あだちの再生工房 日記2

機械類の修理を楽しんでいます。その日々の活動記録の積りでしたが、最近は修理とは関係のない記事が多くなっています

真空管チェッカー Sencore TC162の整備 その2

2018年10月06日 17時41分03秒 | 受信機
問題なくCalibrationもできるようになったのですが、多くの抵抗が10%以上高めに(たとえば220Ωに対し277Ωなど)
経年劣化しているので全抵抗と一部のコンデンサを交換しました。

C Loadのロータリースイッチ周りの交換後です。 手持ちの抵抗をかき集めたのでサイズがバラバラになりました。


交換した抵抗、コンデンサです。


なぜかCR2( 1N4616, 2.2VのZener diode )が初めから無かったので取付けました。
メーターのゼロ調回路に入っているのですが、これがなくともゼロ調抵抗(R20,200Ω)の電圧は3Vになっており、
十分ゼロ調ができるのですがメーターの安定度を確保するためのものと思います。


これで整備完了とおもったのですが、LeakageのCalibrationがまたできなくなりました。
回路の導通を調べていったところスライドスイッチNo.4の導通がありません。 一瞬信じられませんでしたが、間違いなしです。
仕方がないので、ばらすことにしました。スイッチ本体はシャーシケースにカシメてあるので外せないので、取付けたまま
開けることにしました。 グリスが固着しています。


スライドする円盤のグリス固着状態です。製造から40年ほど経つのでグリスが固まるのも仕方ないか と思います。
しかし、接触面にグリスを塗るのが本当に良いのか少々疑問です。


端子側のグリス固着状態です。


他のスライドスイッチ(全部で10個)も同じような状態と思うので、問題なく導通のあるものもすべて分解し、清掃しました。
結構カシメの爪が強固なので緩めて戻す作業は大変でした。
これですべての作業は完了です。

配線の全体写真です。

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真空管チェッカー Sencore TC162

2018年10月03日 17時17分23秒 | 受信機
Collinsの51S-1の受信確認のため、すべての真空管を TC162で簡便チェックしようとしたところ、
TC162の動作がおかしいことに気づきました。
Calibrationをしようとしましたが、うまくいきません。 個々の固定抵抗はスペックよりかなり大きめに狂っていたので
Calibrationに関係するところだけとりあえず交換しましたがやはりダメ。
回路図とにらめっこしながらいろいろチェックしましたが、原因が分かりません。

ひょっとしてと思い、キャリブレーション用のプラグ(購入品)を確認したところ、4pin目の100MΩの抵抗が40Mから80MΩと不安定です。
たまたま予備のソケットがあったのでCalibration Moduleを作り直しました。

これは購入品です。


作り直したModuleです。 当然測定するとほぼ100MΩあり、OKです。


新Moduleを使ってキャリブレーションしようとしたところ、Leakageレンジで全く針が振れません
何度かスイッチを切り替えると、振れることもあることから、ロータリースイッチの接触不良があるようです。
とりあえず、4つのロータリースイッチを接点復活剤(DeoxIT D5)をスプレーしました。
(本来なら、スイッチを取り外し、丁寧に塗るべきでしょうが、手抜き工事です。)

何とか、安定して振れるようになったので、先ずLeakageのキャリブレーションです。 指定通りの振れに設定できました。


つぎにEmissionのキャリブレーションです。  うまくいきました。


今回のトラブルは購入Moduleの不具合と、スイッチの接触不良が重なったため迷走してしまいました。
たまにしか使わない機器は接触不良を先ず疑うことも必要です。 やれやれです。
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