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会津鉄道 AT-700・750形気動車~豪華装備の軽快気動車

2012-05-25 | 鉄道[東北]

数日前MAKIKYUは福島県の会津地方へ足を運ぶ機会があり、第3セクターの会津鉄道や野岩鉄道にも乗車したのですが、その際には会津若松~鬼怒川温泉間を直通運転する4社直通運転(JR只見線・会津鉄道・野岩鉄道・東武鬼怒川線)列車「AIZU尾瀬エクスプレス」にも乗車したものでした。

この「AIZU尾瀬エクスプレス」や、列車名称こそ異なるものの、やはり4社直通運転を行う「AIZUマウントエクスプレス」では、東武線直通運転に対応した会津鉄道の気動車が用いられています。

かつては名鉄の北アルプス号で使用していた気動車を、名鉄時代と同じキハ8500形の形式・装いのまま「AIZUマウントエクスプレス」として運転していた事もあり、MAKIKYUは以前この列車にも乗車した事がありますが、同車は経年や路線条件などが災いし、さほどの老朽車ではないとはいえ、近年残念ながら運用を退いてしまった事は、ご存知の方も多いかと思います。
(キハ8500形に関して以前取り上げた記事は、こちらをクリックして下さい)

キハ8500形の代替も兼ね、2010年に導入された新形式車両がAT-700・750形で、車両自体は近年会津鉄道が導入した他形式と同形で、最近各地の第3セクター鉄道で増殖している新型気動車の典型とも言えるメーカー標準仕様車両ですので、当然他形式車両との併結運転(ブレーキ方式が異なるお座トロ列車の各車両を除く)も可能で、実際に他車両との併結運転を行う事もある様です。


このAT-700・750形は、MAKIKYUは先日「AIZU尾瀬エクスプレス」で初めて乗車したものでしたが、真っ赤な装いは非常に目を引くもので、同社の他形式車と並んだ時も、存在感は別格と感じます。


またAT-700・750形は装い以上に、車内設備に大きな特色があり、一応快速列車を主体に運用される一般型車両で、基本的に特別料金を要する列車に充当される事はないものの、座席は回転式リクライニングシートを装備しているのが大きな特徴です。

第3セクター鉄道ではイベント兼用車などで、転換式クロスシートを装備した特別仕様車を保有する事業者こそ幾つも存在するものの、それを凌ぐローカル列車用車両にしては破格の設備を誇り、まして1両だけの特別仕様車的扱いではない事も踏まえると、極めて異例の車両と言えます。

内装も暖かみと高級感を感じさせる色彩を用いており、会津鉄道が「グリーン車並み」と宣伝している告知を目撃した程で、さすがにJRの
特急グリーン車程の設備とは言い難いものの、普通列車グリーン車や特急普通車の標準レベルには達しており、東武線の特急車両(スペーシア)と乗り継いで首都圏~会津地方間の連携輸送を担う花形車両ならではと感じるものがあります。


ただ第3セクター向け標準仕様の一般型気動車をベースに、設備を特急並みに仕立てた車両であるだけに、窓柱が視界を邪魔する座席が多いと感じたのは難点で、シートピッチもスペーシアなどに比べると…と感じたもので、半室式運転台やワンマン運転用の各種装備なども、会津鉄道の輸送実態を反映した一般型車両ならではと感じたものです。

おまけに各座席には、パイプ式の足置きが設けられており、豪華な雰囲気を醸し出すには良いアイテムなのかもしれませんが、この足置きのお陰で足元が若干支えると感じたものです。


座席下部は最近の車両だけあり、脚台部分以外は空洞で足を伸ばせる造りである上に、パイプ式の足置きはネジで取り外し出来そうな雰囲気ですので、個人的にはこの足置きを撤去して頂ければ…と感じたものです。

このAT-700・750形は現在、基本的に東武日光直通の「AIZUマウントエクスプレス」と「AIZU尾瀬エクスプレス」や、両列車と関連する運用の会津鉄道線内普通列車(JR会津若松直通)に充当され、基本的に鬼怒川温泉発着の「AIZUマウントエクスプレス」(以前は「AIZU尾瀬エクスプレス」用として告知していたAT-600・650形車両を充当)には充当されませんので要注意です。

設備的にはAT-600・650形でも転換式クロスシートを装備し、一般型車両にしては乗り得な部類に入る上に、設備的には野岩鉄道や会津鉄道の電化区間(会津田島以南)を走る電車(東武6050系や、野岩鉄道などの名義になっている同等車両)よりも上等ですので、決して悪い車両ではないのですが、座席や内装の雰囲気などではAT-700・750形と比べると、どうしても見劣りが否めない気がしますし、MAKIKYUには余り関係ない事なのですが、こちらは今の所車内での無線LAN使用にも対応していません。

