あだちの再生工房 日記2

機械類の修理を楽しんでいます。その日々の活動記録の積りでしたが、最近は修理とは関係のない記事が多くなっています

Macintosh IIcx の電源ASTEC トラブル

2021年01月31日 15時28分12秒 | OLD Macintosh
IIcxの整備が終わり、PCの電源は切って犬の散歩に出かけました。
30分ほどして帰宅し、作業部屋に戻ると何かが焦げたような異臭がしました。
少し煙が残っていたような気もします。
どこかの漏電で発火したかと部屋中のコンセント、電源線を調べましたが異常なしです。
色々調べたところ、作業台が一番匂いがキツイことから IIcxの電源を疑い、鼻を近づけると同じ匂いがするので、この電源と判明しました。
分解し、調べたらフィルムコンデンサが見事にパンクしていました。

IIcxの電源です。 ASTEC製です。 この電源はIIcx, IIci, Quadra700, PowerPC 7100に共通のようです。


3枚の基板から構成されており、かなり埃が溜まっていました。入手してからはあまり通電していないので、前所有者の段階での埃と思います。
なぜか、円筒コンデンサには熱収縮のチューブでカバーされたものもあります。理由は不明です。


各ボードの拡大です。


右側の0.22μF X2 のフィルムコンデンサがパンクしたものです。


そのコンデンサの拡大写真です。  最初 X2の意味が分からす、2倍を意味するXかと思い色々調べたらサージ電圧に関するランクを表すものと分かりました。
早速、同等のコンデンサを探し当て、注文しました。


IIcxの電源はキーボードのPowerSWでPowerONできるように、常時5Vを発生させロジックボードに入れていますが、このようなパンクのことを考えると、安全のためコンセントから抜いておいた方が良いと痛感しました。
常用しているWindows PCの電源も毎日抜けるかというと、ちょっと無理なような気もしますが....

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KONICA 光ディスク MOドライブの修正

2021年01月26日 15時17分54秒 | コンピューター
IO DATAのMOドライブ RM-MO230FがRead,Write不能になりました。
本体はFUJITSUのM2512A2RE (1996年製)で230MBまでのものです。
ヤフオクで内臓用のKONICA製の640MBのMOが2台安くで出品されていたので、ダメもとで入手しました。
KONICAのMODELはOMD-7062 (2000年製)です。

左側がFUJITSU, 右が入手したKONICAです。


KONICA製をケースに収めようとしたら、電源とSCSIコネクタの位置が逆で、SCSIのケーブルが短くて接続できないことが分かりました。


コネクタ部の拡大です。 左がFUJITSU、右がKONICAです。
後でわかったのですが、IO DATAはFUJITSU、LogitecはOLYMPUS、BuffaloはKONICAを搭載しているようで、Buffaloのケースならすんなり収まったのでないかと思います。
SCSIのケーブルを作り直すのも大変なので、IOのケースに収めることは断念しました。


以上の問題の他に、KONICA品にはもう一つ重大な問題がありました。
MOをEjectできるのですが、途中まででそれ以上は引き出せないことが判明しました。 2台とも同じ症状です。
前所有者が手放したのはこのためではないかと邪推します。
相当の力で引き抜けば抜けることもありますがこれでは使い物になりません。

分解して調べると、排出時にMOのノッチに引っ掛かり途中で止まるように、金具(レバー)があるのですが、このレバーの折り曲げ角度が90度なのでくさび効果がきつすぎるのでないかと想像しました。


このレバーの角度をちょっと広げてやると、スムーズにMOを引き出せるようになりました。
MOの出し入れの節度感を出すためには、このレバーは必要かも知れないが、無くても支障はないのではと思います。
なぜこの角度にしてあったのかよく分かりません。 MO側のノッチをテープで塞げばこの問題は解決するのかも知れませんが....
私が何か思い違いしているのかとも思ってしまいます。


出し入れできるようになったので、Read,Writeできるのか確認しました。
外付けのSCSI HDDのケースに接続して、iBook G3のノートパソコンでチェックしました。


2台ともMOの初期化やRead Writeできることが確認できました。
いつかチャンスがあればBuffaloのジャンクMOを仕入れて臓物を交換しようかと考えています。
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Macintosh IIcx のLogic Board 修理

2021年01月22日 15時07分29秒 | OLD Macintosh
メルカリにIIcxのCPUがソケットタイプのボードが安く出品されていたので、購入しました。
IIcxのソケットタイプでDayStarのアダプターを介して、DayStar Turbo 040を装着したものを持っているのですが、その予備として欲しいと思っていたものです。
IIcxのソケットタイプは極めて少なく、これまでeBayを含めて見たことがありません。
千載一遇のチャンスと思って購入しました。(¥1800でした)。

商品説明では作動品から外したとありましたが、入手後起動してみると、電源LEDがチカチカするだけで起動しません。
先ずは基板のチェック後、Recapすることにしました。

