョンと大方ストーリーは一致しているも、かなりの部分を取り直しており、全く別の作品と見たほうがいいでしょう。奥山バージョンの『RANPO』はもっとエロティックに、スタイリッシュになっています。そしてフラッシュバックを多用した映像を観ていくと、だんだんとアトラクション映像を見ているような感覚になってきました。

すべてはおとぎ話なんだよと、暗闇の空間の中で展開されるスペクタルでエロティックな映像を体感しようよ、と言われているような感じです。

プロデューサーの意向と違う映画を創ったために生まれたこの映画、取り直した部分には豪華ゲストを沢山投入したシーンもある。一方で、三浦友和演じる横柄で強引なプロデューサーの自虐的とも見えるキャラクをターも付け加えられたりしてます。そして、黛バージョンでも怪演を見せた平幹次郎は、さらに過激さをグレードアップして登場する。彼が静子(=羽田美智子)を抱擁するシーンはドラキュラですね。

しかし、ここまでくると流石にやりすぎではないかと思えてくる。最後は脳内ドーパミン全開のイメージ映像が炸裂し、乱歩の頭の中は爆発か?という展開で、狂気の世界を描くから狂気なのだと見えてしまう。

一方で、やたら女優の羽田美智子にこだわっている映像であったとも見え、監督の奥山氏が君に首っ丈だよと云う、愛を綴った映画なのも知れないとも読める。(当時、奥山氏と羽田さんは恋愛関係にあったというマスコミのゴシップ記事があったようにも記憶している。それが事実なら案外後者の解釈も正しいのかもしれないと思った。)


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2 コメント

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コメント (飾釦)
2006-12-06 00:20:10
ありがとうございます。お互い良き忘年会をむかえられるようがんばりましょう!
返信する
Unknown (未熟者)
2006-12-05 23:16:35
祝!200回。おめでとうございます。
コツコツ続けることの大切さを学びます。
それと本日はどうもありがとうございます。
これからも、引き続きよろしくお願いします。
返信する

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