ワレニ撃ツ用意アリ★原田芳雄⑦／「裸足のブルージン」（監督：藤田敏八）

■製作年：１９７５年

■監督：藤田敏八

■出演：和田アキ子、原田芳雄、山本伸吾、前田武彦、他

 

原田芳雄がなんと和田アキ子に想いを寄せているという映画です。クレジットを見るとホリプロの企画とありますので、タレントを売り出す企画として当時まだかわいこちゃんのイメージがあった？（どうなのかわかりませんが、当時の写真を見る限りでは…）和田アキ子を主役に置いた映画であったのでしょう。彼女のイメージは今の和田アキ子のイメージとは違って、映画を見る限りアイドル的な要素が残っているようです。それにしても原田芳雄が和田アキ子に想い焦がれているという設定が今見るとすごいなあ～と思います。さらに、ちょい役で出てくるのが宇崎竜童率いるダウンタウン・ブギウギ・バンド。乱闘になる場面に出てくるのですが意図的な演出なのでしょう、これがまたリーゼントにサングラスの不良のイメージとは裏腹にやたら弱い役でした。

 

映画は横須賀のドライブイン食堂を舞台にカメラはそこからほとんど離れることなく様々な来訪者が事件を起こし展開されていくというおもしろい構造をしていました。その食堂に住み込んでいるの店長？である和田アキ子を訪ねてくるのが、この映画では野生味タップリの演技を見せる原田芳雄となります。昨日の「赤い鳥逃げた？」では原田芳雄は桃井かおりに食われていたと書いたのですが、この映画では彼の本来持っている不良性、アウトロー性が全開し、彼でしか出せない演技を見せていました。ボクシングの元チャンピオンに難癖をつけ挑みかかって逆にボコボコにされてしまう、その絡みようのアッパレさ。こうゆう役をやらせたら原田芳雄は天下一品です。松田優作が原田芳雄の演技を真似したというエピソードがあるようですが、今回の映画のような原田の演技を盗んだのでしょう。そう思わされる毒のある演技を見せていました。

 

	映画パンフレット　「絶唱/裸足のブルージーン」　出演 山口百恵/三浦友和　和田アキ子/原田芳雄
	アットワンダー
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