おまけに会津鉄道や野岩鉄道の運賃は、お世辞にも安いとは言い難く、両線の列車は観光向けのお座トロ列車を除くと、現行営業列車は基本的に特別料金不要とはいえ、運賃自体が特別料金込みと言っても過言ではない印象があります。

この決して安くない運賃を支払って2鉄道を利用するなら、できればその運賃に見合うだけの設備を誇る車両に乗車したいもので、路線実態を考えると割安な運賃設定などは難しいかと思いますが、AT-700・750形に乗車した際には、高運賃に見合うだけの付加価値の高いサービスを提供するという意気込みを感じ、事情が許すのであれば、次回以降の2鉄道利用でもなるべくAT-700・750形充当列車を選んで乗車したいと感じたものです。
(高額運賃で悪評名高く、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)も、少しは会津鉄道を見習って欲しいもので、特に7260形車両の惨状は呆れる限りです)

また鬼怒川方面への東武線直通列車は基本的には2両運行であるものの、閑散期は1両でも座席が埋まらない程空いている事などを考えると、混結可能なAT-600・650形とAT-700・750形を各1両ずつの2両で運行する事で、長距離利用客や無線LAN利用客が恩恵を受ける機会を増やすと共に輸送力を確保する策を講じても…と感じたものでした。 

東武線直通列車の名称もキハ8500形が退役し、「AIZUマウントエクスプレス」で2形式が充当される状況になっていますので、そろそろ「AIZUマウントエクスプレス」か「AIZU尾瀬エクスプレス」のどちらかで一本化した方が…と感じたものでした。


JR常磐線・21日に浜通り北部の一部区間が復旧

2011-12-15 | 鉄道[東北]

昨日JR東日本HPを見た所、東日本大震災の影響で不通となっているJR常磐線亘理~相馬~原ノ町~広野間の中で、21日に福島県浜通り北部の相馬~原ノ町間が部分復旧する事が公式に発表されました。

JR常磐線は一部区間が原発近隣地域と言う事もあり、該当地域は一般人の立ち入りもままならず、この区間では当然ながら代行・振替輸送すら不可能な状況になっています。


それ以外の区間でも、宮城~福島県境の海岸線に近い箇所を走る区間では坂元・新地両駅やその周辺などで津波による甚大な被害を受け、まだ新しいE721系電車(2両編成×2の4両)が原型を留めない程に大破した様子もニュースなどで盛んに放映されましたので、ご存知の方も多いかと思います。
(E721系の被災該当編成はMAKIKYUも以前遭遇した事があり、手元に偶然福島県内で活躍中の姿を撮影した画像がありましたので、被災編成の在りし日の画像を掲載します)

ちなみにMAKIKYUも今年夏、東日本大震災の被災地域を訪問した際には、東松島市・石巻市・女川町の仙石線~石巻線沿線と共に、常磐線北部沿線にも足を運んでおり、亘理~相馬間でJR代行バスにも乗車しています。

相馬駅は改札内へ入場する事こそ叶わないものの、係員や自動券売機による乗車券発売などの業務は行っており、MAKIKYUも手持ちのICカード入金を行ったものでした。

駅舎内の売店も営業しているなど、駅舎内は閉鎖された改札を除くと、震災前の平時と大差ない雰囲気を感じたもので、相馬~原ノ町間をはじめ、常磐線も海岸線から離れた区域では、津波などによる設備面での甚大な被害は発生していない様です。
(地震による被害はある程度発生しているかと思いますが…)

ただ福島県浜通り北部(相双地区)の不通区間は、両側を被災区間に阻まれ、車両需給の関係などで部分運転が難しいために、今まで代行バス運行が続く状況でした。


相馬~原ノ町間の代行輸送では貸切専用車以外に、貸切専業事業者が路線用中古車を手配し、代行輸送専用車として活躍させる姿も見られたもので、この車両は同区間の代行輸送終了後も貸切で使うのは厳しいかと思いますので、今後の動向も気になります。


とはいえ部分復旧に向けてトレーラーで701系電車の搬入や、車両基地へ帰還できない事に備え、孤立区間内における点検設備の仮整備などが整った事から、一時期の越美北線美山以東を思わせる部分復旧がようやく実現となります。
(写真は原ノ町~相馬間に搬入される車両と同型の701系1000番台車です)

