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■製作年:1997年
■監督:リュック・ベッソン
■出演:ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ、他
フランス映画界の巨匠にしてヒットメーカーであるリュック・ベンソン監督、彼のSF映画「フィフス・エレメント」を見ました。この映画は公開当時(今から16~7 年前のこと)の宣伝映像がとても印象的だったことを覚えています。それは全裸にも近いまるで包帯のようなフェチ感ある白いボンテージなボディスーツに身を包んだオレンジ髪の女性が、近未来の高層ビルから潔くダイビングする映像でした。このスペクタクル感ある映像は、すごい感性だなと一瞬のコマーシャル映像に心を奪われたのを覚えています。その強烈な印象は映画を見ていないのに、ミラ・ジョヴォヴィッチという女優の顔をすっかり覚えてしまうくらいのインパクトなのでした。(後日、この映像は押井守の影響を受けているという話もあったような記憶もあります)
話の方はといえば、基本的に飽きさせず見せてくれるのですが設定の説明がいろいろ省かれており、あれは何だったんだろう?あの意味は結局何?というのが多くあったのも事実です。人類もしくは地球の存亡にかかわる壮大なスケールの話がだんだんと個人的な話に収斂されていきます。それは主人公がいてヒロインがいるという物語の必然的な構造により仕方がないのですが、スケール感が後半になるにつれて、こじんまりとしてしまっている印象は否めません。あれもやりたいこれもやりたいという感じで、盛りだくさん詰め込み過ぎたきらいがあるように思いました。あまりに要素が多すぎ、説明不足なのではあるのですが、それでもあまりそれを疑問に感じさせずに、最後まで飽きさせずに見せたのはリュック・ベンソン監督の力量と解釈しておきます。
リュック・ベンソン監督は、この「フィフス・エレメント」においてハリウッドSF映画を模倣しているような印象を受けるのですが、限りなくそれを彷彿させるも、どことなくテイストが違うように私は感じました。やはりどこかフランスのにおいが残っているのかなあ?というのはフランスのお国柄を知らないのに言い過ぎでしょうか。とにかく、あのハリウッド映画の独特のいやらしさがなかったと私は感じました。ブルース・ウィリスというハリウッド・スターが出ているにもかかわらず、です。やはりこの映画の魅力はミラ・ジョヴォヴィッチの存在感です。ジャンポール・ゴルチェが衣装のデザインを担当したとのことですが、彼女の魅力を引き出すのに充分過ぎるコスチュームでした。その彼女が地球を救うキーマンなのですが、そのトリガーは「愛」。最後に愛は勝つ!なのです。しかし、それに対抗する邪悪な存在は最後までわからずじまい?
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