10年ぶりにプリンターを使おうとしたら、NiCdバッテリが死んでおり、かつ、紙送りもできない状態になっていました。 バッテリを購入して交換しました。
さらに、紙送りのローラーを交換した結果、正常に稼働できるようになりました。
ローラーの修理方法を中心に記録しておきます。
紙送りの修理方法は下記のフォーラムに掲載のPDFファイルに詳しく説明されています。
これに従えばOKなのですが、実際に作業してみて、注意点、あるいは補足しておきたい事項が幾つかあったので記載します。
https://www.hpmuseum.org/forum/thread-20314-post-175976.html#pid175976
HP_Thermal_Printer_Repair.pdf (Size: 2.86 MB )
1) リボンケーブルの抜き取り
オリジナルは先端部を折り曲げて、ソケットに挿入してあります。
解説通りに板を挿入して抜き取ったのですが、挿入が不十分だったためか、折り曲げ部の一部を破ってしまいました。
ソケットの構造です。 一度リボンケーブルを差し込むと、抜けないような端子板の曲げ方になっています。
解説書にある板を挿入してリボンとともに抜け というのは、この端子板を添えた板で抑え込んでリボンへの食い込みを防ぐためです。
2) 紙送りのローラー軸
抜き取った軸です。 案の定、ローラーは硬化していました。
ローラーの直径は8.0mmでした。
全幅は2.5mm
全幅は2.5mmですが、ローラーは段付きになっており、実際に紙と接する幅は2mmとなります。
軸の一方はラチェット機構になっています。
もう一方には圧縮コイルバネが仕込んであります。
(線径0.2mm, 外径3mm, 自由長4mmほどのバネです)
また、軸にはフランジのような出っ張りがあり、一部が切欠きがあり、ローラーのスリップ防止をしているようです。
軸の外形は5.4mmです。
ローラーの代用品として、シリコンチューブ(内径5.0mm,外径8.0mm),あるいはOリング(線径1.5mm,内径5.0mm,外径8.0mm)が使えそうです。
シリコンチューブを挿入してみると、外径が8.5mmとなり、推奨値8.0mm~8.5mmの上限となり、少し外径を削る必要があるかも知れません。
一方、Oリングを挿入してみると、外径が8.25mmとなり丁度良い寸法となります。
従って、今回はOリングを使うこととしました。
軸の出っ張りを削り取り、両端にそれぞれ2本のOリングを挿入しました。
(瞬間接着剤は使っていません)
軸にある螺旋状の出っ張りは、紙送りのピッチを決める重要なもののようです。
3) 駆動ベルト
駆動ベルトです。これは劣化していなので再利用できそうです。
ベルトの線径は1.2~1.3mm
外径は22mm~23mmです。
線径1.2mmのOリングは見つからないので、線径1.0mm 内径19mm(外径21mm) あるいは内径20mm(外径22mm)が使えそうです。 内径20mmのものはちょっと張力が弱い気がしますがプーリーを駆動できます。
4) 復元、組付け
プッシャーを組付ける際、白い布がピンチローラーを抱き込むように通して組付けることが注意点です。そうでないと橙色のプラテン(?)を白い布が覆いかぶさるようにはならず、寸足らずとなってしまします。
紙送り軸の方向は写真のように長いスリットが左に来るように取り付けます。
プリントヘッドは奥にあるストッパまで確実に挿入すくことが重要です。
リボンケーブルのソケットへの挿入について。
リボンケーブルの折り曲げ部を瞬間接着剤で張り付け、補強しました。
これにより、金属板を介さずに差し込むことができました。
5)電源アダプター用の抵抗(R1, spec 8.2Ω)が焼け気味です。
バッテリを装着せず通電したためと思います。 焼けてはいますが8.7Ωあったので、再利用できると思います。
6) 完成
紙送りボタンを押すと、紙送りしました。修理成功です。
HP41CXに接続、Printerを認識しています。
Catalog2の印字結果です。 印字品質に少し問題があます。 ドットの下側が少し薄く、上下方向の印字むらがあります。 調整方法が分からないので、まあ良しとします。
