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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

僕は知らない寺山修司NO.208⇒演劇「レミング ~世界の涯までつれてって~」(パルコ劇場)を見た

2013-05-17 | 寺山修司

■日時:2013年5月14日(火)、19:00〜
■劇場:パルコ劇場
■作:寺山修司

■演出:松本雄吉(維新派)
■出演:八嶋智人、片桐仁、常盤貴子、松重豊、花井京乃介、他

今年は寺山修司没後30年ということで様々な企画がありますが、その中で一番の目玉はパルコ劇場による「レミング~世界の涯まで連れてって~」でしょう。今日はそのお芝居を見てきたことです。この「レミング」は1979年に上演された寺山修司の作品をベースに少年王者館の天野天街が脚色を加え、維新派の松本雄吉が演出したもの。私はこれまで複数の劇団による何本かの「レミング」を見てきましたが、この作品が一番スケールの大きさを感じたとともに、寺山色を最も感じなかったという印象を持ちました。おそらくそれは天野天街による独特な言葉の使いまわしによるものと、松本雄吉による独特なリズムによるものではないかと思うのですが。

 

あくまで印象、イメージのレベルの話で、記憶が曖昧なので確かなことは言えませんが、「レミング」におけるテーマの一つである<壁>についてですが、今回のパルコ劇場による「レミング」はより個人的な心理の中にある<壁>というものに焦点があたっているように感じました。すべては主人公・コック1の夢か幻想のような…。舞台を横切るハットにコートを着た一群はあちらの世界の住人?特に音楽が太鼓のようなリズムを持ち催眠効果があるような没我の境地に誘い込むのも、そのように感じた要因かもしれません。

 

個性派の役者、八嶋智人が終始舞台に上がっているのですが、安定感というか懐の深さが抜群で私の印象では図抜けてよかったです。一方、存在しない女優?影山影子を演じたのは常盤貴子、さすがに華があり彼女が舞台に登場するときらびやかなオーラに満ちているように感じました。活舌が少し悪かったのは残念ですが、セクシーなドレス姿を見れただけでオッケーです。視線は無意識に彼女ばかりを追っかけていました。しょうがない男ですね、私は・・・。

 

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