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西鉄高速バス・桜島号~機会があれば他社便も…

2015-01-10 | バス[九州本土]

先月MAKIKYUは鹿児島県内へ出向く機会があったのですが、その際には最近九州本土各地や九州以遠(離島や韓国)へ足を運ぶ際の定番になっている日本旅行のビジネス向けパッケージ商品(東海道・山陽新幹線直通のぞみ号往復+九州内ホテル1泊がセット)を利用したものでした。

この商品を利用する場合、首都圏~福岡市内までの足は確保されるものの、鹿児島市内へ足を運ぶとなると、ビジネス向けパッケージとは別に、福岡市内~鹿児島市内の交通手段を自身で手配する事になります。

MAKIKYUが福岡市内~鹿児島市内を移動するとなると、大抵JR九州新幹線かJR在来線乗り継ぎ(経路によっては西鉄電車や肥薩おれんじ鉄道などの私鉄も利用)利用のいずれかになるのですが、高速バスが発達している九州だけあって、福岡~鹿児島間は高速バス「桜島号」も頻発(概ね毎時1~2本)しています。

また高速バスと言うと「安かろう悪かろう」と言わざるを得ない路線も、旧高速ツアーバスから転換した激安運賃を設定した路線を中心に全国で数多く存在しますが、桜島号は基本的に3列席車充当ですので、居住性の面でも結構期待が持てる路線と感じていました。

MAKIKYUは福岡市内や鹿児島市内などで、桜島号の姿を何度も見ており、機会があれば是非1度…と思っていましたので、絶好の機会とばかりに、先月の鹿児島訪問では桜島号に初めて乗車したものでした。


桜島号は九州内の高速・路線バスが乗り放題の「SUNQパス」も、全九州版であれば通用しますが、先月は片道のみの利用である事に加え、旅程の関係もあってパスは使用せず、ネット上で予約(highwaybus.com)のみ確保した上で、福岡市内のチケットショップで発売していた回数券のバラ券(4000円強)を利用したものでした。

高速バスの乗車券は、旅客航路の大半などと同様に出発時か到着時に回収されてしまう事が殆ど、鉄道の様に使用済印(或いは無効印)を押印して持ち帰る事ができない路線が大半なのは、少々惜しいものです。

この桜島号は西鉄グループ運行便だけでも結構な便数が走っており、鹿児島方の事業者が運行する便も多数走っていますが、車両設備などはある程度揃えているものの、車種や年式のバリエーションも非常に豊富です。

運行事業者を特定すれば、ある程度狙いを絞る事はできるものの、どの年式・メーカーの車両が当たるかはその時次第ですので、座席定員制路線であれば、目当ての車両が来るまで待ち伏せ、来たら乗る事ができるものの、座席指定制の「桜島」号では運次第です。
(予約必須の座席指定制路線でも、空席があれば乗車可能な場合も多いのですが…)

ちなみにMAKIKYUが乗車したのは西鉄高速バス運行便、桜島号では西日本鉄道本体が運行する便も僅かに存在しますが、西鉄グループ運行便の大半は同社運行便となっています。

個人的には西鉄グループが通常桜島号で運行している車両の中で、ハズレと感じる車両こそないものの、できれば西工ボディ高速車の中でも上級のC型(桜島号の西工ボディ車は基本的にこのタイプ)+下回りが三菱製V8エンジンの車両が来れば…と思い、天神バスセンターで指定便を待っていたら、狙い通りの車両に当たったものでした。
(鹿児島市内で乗車時間よりも後の便を見た際には、見た目は大差ないものの、もう少し新しい年式の車両で、下回りが日産ディーゼル製の車両が充当されている姿も目撃しており、桜島号はこちらも多数活躍しています)

桜島号で活躍するこのタイプのバスは、Nゲージサイズのバス模型・TOMYTECのバスコレクション「西鉄高速バス5台セット」でもモデル化されており、こちらはMAKIKYUの手元にも1セットあります。

 
バスコレでモデル化された車両は社番「3913」号車ですが、MAKIKYUが乗車した便に充当された車両は、1番違いで同型の「3912」号車でした。


車内に足を踏み入れると、座席は3列ながらも夜間高速などで一般的な独立3列ではなく、グレードの高いJR在来線グリーン車を連想させる2+1列、九州の比較的長距離を運行する高速バスでは一般的な仕様ですが、桜島号も便によっては独立3列席車が運用されます。

