来月17日には成田スカイアクセス(京成成田空港線)が開業予定となっており、これに伴い直通運転を行う都営浅草線関連各線区で大規模なダイヤ改正が行われる事は、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、ご存知の方が多いかと思います。
この成田スカイアクセス開業では、最高速度160km/hを誇る新型スカイライナー(AE形)の運行も開始されますので、大きな期待を抱いている方も多いかと思います。
成田スカイアクセス開業まで1ヶ月を切った今日では、試運転も最後の山場を迎えており、MAKIKYUもつい先日所用で首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に出向き、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い彼の地を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)を利用した際にも、試運転列車の姿を幾度も目撃したものでした。
先日「開発を止めた某鉄道」を利用した際、駅に置かれていた「京成らいん」(京成の月刊広報誌)を見ても、今回は新型スカイライナー(AE形)が非常に目立つ形で表紙に用いられ、「始動。」とタイトルが記された表紙を見ると、成田スカイアクセス開業が近づいてきた事を実感させられたものでした。
(ちなみに「開発を止めた某鉄道」が季刊で発行している「ほくそう」の方は、今回は製作に手間取っており、来月になってから出てくる様です)
今回の「京成らいん」は、著名人登場のコーナーにAE形のデザイナーを登場させる辺りも、成田スカイアクセス開業を控えた今日ならでは…という所です。
そして「開発を止めた某鉄道」と共に利用した京成線の駅では「京成らいん」と共に、ダイヤ改正の概要を記した案内が置かれており、こちらにはHPで公開している概要よりも、やや踏み込んだ事も記されていました。
中には失望せざるを得ない内容もあったのは残念な限りで、成田スカイアクセス(京成成田空港線)は余りに高額過ぎる事で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」の運賃体系をほぼ踏襲しているため、大手私鉄にしては際立つ運賃の高さが大きな特徴になっており、「現行の京成本線に有効な定期券・回数券は成田スカイアクセス線ではご利用いただけません」というのは予想通りです。
これに加えて回数券の発売に関して、割引率の高い「時差回数券および土・休日割引回数券の発売はいたしません。」という記述が見られたのは呆れた限りです。
都心方面からの空港利用旅客などは、回数券を利用して恒常的に成田スカイアクセスを利用する事は考え難く、チケットショップなどで回数券をバラ売りされるなら…という事もあるのかも知れません。
しかし成田スカイアクセス開通と共に開業する成田湯川駅は、ただでさえ列車本数の少なさや運転間隔のバラツキ、運賃の高さなどで使い勝手が悪く、駅周辺の成田ニュータウン住民は近くの駅を使わず、成田スカイアクセス開業後も頻発する千葉交通バスで成田駅へ抜け、既存ルート(京成・JR)を使うケースが多くなりそうにも関わらず、沿線利用のテコ入れにはどれだけ関心があるのか?と感じてしまうものです。
「開発を止めた某鉄道」では、既存乗車券の発売中止告知はありませんので、北総監獄住民が都心方面へ出向くには、割引率の高い昼間と土休日の回数券は今まで通り使える様で、僅かな運賃値下げや運転本数増加で、北総監獄が公共交通の不毛地帯と言わざるを得ない状況には変わりないとはいえ、余りに酷過ぎる惨状が多少は…という事になりそうですが、北総監獄から成田湯川・空港方面へ月に数度利用見込みの利用客にとっても、成田スカイアクセスにおける高割引回数券の未設定は非常に痛い話なのでは…と感じたものです。
また現行の京成本線を走るスカイライナー(AE100形)は、ダイヤ改正以降「シティライナー」と名前を変え、青砥を停車駅に追加して昼間時間帯などに数本走らせる事が、既にHPなどで発表されていますが、この列車の特急券(シティライナー券)の購入方法を記している項目では「シティライナー券は有人カウンターにてお求めください。改札外のライナー券売機では発売いたしません」とあります。
その気になればスカイライナーと共に、券売機での発売に対応させる位の事はさほど難しくないはずで、敢えてスカイライナーと特急券の発売方法に格差を設け、不便な発売方法とするのかも理解に苦しむ所で、これでは都心~成田空港間旅客のシティライナー利用を歓迎せず、座席指定列車の利用を希望する旅客には、強引に成田スカイアクセス線経由の割高なスカイライナーを利用させようと仕向けている様に感じてなりません。
あと成田スカイアクセスの影に隠れ、やや存在感が薄くなりがちな金町線の高架化による高砂駅ホーム&高砂駅周辺の線路切替も忘れてはならない話題で、この工事により上野方面直通が消滅しますので、写真の様な光景はあえなく見納めとなります。
成田スカイアクセス開業よりも少し早く、来月初頭に行われるこの線路切替後は、都内では極めて不便な路線として知られる金町線の列車本数が、現在より増便されて利便性が強化される事は歓迎すべき点です。
しかしながら高砂駅の構造上、金町線ホームは他路線と直接繋がっておらず、一旦改札口を出場しての乗り換えとなり、この乗り換えは一旦改札口を出場後、30分以内に再入場しなければならない点は、東京メトロの一部乗換駅などと同様のシステムです。
高砂駅では乗換専用改札機が設置される事も発表されていますが、乗換改札機は東京メトロなどでお馴染み、最近ではJR武蔵小杉駅でも見られる「オレンジ色の改札機」ではなく、「みどり色の改札機」が設置される事が発表されています。
京成は妙な所で独自性を発揮する様ですが、京成では一般の改札機がピンク色ですので、間違って色彩がオレンジに近いピンク色の一般改札機を、乗換改札機と認識してしまう旅客が出てこないかも気になる所です。
この他「開発を止めた某鉄道」のHPでは成田スカイアクセス開業後の新ダイヤが、空港発着以外の列車も含めて掲載され、列車番号も記載された詳細な内容は、MAKIKYUも見て驚きを感じるものが幾つかありましたが、この新ダイヤに関しても機会があれば、別記事で触れるかもしれません。
海外への航空利用客や、海外から帰還した航空利用客ともなれば、スーツケースをはじめとする大荷物も携えている事が多いですので、乗車券の購入も最大限の利便性を考慮すべきだと思いますが、今回のシティライナー券発売方法は呆れる限りです。
それも成田空港&空港第2ビル駅は成田スカイアクセス開業後、既存線利用は中間改札まで通る必要が生じますので尚更で、これではシティライナーの利用率を意図的に低下させたいのでは?と感じてしまう程で、その気になれば特急券券売機で当日分をスカイライナーと同じ様に発売する位はさほど難しくないと思いますので、今後の改善に期待したいものです。