先月末から今月初めにかけて、MAKIKYUは北の大地・北海道へ出向いていましたが、最大の目的地は苫小牧で、以前職場で同僚だった知人を訪問すると共に、まもなく終焉を迎える苫小牧市営バス(苫小牧市交通部)に乗車し、その姿をカメラに収めて来る事でした。
苫小牧市営バスは現在車庫を市内2箇所に構え、90台弱の車両を保有・運行して市内路線バスの大半を担っていますので、地方都市の市営バスにしてはそこそこの規模を誇っています。
約半数の車両が交通部(新開)に所属し、残りの半数は民営委託(道南バス)の錦西営業所(錦岡)に所属していますが、来年春で現在錦西営業所の受託運行を行っている道南バスに全面移管される事が確定しており、これにより北海道では公営バスの歴史に幕を下ろす事になります。
(北海道では比較的近年まで札幌と函館でも市営バスを運行しており、MAKIKYUも以前乗車した事がありますが、どちらも電車運行は続いているものの、バス部門は民営移管されて消滅しています)
また苫小牧は酷寒の北の大地だけあり、冬の気候は極めて厳しく、各交通機関にも影響が及ぶ事もしばしば…という事で、この時期の訪問は避けたい事や、知人からの訪問要請なども踏まえると、今年中には何とか訪問を…と思っていたのですが、東日本大震災やその他の個人的事情により、先月末にようやく訪問できたものでした。
この苫小牧市営バスは、苫小牧駅前に乗車券売り場や待合室、バス待機所も設けた比較的大規模なターミナルを構えており、なかなか壮観ですが、運行本数の割には設備過剰な印象があり、おまけに地方都市の典型とも言える駅周辺の中心市街地空洞化も影響してか、やや寂しい雰囲気が漂っているのは残念な限りです。
このターミナル内にある待合室には、永年の市営バスにおける軌跡を振り返る写真展示なども行われており、まもなく市営バスが終焉を迎える事を強く実感させられたものでしたが、最後まで無事に地域の公共交通としての役割を果たす事を願いたいものです。
現在活躍中の市営バス車両に関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思います。