ネット上でのニュース記事では701系1000番台のF2-18編成(クモハ701-1018+クハ700-1018)が、クレーンで吊り上げて原ノ町駅構内に搬入される写真が公開されていましたが、所属表記が水カツ(勝田電車区)に改められている様で、他に搬入される2編成がどの編成になるのかも気になる所ですが、この車両が鉄路を辿って所属区へ向かう機会は当分なさそうです。

3月の東日本大震災は被災規模が余りに大きく、影響が多岐に及んだ事も、MAKIKYUが夏の相馬周辺訪問に関連して公開した記事でも触れた、相双地区部分復旧が大幅に遅れた要因かと思いますが、部分復旧ながらも同区間では代行バスより30分以上の所要時間短縮になり、震災前に比べると随分不便とはいえども、首都圏や仙台などと南相馬市の移動利便性が、現状より大幅に向上する点は評価できるものです。

大野駅などの原発周辺地域は当分厳しいと言わざるを得ないにしても、仙台方面の鉄路(現在亘理以北のみ運行)とも早くつながり、再び相双地区で仙台行き電車が見られる日が訪れる事を願いたいものです。

そして被災不通区間では来年、JR石巻線石巻~渡波間や仙石線矢本~陸前小野間、八戸線の階上~久慈間や三陸鉄道北リアス線陸中野田~田野畑間の復旧見込みが発表されているものの、その他は原発周辺地域以外でも復旧にむけた計画すら発表されていない路線・地域が幾つも存在しています。

復旧見込みが示されていない地域・区間の一部は震災以前の鉄路を復旧させる以外に、LRT化やBRT化も議論されており、今後どの様な形で地域内公共交通を維持していくのか気になる所です。

復旧見込みが示されていない地域・区間では、現状では代行バスすら運行されずに定期券・回数券類での路線バス振替乗車のみを扱い、それも運行本数が指の数以下という路線・区間も存在する程です。

震災の影響による不通区間も少しずつ減少し、復興に向けて進みつつある状況の中、現在路線バスへの振替乗車のみとなっている区間も、不通が長期化するのであれば、振替バス路線の増便をはじめ、復旧までの代行バス確保や振替対象乗車券拡大(普通乗車券やフリー切符類など)などに期待したいものです。


JR仙石線205系「マンガッタンライナー」~内外共に注目の異色車両

2011-08-14 | 鉄道[東北]

先月MAKIKYUが宮城県の石巻や女川を訪問した際には、青春18きっぷを利用した事もあって、仙台から石巻へは仙石線を利用し、途中で代行バスを挟む行程で移動したものでした。

先月復旧したばかりの矢本~石巻間では、変電所や信号設備などが損傷した影響で気動車(キハ110形)が走り、スタフ使用の併合閉塞による特別ダイヤでの運行となっているなど、所定の運行形態とは大きく異なるものですが、仙台方のあおば通~高城町(Takagimachi)間は概ね震災前と同レベルの運行に戻っています。

そのため「石巻」の行き先が見られず、代わりに震災前なら滅多に見る機会のなかった「高城町」の行き先を良く見かける事を除けば、余り震災の影響を感じる事はないのですが、高城町行きの快速列車は震災前には運転が想定されていなかった事もあり、MAKIKYUが高城町行き快速列車に乗車した際には、普通列車で用いられる「高城町」の行先表示のみを出していたのが気になったものでした。
(現段階では仙石線全区間の復旧見込みが立たず、今後暫くは高城町行き快速列車の運転が常態化する事もあり、既に一部編成では「快速高城町」の字幕も用意されている様ですが…)

MAKIKYUが仙台方から仙石線電車に乗車し、矢本駅行き代行バスの発着する松島海岸駅(高城町駅は代行バス停留所が離れるため、矢本方面のバスへ乗り換える際は松島海岸駅で乗換となります)へ向かうためにあおば通駅に向かいホームに下りると、高城町行き電車こそ仙石線で大半を占める青と水色の帯を巻いた電車でしたが、発車間際だった一本前の東塩釜行き電車には、「マンガッタンライナー」と呼ばれる電車が充当されていました。


「マンガッタンライナー」は石巻に記念館(石ノ森漫画館:震災の影響で2011年8月現在休館中)がある事でも知られる石ノ森作品の数々をラッピングしたスペシャルトレインで、運行開始当初は1本だけの存在でしたが、その後別デザインでもう一本改装され、現在は2本が活躍しています。


