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シンボリック・アナリスト

2009-08-18 11:26:38 | 株に出会う
今日の前場は、意表を突く先物の(シカゴの終値に対しての)上げから始まり、昨日とはうって変わってほとんど押されることなく、上へ上へと切り上げております。

10200円の相場博士の底値のお見立てが見事に的中した格好です。このように相場というのは、誠に気まぐれ、人々の裏を掻くのが大好きです。

このことを言い当てる何か良い言葉はないかと思っていたところ、今読んでいる本で、たまたまタイトルにあるような「シンボリック・アナリスト」という言葉に行きあたりました。

これは、ニューエコノミーの時代を宣言した、アメリカの労働省長官だったロバート・ライシュという人が使った言葉です。

今のニューエコノミーの時代では、「モーレツ労働は経済的に恵まれた生活をもたらすこともあるし、そうでないこともある。しかし、経済的に恵まれた生活は必ずモーレツな働き方とともにある。」(勝者の代償)と彼は言い、そして、21世紀的な職業的階層として、「シンボリック・アナリスト」、「定型型生産労働者」、「対人サービス労働者」を挙げております。

この「シンボリック・アナリスト」とは、グローバルな市場にアクセスし、そこで勝負できる創造的労働者でサービス業に分類されますが、マグドナルドのような対人サービス労働者とは全く異なります。

ライシュによると、シンボリック・アナリストとは、「アーティストや発明者、デザイナー、エンジニア、金融のエキスパート、変人、科学者、作家またはミュージシャン」など「ある特定の媒体において新しい可能性を見つける能力」を持つタイプと、これら「変人」の仕事を市場化する「営業担当者、タレントエージェント、需要開拓者、流行観察者、プロデューサー、コンサルタント、敏腕家」など、「まだ存在しない製品に対する願望などを見つけ出す」タイプ(「精神分析家」)に分類されるようです。

そして、「変人」と「精神分析家」からなるシンボリック・アナリストが、21世紀社会では富の大半を生産し、そのほとんどを所有することになるとのこと。

ちなみに、シンボリック・アナリストの代表格のビル・ゲイツは、その純資産が、アメリカの下から半分までの全世帯の資産に等しいそうです。

さすが、アメリカですね。労働省の長官まで務めたお役人が、ここまでの世界分析の才能を持っているとは。小説家のアンドレ・マルローを文化相に抜擢したド・ゴールもビックリでしょう。

翻って、日本では底の極めて浅い「変人首相」を抱くことはあっても、大臣にそれらしき「教養」を備えた人物を配置したという記憶が全くありません。もちろん、日本の社会では「変人」や「敏腕家」は社会からは未だ疎まれる存在ですので、そもそも、ライシュが言う良い意味での変人や敏腕家が登用される訳もありません。

ところが、株の世界は別です。これらシンボリック・アナリストの素養がないと、継続的に勝ち続けることは、昨日そして今日の動きを見ても、困難であることは明らかです。

筆者は、幸か不幸か、「変人」でもなく、「敏腕家」でもなく、ましてや、「精神分析家」でもないため、今日の相場には全くついて行けませんでした。

今日は、下で待っていても駄目。昨日は、下で待っていたら「不幸」が待っていた日。じゃ、一体どうすりゃいいの?

この際、株式市場の「シンボル」を「アナリシス」する以外には手だてがなさそうですが、その肝心の「シンボル」が視界不良で全く見えませぬ。。。

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