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マイタウンライナー 深夜急行バス北総監獄線運行開始~辺境の地に深夜急行バスが2路線も…

2011-05-08 | 北総監獄

数日前MAKIKYUは、余りに高額な運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)沿線にある首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)へ足を運ぶ機会があったのですが、その際には見慣れないバス停の姿を見かけたものでした。


そのバス停は深夜急行バスの降車専用停留所で、最初は成田空港交通が運行する深夜急行バスの停留所増設かと思いましたが、良く見ると千葉市内の路線バスなどを運行する平和交通の停留所でした。

そのため既存の成田空港交通とは別に、北総監獄に新たな深夜急行路線が開設される事になり、MAKIKYUは深夜急行バスが1路線あるだけでも充分過ぎる辺境の地に、複数の深夜急行路線が必要なのだろうか…と感じてしまったものでした。

ちなみにこの新路線は、「マイタウンライナー 深夜急行バス 北総監獄線」と称しており、GW明けの5月9日から運行開始となります。

 
バス停にその案内チラシも吊るしていましたので、そのチラシを持ち帰って概要を見てみましたが、以下に成田空港交通が運行する深夜急行バス「有楽町・北総監獄線」との違いを記したいと思います。
(以下(成)成田空港交通(平)は新規参入の平和交通を表します)


・運行時刻(主要停留所のみ記載)
(成)有楽町駅100・東京駅八重洲口105発→上野駅120発→金町駅157発→松戸駅207発→北総監獄中央駅北口330着(終点)
(平)銀座駅030・東京駅八重洲口035発→北総監獄中央駅北口155着→印旛日本医大駅215着(終点)
どちらも当然ながら平日深夜のみの運行で、土休日や年末年始などは運休。


・運賃
(成)有楽町駅・東京駅~北総監獄中央駅北口 2500円
(平)銀座駅・東京駅~北総監獄中央駅北口 3000円(PASMO割適用時2400円)

(成)は上野駅・金町駅・松戸駅からの乗車も可能で、上野駅~北総監獄中央駅間2200円、松戸駅~北総監獄中央駅間は1000円。

(平)は東京駅八重洲口の後に兜町を経由し、こちらからの運賃も銀座駅・東京駅八重洲口と同額。PASMO/SuicaはSF残額の使用のみ可能で、車内でのチャージ(入金)は不可と告知。
(成)の始発有楽町駅と、(平)の始発銀座駅は徒歩でも数分程度の距離で、実質的に始発地点は大差なし。

東京駅~北総監獄中央駅間を利用した場合、通常運賃は(平)の方が500円も高いものの、PASMO割で(成)より100円安くなります。

とはいえ(成)は北総監獄中央駅へ向かう場合、上野駅からの乗車で2200円とやや安くなり、東京~上野間のJR(150円)を追加しても2350円。

また都心からの終電が比較的遅い松戸(松戸本町)からの乗車では、鉄道での普通運賃ですら700円以上する区間を、深夜帯に1時間程度乗車しても1000円という運賃設定は、ただの深夜バスとして考えても破格。

東京~松戸間のJR(380円)+松戸本町~北総監獄中央駅間の(成)深夜急行バス(1000円)の合計額(1380円)は、宝町・日本橋~北総監獄中央駅間の鉄道運賃(1070円/押上・高砂経由)より少し高い程度。

(平)のバスが東京駅を出発した後にJRで日暮里乗り換えで松戸へ向かい、(成)のバスを捕まえる事も出来る事を考えると、運賃面では(成)が圧倒している気がします。


・所要時間/経由地
(成)は国道6号線など全区間一般道路を走行し、東京駅八重洲口~北総監獄中央駅間で2時間25分。
但し北松戸駅入口以遠は降車専用で早着する事もあり。