今回遭遇したマンガッタンライナーは、後に改装された車両の方で、「マンガッタンライナーⅡ」とも呼ばれている車両の方でしたが、デザインは1両ずつ異なり、前面までキャラクターのデザインが施されています。


種車の205系は一世代前のステンレス製車体と言う事もあり、ビード部分の出っ張りもお構いなしにラッピングされている辺りは、少々苦しい所です。

とはいえ元々は山手線用に導入された車両の中間車をベースに、先頭車化やトイレ取り付けなど様々な改造を施し、ただでさえ205系の中では特徴的な車両の中でも、その最たるものといった印象がありますが、この編成を含む仙石線の一部車両では、車内も他の205系と大きく異なるのが大きな特徴となっています。

これもトイレを装備している石巻方1両だけの話で、他の車両は現在首都圏で活躍している車両と大差なしですが、石巻方1両は「2WAYシート」と呼ばれる座席が装備されているのが目を引きます。


この座席はクロス・ロング双方の座席配置に対応できるのが特徴で、近鉄などでも同種の座席(名称は異なりますが…)が導入されていますが、クロスシート状態では普通列車用にも関わらず、回転式座席となっているのが大きな特徴で、一昔前の特急車を連想させるものです。
(小田急や長野電鉄などでは、今日でもリクライニングなしの回転式座席を装備した有料特急が走っていますが…)

この手の座席は大抵、クロスかロングのどちらかのモードに固定して運用する事が多いのですが、仙石線では現在海側をクロス・山側をロング状態で固定しており、1車両内で両者が混在しているのが特徴的です。

ただこの手の座席はロングモードだと座席数が少なくなり、メリットも背もたれが大きいこと位ですので、随分持て余している印象があります。

出来る事なら山側には他の車両から捻出したロングシートを設置し、他車両の海側に移設した方が…とも思ってしまいますが、この座席を設置した車両はドアエンジン改造なども伴っていますので、なかなか上手くはいかない様です。

この様に設備的には異色ですが、車内は派手な外観とは裏腹に、余りキャラクター色を感じないのも残念な所で、その気になれば座席モケットをはじめ、化粧板にもカッティングシートを貼り付けるといった試みがあっても良いのでは…と感じたものでした。

また現在仙石線で不通区間が発生し、復旧見込みが立たないのは前述の通りですが、石巻駅などではこの電車を盛んに宣伝する告知類が今でも見受けられ、再びマンガッタンライナーが仙台市内から石巻まで直通運転を再開する日を待ち望みたいものです。


仙石線矢本~石巻間・気動車から眺めた車窓と石巻駅

2011-08-06 | 鉄道[東北]

先日「MAKIKYUのページ」では、先月4ヶ月ぶりに運転を再開し、現在仙石線矢本~石巻間で活躍するキハ110形気動車を取り上げましたが、今日はその列車内から眺めた車窓と、終点石巻駅の様子を取り上げたいと思います。

MAKIKYUは矢本駅で松島海岸駅からの代行バスから、矢本駅始発の気動車列車に乗り換えて石巻を目指したのですが、矢本駅周辺はかつて矢本町だったものの、現在は市町村合併で東松島市となっており、矢本はその中心駅になっています。


東松島市は東日本大震災関連のニュースなどで、名前が盛んに報じられており、津波による甚大な被害が発生した地域ですが、先月訪問した際の矢本駅前を見る限りでは、電車ではなく気動車や代行バスが発着する事を除くと、特に平時と変わりないのでは…と感じるものでした。
(被災地の中でも津波による家屋流失などが発生し、壊滅的な被害を受けた地域と、津波が押し寄せず何の変哲もない様に見受けられる地域が存在し、僅かな距離で様子が大きく変わってしまうのが、津波被災地の大きな特徴で、矢本駅前から徒歩で到達できる範囲でも、甚大な被害を蒙った地域が存在するはずです)

矢本駅から気動車に乗り込み、石巻を目指すと、その途中区間は海岸線からはやや離れた内陸を走り、津波による大規模な流失などの壊滅的被害を免れたために、4ヶ月で復旧できたのではと感じたものでした。
(それでも沿線では屋根にビニールシートを載せた家屋などが散見され、被災規模の差こそあれ、被災地である事には変わりないのですが…)

とはいえ軌道のバラストなどは一部が真新しいものとなっており、地震規模もそれなりに大きい事から、復旧に際しては軌道の補修などもある程度行われていると見受けられ、一部では徐行で通過する箇所も存在した程でした。


