飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

「生誕百年 映画監督 黒澤明」展(東京国立近代美術館フィルムセンター)を見た

2010-09-21 | 美術&工芸とその周辺
過日に書いたNHK「週刊ブックレビュー」の記事で紹介したように東京国立近代美術館フィルムセンターで黒澤明監督生誕100年を記念した展覧会が開催されている。出展されているものは、黒澤監督の創作ノートや絵コンテ、撮影スナップ、海外の黒澤映画のポスターなどなど。黒澤監督ファンならばたまらないものばかり。ただ残念なのは来場者が極端に少ないこと。一杯人来過ぎて見るのもままならないのもうんざりして困るが、客がほとんどいないのも関心の薄さか宣伝の悪さか、日本を代表する映画監督なのに…と、ちょっとさびしい気がします。以下は、展示されていたものを見て、へぇ~、そうなんだと関心したものです。



・「用心棒」で三船敏郎が使用した刀を特別展示していた。

・黒澤明監督の兄は人気の活動弁士で、兄の名前が載った当時の映画雑誌があった。

・東宝争議で「酔いどれ天使」が撮影できず、舞台化して各地を講演して回った。その時の脚本があり、演出は黒澤明と書かれていた。

・一枚しか写真が残っていないという助監督としてカチンコを持った黒澤監督の姿(「東京ラプソディ」撮影スナップ」)

・「静かなる決闘」は黒澤映画常連の役者・千秋実が率いる劇団の人気リパートリーのひとつだった。

・「羅生門」のセットが組まれていく過程の写真があったが本当に壮大なセットを作ったのがわかる。

・「七人の侍」「どん底」などの映画の野上照代による撮影台本が展示されていたが書き込みがすごくボロボロであった。

・「赤ひげ」の美術予算表が展示されていたが決済印の欄があるなど映画の撮影がプロジェクトとして動いていたのが見て取れる。

・監督を降板した「トラトラトラ!」の絵コンテが展示されていた。

・黒澤監督による「日本映画再建プラン」と題したノートが展示されていた。



今後11月9日から12月26日まで、フィルムセンターでは黒澤監督の映画が上映される企画が待っています。



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