MAKIKYUが今月1日に臨時快速列車「ホリデー快速鎌倉」号に乗車した際は、横浜駅から終点の大宮駅まで乗車したのですが、終点の大宮駅で側線に3両編成の211系が停車している姿を目撃する事が出来ました。
211系の3両編成自体は、JR東海に所属する5000番台と呼ばれる車両であればゴロゴロしており、静岡地区の東海道本線や名古屋近郊の中央本線であれば、特に狙いを定めなくても直ぐに遭遇し、むしろ嫌でも乗る羽目になるといって過言ではない程頻繁にやってきます。
(中には他形式との併結時に211系を選んだり、他形式充当列車を見送って211系を狙う方も居られる様ですが…)
静岡地区で活躍する車両であれば、JR東日本でもJR東海との境界駅となっている熱海駅でも姿を見る事が出来る程で、3両編成どころか2両編成という短編成も存在し、短編成の211系を複数編成連ねた5~6両程度の編成も珍しくないものです。
しかしながらJR東海に所属する211系は、国鉄末期に4両2編成(8両)だけ大垣に配置された車両を除くと、屋根上には箱型の分散型クーラーを2基載せた姿になっているのが大きな特徴となっています。
これに対しJR東日本に所属する211系は、北関東から房総地区に転用された車両を除くと、装いこそJR東海所属車と同じオレンジと緑の通称湘南色と呼ばれる色彩の帯を纏っていますが、国鉄末期に導入された車両とJR発足後に導入された車両の双方共に、屋根上には集中型のクーラーを1基載せた姿となっています。
編成も現段階では普通車のみ5両と、グリーン車組み込みの10両と言う比較的長編成で運用されているのが特徴で、貫通路装備車ながらも10両+5両の15両併結運転時には、現在では貫通路を用いずに非貫通車や非常用貫通路扉装備車と同等の扱いになっていますので、貫通路の幌枠にも幌が装備されないなど、JR東海の211系とは様相が異なっています。
そんなJR東日本の211系ですが、先日大宮駅で側線に停車していたのは5両と3両の2通りの編成で、2編成の車種構成を見ると現在グリーン車2両を含む10両を構成している高崎線・宇都宮線用編成を2つに分割し、グリーン車2両だけ外した残り8両と言った格好になっています。
5両の方は10両編成と併結した15両編成での運行や、5両単独で宇都宮~黒磯間の普通列車などで良く見かける編成ですので、特に珍しい姿ではないのですが、3両の方は日頃JR東日本の211系における営業運転では見かけない編成構成である上に、先頭車は幌も装備しているなど、屋根上のクーラーを見なければJR東海の211系かと錯覚してしまいそうな雰囲気を放っています。
211系は3扉車で、現在東海道線・宇都宮線・高崎線の東京近郊で主流を占める4扉の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」との互換性がない事や、車齢などを考えると、編成組替で他地域の老朽車両淘汰用に転用される事も考えられます。
他地域へ転用されるとなれば短編成化され、写真の様なJR東日本所属の211系3両編成が珍しくない日がやって来る可能性も否定できません(車種構成上大幅な改造を伴わない限り、3両が最短編成になります)が、大宮駅側線に停車している211系の3両編成は単に検査などでグリーン車を外しただけなのか、それとも今後の転用を想定したものなのかも気になったものです。
中央本線への転属は一部で噂されていますが、電動車比率の高い3両編成なら可能性は充分に考えられ、もしこの編成が実現する際には東海道線車両転用の6両固定編成も登場するか気になる所です。
また仮に211系が中央本線に転属するとなると、313系とも互換性のある車両だけに、中央本線のJR東海区間や飯田線への乗り入れにも有用かと思いますが、ロングシート車が多く設備的に難ありですので、信州で運用するのであれば設備面の改修にも期待したい所です。