津波による流失こそ免れたものの、沿線でも各所で浸水被害が発生し、農地も海水の塩分をかぶって耕作ができなくなっているため、夏の盛りで普段なら車窓から田んぼが広がるはずの所でも、ひび割れた地面が姿を覗かせるている異様な光景も散見したものでした。

また仙石線は4ヶ月で復旧したとはいえ、変電所設備などに大きな被害を受けた事が、電車ではなく気動車による運転となった大きな要因ですが、変電所内部は列車からは見る事ができず、また架線や架線柱を見ただけでは、素人目には被害状況の大きさは推測できるものではありません。


変電所だけでなく信号設備も大きな被害を蒙っている様で、運転再開区間各所にある信号機は皆無灯火状態、おまけに白いテープで「×」を付けて不使用状態である事を示しているなど、見るからに異様な状況でした。


そのため現在は信号設備を使用せず、通票(タブレット)使用による代用閉塞となっている様で、この扱いは仙石線と共に石巻駅へ乗り入れる石巻線(鹿又~石巻間)も同様です。

仙石線矢本~石巻間は途中駅の交換設備を不使用とした併合閉塞とし、概ね1時間間隔の特別ダイヤで運転しており、1編成の車両がピストン運行する運転形態となっていますが、この影響で使用する線路が限られるため不使用状態が続き、表面に錆びの出ている軌道が幾つも見られる様も異様です。


そして終点の石巻駅に到着すると、現在は仙石線・石巻線共に1つのホームのみを限定使用しているため、何ヶ月も列車が入線せず、錆びの出たレールが何本も見られる状況です。


石巻線女川方面の列車が発着する4・5番ホームへの跨線橋も閉鎖され、駅構内には震災発生前は石巻駅でもありふれた存在だった仙石線用の205系電車が一編成留置されている姿も見られます。


この車両は震災発生時に石巻駅に停車中で、津波による浸水被害を受けた車両と思われ、被災状況がどの程度かは分かりませんが、流失被害などはなく現場解体こそ免れているものの、修理して運用に再起するのか否かも気になる所です。


駅構内にある電光表示を見ると、石巻線女川方面は代行バス輸送が続いている事もあり、列車の表示が出ておらず、残り2方向のみの表示となっていますが、仙石線は「矢本」表示が続き、「仙台・あおば通」の表示が再び見られる様になるまでどれだけの時間を要するのかも気になる所です。
(これが比較的最近まで「リレーつ○め」という列車を走らせていた会社ならば、代行バスと合わせて一体とみなし、「仙台・あおば通」の表示を出して「矢本駅でバスに接続」と案内しそうですが…)


石巻駅で改札を出て外に出ると、石巻駅周辺も津波による浸水被害は受けたものの、現在では路面なども綺麗に整備されており、駅舎自体も損壊などはないため、駅前を見ただけでは被災地へ来たと言う印象はありません。
(ただ駅から少し歩いて街中へ向かうと、家屋解体に伴って粉塵の舞う箇所もあり、1階部分が津波で流失した建物が数多く見受けられた他、交通信号も点灯せず警察官による誘導が行われている交差点が幾つもあるなど、被災状況は震災から4ヶ月を経た今日でも深刻です)

また駅舎脇には仙石線の名物列車「マンガッタンライナー」の案内もあり、仙台市内まで直通する仙石線列車が運転できない今日においても、特にその旨を記す事なく健在です。


現在鉄道(JR)で仙台から石巻を目指すとなると、代行バスを挟んだ仙石線利用、小牛田経由のどちらでも概ね2時間程度を要し、震災前は停車駅の多さもあって「遅い」と言われていた仙石線各駅停車ですら早いと感じてしまう程の状況です。
(MAKIKYUが先月石巻を訪問した際には、青春18きっぷを利用した事もあって往復JR利用(往路仙石線・復路小牛田経由)でしたが、他に仙台~石巻間ではミヤコーバスによる高速バス運行もあります。
運行時刻の制約があるものの、仙石線運休の影響もあって増便運行となっていますので、仙台方面からの石巻訪問には時間・運賃の両面で、現在は高速バスが最も至便です)

そのため被災地域の復興と共に、仙石線の鉄路が再び仙台市内と石巻間でつながり、石巻まで「マンガッタンライナー」をはじめとする「電車」が走る日を待ち望みたいものです。


仙石線を走る架線下気動車~矢本以東ではキハ110形が活躍

2011-08-03 | 鉄道[東北]