入手したボードです。


ソケットタイプCPUの拡大です。


基板をよくチェックするとY4(Clock)のラインが腐食で断線していたので、細いワイヤでバイパスしました。
他にも虫食い状態のラインがあるのですが、導通はあるのでとりあえずOKとしました。
<参考> Macintosh IIcxの回路図
Old Mac (68k)の各機種の回路図はMacintoshrepositoryにあります。
Bomarc-Macintosh-68k-Schematics.zip
https://www.macintoshrepository.org/25838-bomarc-services-reverse-engineered-68k-macintosh-schematics-m0001-plus-se-classic-ii-color-ii-iici-iicx-iifx-iisi-lc-ii-iii-quadra-840av-


今回のrecapはサーフェスマウントのコンデンサを機械的にねじ切って外す方法をトライしました。
思った以上に簡単に取り外せました。
半田ごてで熱を加えてパターンを剥がしてしまうよりも却って安全かも知れません。
(腐食が進んでいるために外しやすいのかも知れません)。


recapが終わり、起動したところ、電源はすんなり入るようになったのですが、起動音がアルペジオで正常に起動しません。
そこで、SIMMの問題かも  と思い、正常起動する確認済のSIMM(4MB)に入れ替えたら、起動しました。
手前の8枚が元のSIMMです。


外付けHDDとfdd emulatorをつないで起動しているところです。


元のSIMM 8枚を接点復活剤(DeoxIT)で掃除し、付け直したところ、起動しました。
この8枚は1MBのSIMMで合計8MBと判明しました。
これで、正常に起動するソケットタイプのロジックボードが予備として確保できました。




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Macintosh IIci のLogic Board修理 その2

2021年01月08日 17時58分17秒 | OLD Macintosh
Startup 系に関するIC, トランジスタを交換したにも関わらず、Key Onで起動するのに時間が掛かったり、起動後正常に動いている最中に突然OFFになるなど、不安定な状態は治っていないことが分かりました。

回路上の電圧を測ろうにも、電源ユニットが覆いかぶさっており測れないので、先ず電源接続ケーブルを作製し、ユニットを離れたところに置くことにしました。

作製したケーブルです。 SE/30用の余った14ピンコネクタのセットを削り取って10ピンにしました。
(14ピンコネクタは MOLEXの 5559-14P(オス)、5557-14R(メス)です)。


ケーブルを使っている状態です。


この状態で、起動した状態の各点の電圧を測定しました。
Q4、Q3の電圧は4.53Voltあるのに、電源コネクタPin-9(Power On/Off)の電圧は3.5Voltと低めです。
Pin-9までは直結の筈なので、約1Volt低下しており、おかしいです。
3.5Vと低いので電源ユニットのリレーが働いたり、働かなかったりと不安定になっていたと考えられます。


そこで、R38とR39の結合点からPin-9までの経路のプリント基板の導通をチェックしました。
先ずR38とR39の結合点Point-1~Point-2 についてはほぼ抵抗値はゼロでOK。


Point-2の裏側がPoint-3でthrough holeで繋がっています。
さらにPoint-3とPoint-4が繋がっています。
Point-1とPoint-4の抵抗を測ると不安定で数百Ωから数メガΩと異常です。


Point-4の反対側がPoint-5でthrough holeで繋がっており、Point-5とPin-9はプリントパターンで繋がっています。 Point-4とPin-9はほぼ抵抗値はゼロでOKです。
したがって、Point-3とPoint-4の間に問題がありです。


Point-3の拡大です。 一見すると問題なさそうです。


表面を少し削っていくと細いですがクラックが見つかりました。 完全に断線はしていないようですがこれではだめです。 抵抗値が大きかったのはこのためです。
そこで、このクラック部分をリード線でつなぎ半田付けしました。
その結果、Pin-9の電圧は4.5Voltと改善され、Key-onで即起動するとともに、長時間通電していても突然のOffもなくなりました。
なぜクラックが出来たかはよく分かりませんが、電解コンデンサの電解液の漏れの影響かも知れません。
大成功でめでたし、めでたし。
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Macintosh IIciのLogic Board修理

2021年01月06日 15時05分14秒 | OLD Macintosh
昔入手した IIciのLogic Boardの修理をトライしました。
本体は数年前に売却したのですが、その予備ボードとしてジャンク品を手に入れたものです。
うまく直れば持っていても仕方がないので、ヤフオクで売ろうかと考えています。

電源はIIcx, Graphic Boardは手持ちのSuperMacで起動チェックしましたが、当然起動しません。
電源を入れてもON-OFFをチカチカと繰り返す状態です。

とりあえず、電解コンデンサを全部交換するとともに、Startup回路に関係するIC、トランジスタも
交換することにしました。
 電解コンデンサ 470uF/16V 3本、220uF/16V 1本、47uF/16V 8本、 10uF/16V 2本の計14本、
 74HC74 (14pin, SOIC 幅3.9mmのもの)1個、74HC132 (14pin, SOIC) 2本
 Q3( MMBT3904) 1個、Q4(MMBT3906) 1個

Startup回路図です。


交換したICです。 下に並べたのがオリジナル品です。


取り外したQ4です。


取付けたQ4です。(小さくて非常に半田付けしにくいです)。


かなり安定してキーONで起動するのですが、時々突然電源がOFFになることがあり、
現在電源を変えてチェック中です。
やるべきことはやったと思うので、これでダメならギブアップです。
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