♦️602の3『自然と人間の歴史・世界篇』半導体の発明(1947)とその発展

2021-01-27 10:14:15 | Weblog
602の3『自然と人間の歴史・世界篇』半導体の発明(1947)とその発展

 トランジスタ (Transistor)というのは、ゲルマニウムやシリコンなどの結晶を利用して作られる半導体素子をいう。

 こうした物質を、化学の勉強で馴染みの周期表にてらしてみると、数ある元素の中でも性質において境目のあたり、電気伝導性の良い金属などの導体と電気抵抗率の大きい絶縁体の中間的な抵抗率をもつ物質に行き当たった訳だ。

 このような物質的基礎の上につくられる半導体素子なのだが、1947年に、米国ベル研究所で開発されたのが最初だ。これをウェーハと呼ばれるチップにして、微細加工にて、抵抗などと共に配置して増幅をはじめとする様々な機能を持たせたものが集積回路となる。


 その用途としては、真空管に代わる電子素子として様々な電子機器に組み込まれていく。同時に、軽量化をも視野に、それからは、超微細加工への道を突き進んでいく。
 それからほぼ70年の歩みを概観すると、この間、いかにこの分野で有為転変があるかが見えてくるだろう。

 では、今は一体どのような半導体集積回路(Integrated Circuit:IC)やチップがあるのだろうかというと、半導体メーカーが手掛けている半導体ICには、MPU(Micro-Processing Unit:マイクロプロセッサ)といってパソコンなどの頭脳部分、情報記憶などにメモリ(DRAMとNANDフラッシュ)がよく知られるものだろう。
 が、それ以外にも、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、通信モデムIC、アナログIC(ADC/DAC)、電源IC、レーザーやLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、受光素子(Photodiode)やCMOSセンサ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)など、様々な種類にわたり製品開発が行われてきている。



(続く)

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♠️第二部

 2020年からは、新型コロナウイルスとの闘いが急展開しているが、これと隣り合わせですすんでいる産業界の動きに、半導体不足がある。

 ちなみに、半導体素子の用途別ということでは、デジタル家電に欠かせないのが、「フラッシュメモリ」。一方、パソコンの主記憶装置として利用されるダイナミックメモリ(DRAM)は、電源を切るとデータが失われてしまうも。これにたいし、フラッシュメモリは電源を切ってもデータは残る。
 そのフラッシュメモリにつき、「NAND型」と「NOR型」の区別があり、パソコンやスマートフォンの補助記憶装置(内蔵ストレージ)にはNAND型、デジタルカメラやルータにはNOR型が適しているなど、用途に応じて使いわけられているという。


(続く)

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