先日MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、南東北へ足を運んだものでしたが、その際には仙台市内と石巻の間を結ぶ仙石線を利用する機会がありました。

仙石線は私鉄買収線区という経緯もあって、東北地方のJR線では唯一の直流電化線区となっており、この事もあって専ら首都圏で活躍した通勤型電車が転用される事で知られています。

駅間が短く、比較的簡素な雰囲気の駅が多いなど、仙台近郊を走るJR線の中でも、他線とは大きく様相が異なるのも特徴です。

しかしながら一部区間は松島湾に沿って走る路線条件などもあり、3月の東日本大震災では地震による被害に加え、津波による被害も発生しており、輸送量の多い仙台方の複線区間は比較的早期に復旧できたものの、今でも復旧見込みの立たない不通区間が存在しています。

松島湾に面した野蒜付近などは鉄道だけでなく、地域全体が凄まじい被災状況となっており、地盤沈下や集落が移転する可能性などを考えると、復旧までに相当な時間を要する事が予想されますが、石巻方も矢本~石巻間は今回の震災による影響も少なからず発生したとはいえ、先月中頃に運転再開を迎えています。

MAKIKYUは間に代行バスを挟む形ながらも、仙石線を仙台方(あおば通駅)から石巻まで通して利用した事もあり、矢本~石巻間では運転再開からまもない列車を利用したものでした。

矢本~石巻間は普段なら専ら直流通勤型電車が走る区間でありながらも、運転再開後は電車ではなく、気動車での運行となっています。


変電所が被災し、架線設備も損傷した事で、電車での運行が困難な事が、イレギュラーな気動車での運行となった大きな理由ですが、これに加えて一部区間の不通が続く事で、仙石線の車両基地(宮城野電車区)と石巻方再開区間の間で車両の入出庫が困難となっている事も理由として考えられ、現段階では小牛田運輸区所属の陸羽西線用両運転台気動車・キハ110形が4両活躍しています。


車両性能や保守面の問題、車両長などを考えると、石巻線で活躍する国鉄型気動車(キハ40系列)ではなく、新系列車両のキハ110系列が動員されるのも分からなくはなく、矢本~石巻間では2or4両編成で運行(比較的乗客数の少ない昼間時間帯に2両で運行)しており、側面行先表示はLED式を採用している事もあって、きちんと矢本行きの行き先も表示されます。

小牛田に所属するキハ110系列は、陸羽東線用の片運転台車キハ111+112形2両編成も存在するのですが、仙石線では敢えて単行運転可能な両運転台のキハ110形ばかりを寄せ集めているのは特徴的で、両運転台車ばかりが4両連なる編成はかなりインパクトがあります。

また仙石線で運用される車両は、一応石巻駅の小牛田・仙台方に仙石線~石巻線間の連絡線が存在していますので、この連絡線を通じて仙石線に入線しているはずですが、基本的に小牛田へは帰庫せずに仙石線内に留まっている様で、限定された車両が用いられています。

 
仙石線内で限定運用となっている車両の車体側面には、何種類かの石ノ森イラストが貼られ、「簡易マンガッタンライナー」といっても過言ではない雰囲気となっていますが、その一方で元々が陸羽西線用の車両である事から、「Mogami-gawa Line」のロゴも残存しているのは奇妙な感じがします。


車内に足を踏み入れると、客室設備自体は他線区で活躍するキハ110形の一般型仕様車と大差なく、1人掛けボックスシートが混在するセミクロスシートとなっており、仙石線では不要なワンマン設備もそのままで、暫定使用と言う事もあるのか、車内には仙石線の路線図が見当たらないのも気になったものでした。

設備的には通常は一部列車の1車両に回転式座席があるか否か、他はオールロングシートの仙石線にしては、ややグレードアップしていると言っても過言ではありません。


特徴的な点としては、仙石線が通勤電車向けの比較的高いホームとなっており、これに伴って低床ホーム対応のステップ付き気動車では逆段差ができてしまうため、ステップ部分を暫定的に埋めている事が大きく、ステップを埋めた部分の足元が黄色くなっているのが特徴です。

これに加え、矢本~石巻間では乗車時間が短い事や、定期的に車庫へ帰区する機会がない事も影響してか、各車両に設けられたトイレが封鎖され、使用停止の告知が貼られているのも特徴として挙げられます。

本来であれば仙石線は、キハ110系列が定期的に走る路線ではなく、震災発生前の電車による運行が望ましい所ですが、車両や設備面の関係で所定の運行が困難な状況下において、暫定的な形態であっても可能な範囲で運行を再開させた事は大いに評価できるものです。