MAKIKYUが今までに何度か(成)の深夜急行バスに乗車した限りでは、北総監獄中央駅に3時10分頃到着しており、実質的な所要時間は2時間強。

松戸市内のJR常磐線沿線~新京成線沿線などを経由し、新鎌ヶ谷駅から「開発を止めた某鉄道」沿線に入り、北総監獄内では西白井駅・白井駅に停車し、北総監獄中央駅北口が終点。

都内だけでなく、千葉県内でも松戸本町(松戸駅から徒歩3分程度)で乗車可なのは大きな利点。

(平)は京葉道路を経由する模様で、東京駅八重洲口~北総監獄中央駅間で1時間20分と早いのは評価できるものの、都心の出発時間が比較的早いため、早く目的地に到着(概ね帰宅)できる利点はあるものの、深夜の用事が長引いた時や、都心以遠からの終電後における交通機関としての使い勝手には難有り。

市川・船橋市内のJR総武線沿線~船橋・鎌ヶ谷市内の東武野田線沿線を経由し、こちらも新鎌ヶ谷駅から「開発を止めた某鉄道」沿線に入るものの、都心以外では降車のみの扱い。

北総監獄内では西白井・白井両駅の後に小室駅にも停車し、その後北総監獄中央駅圏では北総監獄中央駅だけに留まらず、MAKIKYUがバス停を見つけた「イオン映画館(シネマ・スポーツ館)」をはじめ、多数の停留所が設けられている。

また(成)のバスが走らない印西牧の原・印旛日本医大駅やその周辺にも停留所が設けられ、北総監獄東部でも終電後に深夜急行バスで帰宅できるエリアが拡大している。


・使用車両
(成)はMAKIKYUが乗車・目撃した限りでは、Kanacカラーの三菱ふそうエアロバスで、多客が見込まれる時は増車される。
横4列の典型的な高速・観光バスといった車両であるものの、最後尾にトイレが設けられているのが特徴。
(平)はチラシをみる限りでは日野新型セレガであるものの、他車種の高速車も保有しており、トイレの有無は不明。


この様に両者を比べると、有楽町/銀座・東京駅周辺~北総監獄を結ぶ深夜急行バスと言う点では共通するものの、途中経由地や運行時刻などに大きな違いが見られ、完全な競合路線とは言い難い状況という気がします。

MAKIKYUとしては所要時間こそ長いものの、運行時間帯や途中乗車が可能な事などを考えると、(成)の方が使い勝手が良い気がしますが、遅い時間の帰宅では乗り換えナシで早く帰りたい場合や、(成)の通らないバス停を利用する場合などには(平)の利用価値もあるのでは…と感じる所。

(平)も都心からの終電時刻が比較的遅い西船橋駅辺りでの乗車が可能になれば、結構使い勝手は良さそうですし、(成)も白井駅~北総監獄中央駅への途中、小室駅に停車する程度の対抗策は必須の気がします。

(成)のバスが北総監獄中央駅到着後、成田方向へ回送している事を踏まえると、北総監獄中央駅以東への路線延伸があっても良いかもしれません。

ただ北総監獄と言う辺境の地には、深夜急行バスは1路線が走るだけでも上等すぎる気がしますし、MAKIKYUが(成)のバスに何度か乗車した限りでも、北総監獄内まで乗り通す乗客数は指の数程度ですので、2路線はどう考えても過剰な気が否めません。

また北総監獄から比較的至近のJR成田線沿線では、一時期終電後に我孫子駅発の深夜バスが運行されたものの、事業者の撤退も絡んで比較的短命に終わったという前例もあります。

そのため今後2路線となる北総監獄への深夜急行バスが、2路線共に共存出来るのかも気になる所で、少なくとも共倒れになる事だけは避けて欲しいものですが、平和交通の参入で、京成グループ(成田空港交通)に今後新たな動きが生じるのかも気になる所です。

ちなみに両者のHPは以下のアドレスになり、それぞれのHPでも自社の深夜急行バスに関する概要等が掲載されています。

成田空港交通 http://www.nariku.co.jp/
平和交通 http://www.heiwakotsu.com/



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