■製作年:1966年
■監督:ルイス・ギルバート
■出演:ショーン・コネリー、丹波哲郎、若林映子、他
この007シリーズの映画は日本が舞台となっています。ボンド・ガールには浜美枝と若林映子の2人の日本人女性が選ばれています。浜美枝といえばボンド・ガールのイメージが強い。白い水着姿で岩が剥き出しになっているところをボンドとともに駆け巡ります。彼女は脚が長くスタイルも抜群で当時の日本人女性としては際だっていた存在だったかもしれません。でも、映画的には、もう一人の日本人女性である若林映子の方が活躍していたように思います。浜美枝は可哀相ですが、お飾り的な役割であったのかも。エンディングはお決まりのようにジェームス・ボンドと女性が2人っきりのランデブーを楽しむところで終わるのですが、この作品もボンドと浜美枝が広い海でゴム・ボートの中で二人っきりになりますが、下から潜水艦がそのボートを救い上げ、潜水艦の上にボートが乗っているという映像で終わります。金かかっているな、さりげなくすごい映像でした。
しかし、この映画が創られたのが1967年、東京オリンピック開催がの1964年だから日本が世界から注目されはじめたということなのでしょうが、まだまだ日本という国はエキゾチックで神秘の国、その描写が大きな誤解に満ちています。一番えっ?と思わせるのが、複数の美女のお風呂での接待、ソープランドのイメージがそこに反映されているのか?まるでハーレム状態です。あるいは、丹波哲郎をリーダーとする日本の秘密警察組織は忍者なわけです。今では世界遺産となっている姫路城をロケ地として武術に励む忍者達、飛び道具は手裏剣でした。見ているこちらとしては開いた口が塞がらないというやつですが、おおよそ、我々日本人が外国に対して持っているイメージも逆に自国の人が見たら、えっ?何なのそれ?っていう感じで同じなんでしょうが…。
※酒池肉林のジェームス・ボンド?40年以上の前の日本のイメージ!?
国際的な悪の組織スペクターが、当時冷たい戦争の真っ只中にあった米ソの力学を利用して世界征服を目論む。その手段として両国の宇宙開発に妨害を入れ米ソお互いの疑心暗鬼を誘い世界戦争に持ち込み一気に世界征服を…というのがスペクターのシナリオ。それを実現するために米ソの宇宙開発技術を越えたものをスペクターが持っているという、驚きの展開。そのスペクターの宇宙開発基地が日本にあるというわけだ。007は何度も書いていますが、荒唐無稽な設定に笑えるところもあるのですが、この「007は二度死ぬ」を見て、実は荒唐無稽であることこそが真骨頂なのではないかと思えてきたのでした。
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