仙石線以外の他線区において、平時とは大きく異なるイレギュラーな車両が常用される可能性は極めて低いかと思いますが、東日本大震災で大きな被害を受けた路線の中でも、比較的早期に復旧が可能な区間が他にもあるならば、部分的な暫定運行でも再開して欲しいと感じたものでした。


JR東日本・特急「かもしか」→「つがる」へ~新幹線連絡列車として遜色ない事に期待したいものですが…

2010-09-25 | 鉄道[東北]

 

先日JR東日本では12月のダイヤ改正概要が発表され、既にJR東日本のHPなどにアクセスされて情報をご存知の方も多いかと思います。

来る12月の改正では、東北新幹線八戸~新青森間開業に伴い、東北新幹線や接続線区を中心に大きな動きが発生する他、首都圏でも高崎線方面新特急の整理(上越新幹線と快速列車グリーン車が存在する事などを考えると、見直し止む無しかと…)や、ダイヤ改正には間に合わず来年に持ち越しになるとはいえ、昼間の南武線快速列車設定(現状では遅過ぎる上に川崎周辺の混雑も考えると、ようやくといった感があるものの大歓迎!)など、随分派手な動きが幾つも見受けられます。

先日発表されたダイヤ改正概要では、新幹線や首都圏の大きな動きと共に、JR東日本の優等列車としては地味な存在に甘んじていた特急「かもしか」の廃止も話題の一つです。

奥羽本線秋田~青森間の特急設定自体は継続されるものの、ダイヤ改正以降は現在八戸~青森~弘前間で運転されている特急の名称である「つがる」を名乗る事になります。

特急「つがる」登場前の急行「津軽」が、奥羽本線を代表する列車だった事を考えると、「つがる」の名称が再び奥羽本線に返り咲く事になりますが、特急「つがる」は八戸発着と言う印象が強いだけに、少々違和感と紛らわしさ(来年東北新幹線で運転開始予定の新列車に比べれば、随分マシかとは思いますが…)を感じると共に、わざわざ「かもしか」の名称を改める必然性があったのかも疑問に感じる所です。

ところで今後奥羽本線の特急となる「(新)つがる」ですが、運転本数が現行「かもしか」に比べて1往復多い4往復となる事が発表されていますが、これは純粋な増発ではなく、現在新潟~青森間を運転する「いなほ」を秋田で分断するもので、実質的に秋田~青森間昼行特急の運転本数は現状維持となります。
(同区間では他に長距離夜行寝台特急のヒルネ利用もあり、こちらも現状維持となるのか気になります)

ただでさえ新潟~青森間の「いなほ」は旧「白鳥」の一部を分断した列車ですので、今度の分断により昼行特急で旧「白鳥」のルートを辿るには、ダイヤ改正以後青森~大阪間では秋田・新潟・富山or金沢で乗り継いで4列車を利用する事になります。

この事は新幹線網発達などが影響し、日本海縦断の長距離旅客流動が激減している事(青森~大阪間で新幹線を利用した場合、乗り継ぎを含めても所要時間は日本海縦断在来線ルートの半分程度ですので、直通の夜行寝台以外での旅客利用は殆どないと思います)を表していると共に、国鉄分割民営化から長い月日が経つにつれ、在来線列車の地域毎運行が深度化している事を改めて実感させられます。

また現在「かもしか」で使用している独自塗装の485系は陳腐な上に編成も3両と短く、繁忙期には2編成併結による6両運転や、併結車両捻出に伴う一部列車の他形式代走(設備的には特急として更に問題ありの車両が動員されます)も行われていますので、直接フル規格の新幹線から連絡輸送を担うには余りに貧弱過ぎると言わざるを得ないものです。

これに比べると東北新幹線新青森開業で役割を終える「(現)つがる」の使用車両は、比較的新しいE751系や、古い485系でも大幅リニューアルで「かもしか」充当車両より程度の良い車両を用いています。
(青函トンネルを通る「(現)白鳥」系統に関しては、ダイヤ改正以降JR東日本区間の運行が大幅に減少する事から、大半がJR北海道車両による「スーパー白鳥」となり、ダイヤを見ると「白鳥」は1運用で賄えそうな雰囲気です)

「(現)つがる」は編成も主に6両で運転されるなど、「かもしか」に比べると随分程度が良いですので、「(新)つがる」は「かもしか」の役割を継承しつつも、「(現)つがる」の車両転用で新幹線連絡列車として遜色ないものとなる事に期待したいものです。

来る12月ダイヤ改正以降の動きに関しては、まだまだ情報が発表されていない事も多く、他にも青森地区では新型ハイブリッド気動車導入に伴い、青森地区での活躍を終える既存リゾート列車用気動車の処遇なども気になります。

また今年冬~来年春にかけてはJR東日本以外でも、各地で目を離せない大きな動きが見込まれ、MAKIKYUは慌しく各地を動き回らなければ…と感じていますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様はいかがでしょうか?