さらに、紙送りのローラーを交換した結果、正常に稼働できるようになりました。
ローラーの修理方法を中心に記録しておきます。
紙送りの修理方法は下記のフォーラムに掲載のPDFファイルに詳しく説明されています。
これに従えばOKなのですが、実際に作業してみて、注意点、あるいは補足しておきたい事項が幾つかあったので記載します。
https://www.hpmuseum.org/forum/thread-20314-post-175976.html#pid175976
HP_Thermal_Printer_Repair.pdf (Size: 2.86 MB )
1) リボンケーブルの抜き取り
オリジナルは先端部を折り曲げて、ソケットに挿入してあります。
解説通りに板を挿入して抜き取ったのですが、挿入が不十分だったためか、折り曲げ部の一部を破ってしまいました。
ソケットの構造です。 一度リボンケーブルを差し込むと、抜けないような端子板の曲げ方になっています。
解説書にある板を挿入してリボンとともに抜け というのは、この端子板を添えた板で抑え込んでリボンへの食い込みを防ぐためです。
2) 紙送りのローラー軸
抜き取った軸です。 案の定、ローラーは硬化していました。
ローラーの直径は8.0mmでした。
全幅は2.5mm
全幅は2.5mmですが、ローラーは段付きになっており、実際に紙と接する幅は2mmとなります。
軸の一方はラチェット機構になっています。
もう一方には圧縮コイルバネが仕込んであります。
(線径0.2mm, 外径3mm, 自由長4mmほどのバネです)
また、軸にはフランジのような出っ張りがあり、一部が切欠きがあり、ローラーのスリップ防止をしているようです。
軸の外形は5.4mmです。
ローラーの代用品として、シリコンチューブ(内径5.0mm,外径8.0mm),あるいはOリング(線径1.5mm,内径5.0mm,外径8.0mm)が使えそうです。
シリコンチューブを挿入してみると、外径が8.5mmとなり、推奨値8.0mm~8.5mmの上限となり、少し外径を削る必要があるかも知れません。
一方、Oリングを挿入してみると、外径が8.25mmとなり丁度良い寸法となります。
従って、今回はOリングを使うこととしました。
軸の出っ張りを削り取り、両端にそれぞれ2本のOリングを挿入しました。
(瞬間接着剤は使っていません)
軸にある螺旋状の出っ張りは、紙送りのピッチを決める重要なもののようです。
3) 駆動ベルト
駆動ベルトです。これは劣化していなので再利用できそうです。
ベルトの線径は1.2~1.3mm
外径は22mm~23mmです。
線径1.2mmのOリングは見つからないので、線径1.0mm 内径19mm(外径21mm) あるいは内径20mm(外径22mm)が使えそうです。 内径20mmのものはちょっと張力が弱い気がしますがプーリーを駆動できます。
4) 復元、組付け
プッシャーを組付ける際、白い布がピンチローラーを抱き込むように通して組付けることが注意点です。そうでないと橙色のプラテン(?)を白い布が覆いかぶさるようにはならず、寸足らずとなってしまします。
紙送り軸の方向は写真のように長いスリットが左に来るように取り付けます。
プリントヘッドは奥にあるストッパまで確実に挿入すくことが重要です。
リボンケーブルのソケットへの挿入について。
リボンケーブルの折り曲げ部を瞬間接着剤で張り付け、補強しました。
これにより、金属板を介さずに差し込むことができました。
5)電源アダプター用の抵抗(R1, spec 8.2Ω)が焼け気味です。
バッテリを装着せず通電したためと思います。 焼けてはいますが8.7Ωあったので、再利用できると思います。
6) 完成
紙送りボタンを押すと、紙送りしました。修理成功です。
HP41CXに接続、Printerを認識しています。
Catalog2の印字結果です。 印字品質に少し問題があます。 ドットの下側が少し薄く、上下方向の印字むらがあります。 調整方法が分からないので、まあ良しとします。