独立3列席車だと通路が狭くなりますので、昼行路線でさほど混雑していない、もしくは1人がけ席に当たるのであれば、個人的には2+1列席も悪くないと感じており、MAKIKYUは比較的最近ではとよのくに号(福岡~大分)の大分バス運行便でこの手の車両に当たっています。
(とよのくに号は西鉄グループによる運行便もありますが、こちらは基本的に4列席車充当です)

大分バスの3列席車に比べると、西鉄グループで活躍するC型3列席車の座席は、(特に外から見ると)背もたれが平べったい様に感じられ、座り心地は如何なものなのか…と思っていました。


実際にこの座席に座った感触は、3列席車ならではのゆとりやフットレストの装備に加え、個人的には見た目が豪華そうに見える大分バスの3列席車(これも昼行高速バスの中ではかなり上等な部類です)よりも更に快適、夜行でなければ3~4時間の乗車でも充分なレベルと感じたものでした。

当然ながらトイレも装備され、長時間乗車でも安心できるのですが、この車両は車内中央付近に設置されており、限られた空間を有効に活躍する事もあってか、トイレの空間自体は随分コンパクトと感じたものでした。
(最近は大型のパウダールーム付きも増えていますが、その分客席にしわ寄せが及んでピッチが狭くなったり、3→4列席化して定員確保、もしくは座席数減少分を運賃に転嫁されるのであれば、個人的には車内トイレはないと長時間乗車は辛いものの、設置されていればコンパクトな空間で充分と感じています)

福岡~鹿児島間では4時間程度の乗車となるため、途中1箇所でサービスエリアに停車、10分程度のトイレ休憩も設けられていましたが、MAKIKYUの乗車後に休憩箇所変更、休憩時間が増大(→所要時間も若干増大)となっています。


日頃高速道路を利用する機会自体が少ないMAKIKYUとしては、自身ではまず足を運ばないサービスエリアでご当地グルメ(写真は熊本名物辛子蓮根のフライなど)も多少…というのは有難く感じ、トイレ付きとは言えども目的地到着まで車内缶詰めではなく、中間地点での休息タイムがあるのも嬉しいと感じたものでした。

 
またサービスエリアでの休憩中には、運転席周囲も少々観察したものでしたが、昼行高速バスにしては豪華な客室とは対照的で、シフトレバーはフィンガーコントロールではなくロッド式(長い棒)、運賃箱も全席指定制で予約済乗車券所持での乗車が大半を占めるため、簡素な箱となっているのも特徴的と感じたものでした。

福岡~鹿児島の2都市間を移動する交通手段としては、速達性や定時性では九州新幹線には到底及ばないのですが、桜島号は新幹線などと競合している路線と言う事もあり、高割引回数券の設定や、Web予約限定・座席数限定の早期購入割引運賃設定などもあり、実質価格は新幹線の半分以下(片道定価だと新幹線の半分強)と言うのも有難い限りです。

鉄道駅から離れた途中バス停にも幾つか停車する事や、天神・天文館と言うJR駅からは少々離れた福岡・鹿児島両都市の中心街に直接アクセスできる事も、鉄道との棲み分けや差別化と言う点で有用かと思いますし、最近のダイヤ改正で休憩増大が図られたのも、速さよりもゆとりを確保する事に重点を置いている事を実感させられます。

昼行での3列席車乗車であれば、居住性も申し分なしですので、新幹線を利用しなければならない程急ぎの用件ではなく、時間的余裕があるのならば、桜島号は利用価値の大きい路線かと思います。

夜行での利用や、元高速ツアーバス転換路線の4列席車長時間乗車などであれば、福岡~鹿児島間の高速バス移動は少々辛い気もしますが、機会があればまた桜島号に乗車し、今度は西鉄グループ運行便ではなく、鹿児島方事業者が運行する便を選ぶ事で、両者を乗り比べてみるのも…と感じたものでした。
(個人的には特に南国交通か、JR九州バス運行便が興味ありです)

先月MAKIKYUが鹿児島へ足を運んだ際には、鹿児島→福岡の復路は桜島号ではなく在来線乗り継ぎで移動、その中には先月初めて乗車した列車もあったのですが、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。



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