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横浜新都市交通 2000形電車~クロスシート装備の新型車両

2011-06-25 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、東京メトロ東西線の新型車・15000系に関して取り上げましたが、今月は他に横浜市内でも久々に乗車したシーサイドライン(横浜新都市交通)で新型車両に初遭遇したものでした。


この新型車両は2000形と呼ばれ、1000形と呼ばれる既存車両の取替え用に導入され、今年に入ってから第1編成が稼動したばかりですので、まだ現状では遭遇頻度は低く、狙っても簡単に捕まらない車両ですが、今後1000系の取替え用に増備される計画となっており、あと数年もすればシーサイドラインはこの車両ばかり…という事になりそうです。

2000系は沿線にステンレス製車両の製造を得意とする車両メーカーが存在し、このメーカーが製造を行っている事もあってか、幅広のステンレス車体を採用しています。

窓回りなどには、三角形を組み合わせた幾何学模様を貼り付けているのも大きな特徴で、非常に奇妙な雰囲気を感じたものですが、この装いは既存車両とは大きく異なり、新型車両である事が一目で分かる指標にもなっています。


車内に足を踏み入れると、最近の首都圏における新型車らしい簡素な雰囲気となっており、寒色系を中心とした内装は、暖色系の既存車両とは随分異なるものです。

近年の新型車両では定番の装備になりつつある、LCDモニターによる情報案内装置は、後付けの様な苦しい配置となっており、車両限界が小さい新交通システムならではとも言えます。

座席配置は既存車両ではオールロングシートだったものが、2000系では一部クロスシートに改められ、観光で八景島辺りを訪れる旅客からは評価されそうですが、運賃設定も決して安いとは言い難いシーサイドラインだけあり、ただの輸送手段ではなく付加価値を付けるという意味合いもあるかもしれません。

 
そして既存車両では閉鎖されていた最前部も、2000系では非常時などを除いて一般にも開放され、最前部は左側に1人掛け座席、そして非常用運転台部分には折りたたみ式の1人用座席が設けられており、この2席は前面展望を存分に楽しむ事が出来ます。

最前部の運転台付近には、「終点で引き続いての乗車はご遠慮下さい」という案内まで掲出されている程で、観光目的での利用も多い都内の「ゆりかもめ」を連想したものですが、座席は薄くて硬い上に、足元も狭くなっていますので、車中でゆっくりとくつろぐには不適な座席かもしれません。

内装が比較的簡素な雰囲気である事や、奇妙な幾何学模様などは好みが分かれそうな所ですが、最前部をはじめとするクロスシートの設置は大いに評価できるもので、今後の増備にも期待したいと感じたものでした。