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長野電鉄2100系「スノーモンキー」(外観編)

2011-06-29 | 鉄道[甲信越]

MAKIKYUが今月、「JR東日本パス」を利用して長野方面へ足を運んだ際には、JR東日本管内を走る特急列車と共に、元JR東日本所属の特急車両にも乗車する機会がありました。

この車両は長野電鉄の2100系と呼ばれる電車で、比較的最近までJR東日本の特急「成田エクスプレス」で活躍していたものの、新型車両導入に伴って用途不要となった253系電車を譲り受け、形式を改めたものです。

 
今年に入ってから信州で運行を開始した2100系は、「スノーモンキー」という名称も付けられ、1000系「ゆけむり」と共に特急専用車として活躍しています。

外観は最近長野電鉄が他鉄道から譲り受けた他形式車両と同様に、装いなどはほぼ譲受前の姿を保ち、長野電鉄向けに必要な最小限の改造を施した格好となっています。

そのため「NEX」ロゴこそ消えて「スノーモンキー」ロゴや「NER」標記などが目立つものの、JR時代とは大差ない姿で活躍していますが、「A特急 スノーモンキー」といった表示と共に、長野や湯田中などの行き先が表示される様を見ると、活躍舞台を移した事を実感させられます。

 
側面の種別・行先表示は、種車の仕様を踏襲して字幕と3色LEDが混在しており、特急の英字標記「Limited Express」の略標記が「Ltd Exp」ではなく、「Lim Exp」となっている辺りは、「ゆけむり」でも見られる長野電鉄ならではの特徴ですが、字幕の方は温泉に入る猿を模したイラスト入りとなっている点も注目です。

それにしても近年次々と導入される譲受車両により、自社発注車が姿を減らして首都圏移籍車ばかりとなり、今年中には自社発注の営業用車両が完全に姿を消す見込みともなっています。

首都圏移籍車も同一事業者からの移籍が続くのではなく、様々な事業者から移籍している事を踏まえると、今日の長野電鉄は首都圏古参車の動態博物館と言っても過言ではない状況です。
(古参車とは言っても、他社譲渡対象としては経年の浅い車両も多く、使用年数の長い車両が多い関西辺りよりも、経年だけなら程度の良い車両も多いのですが…)

これは有名なSLと共に、現在では関西の大手私鉄で活躍した様々な古参車両を取り揃え、保存鉄道的存在として有名な大井川鉄道の如く、敢えて往年の姿に近いままで走らせる様にしているのかも気になる所です。

長野電鉄では未だに非冷房の経年車を抱え、今後も屋代線の廃線予定が控える事などを踏まえると、特急車は今後暫く大きな動きがなさそうな気もしますが、一般車両の動きなども気になる所です。

また今回取り上げた「スノーモンキー」は長野電鉄線内のみを走る列車ですので、当然ながら「JR東日本パス」は通用せず、長野電鉄の乗車分は別途運賃(特急利用の場合は要特急料金)が必要となりますが、MAKIKYUが今月長野電鉄を利用した際には、「楓の湯クーポン」という企画乗車券を利用しています。

長野発であれば、特急料金を含めても往復普通運賃よりも割安な上に、帰路は廃線が迫る屋代線を利用し、松代駅や屋代駅を着駅とするする事も可能であるなど、沿線での途中下車予定がないのであれば、非常に利用価値の高い乗車券ですので、「スノーモンキー」乗車を予定している方は、この乗車券の利用を検討されるのも良いかと思います。

あと「スノーモンキー」に関しては、近日中に車内の様子などを、続編記事として公開したいと思います。