写真は「(現)つがる」の主力E751系電車と、「かもしか」の485系電車です。

E751系はさほど古くない車両でまだまだ活躍が見込まれるとはいえ、交流専用車ですので新幹線延伸後の転用先も限られますので、今後の動向が非常に気になります。


JR東日本・仙台地区のジョイフルトレイン「こがね」(2)~車内編

2010-08-04 | 鉄道[東北]

昨日「MAKIKYUのページ」で取り上げたJR東日本の「こがね」ですが、この車両は現在こそ普通車扱いとなっているものの、かつてはグリーン車扱いとして運行していたジョイフルトレインだけあり、車内設備は改造種車のキハ58系列原型とは大きく異なり、外観以上に特徴的なものとなっています。


客室は客窓が固定窓に改められたとはいえ、種車同様の上下方向の幅が小さい窓となっており、今日では古さを否めないと共に、展望性にもやや難があり、種車の面影を強く感じる部分も見受けられますが、座席は非常にゆったりとしたリクライニングシートが2+1列で並んでいます。

この座席は、特急グリーン車でも横4列席の車両が大半を占めるJR東日本においては、極めて豪華な設備と言っても過言ではなく、しかも2+1列の座席配置も、単に2人掛けと1人掛けの間に通路を配したレイアウトではなく、片隅に通路を配している上に、2人掛けと1人掛けを交互に配するという非常に特徴的な座席配置となっており、こんな座席配列の車両は他に類を見ない独特なものです。

その上各座席も前後に向きを変える事が出来るだけでなく、45°ずつ座席を動かして任意の向きで固定できる用になっており、この構造も影響してか座席の回転レバーは台座ではなく座席下部に設けられ、MAKIKYUも最初回転レバーが何処にあるのか探してしまう程でした。


45°ずつ座席を動かして任意の向きで固定できる座席だけあり、横向きや斜め向きのポジションにする事も出来ますので、特徴的な座席配置と共に非常に独自色が強く、一度乗ったら忘れられない程です。

しかしながらジョイフルトレインへの改造からも、既に20年もの月日が経過している事もあってか、異音を立ててがたつく席も見受けられ、おまけにしっかりと固定されない座席もあるなど、痛みの見受けられた外観に劣らず、こちらも経年劣化を感じる部分が見受けられたのも事実です。

占有空間が極めて広く、定員の限られた豪華車両とはいえ、これではグリーン車扱いとするのは厳しく、普通車扱いへの格下げも妥当な所と感じたものでした。


また各車両のデッキと客室の間には、自動ドアが設けられているのですが、こちらも故障箇所が複数あり、「自動ドア故障中 ドアの開閉は手動でおねがいします」という掲出を幾つも見かけたもので、経年で老朽化が進行した車両が、引退を前に最後の活躍をしている事を強く実感したものでした。

あと「こがね」の車内設備は客室内だけでなく、先頭車前部の展望スペースも大きな特徴と言え、運転席はガラス張りの半室式となっています。

 
このため最前部の右半分は乗客向けの展望スペースに充てられ、展望スペースにはソファーに加え、最前部に丸椅子が2脚してあり、運転席や右半分の展望スペースは高運転台構造ではなく、しかも大型ガラスを採用しているために前面展望は極めて良好なものとなっています。

JR東日本が近年キハ40系列を改造して走らせている観光列車用気動車は、最前部に展望スペースこそ設置しているものの、全室運転台である上に、高運転台構造だけあって前面展望はイマイチと感じますので、この点は大いに評価できるものです。

とはいえ近年JRでは前面に展望スペースを設けた車両でも、踏切事故対策などで使用中止としている事例も存在し、やはり前面展望をウリとしており、それなりの乗客保護機構が備わっている小田急ロマンスカーでも乗客が負傷し、対策を迫られる事にもなりましたので、そこそこの速度で運行する列車という事も考えると、この展望スペースの構造は賛否が分かれる所で、この様な車両が今後出てくる可能性も低いのでは…と感じたものでした。

この様に「こがね」は非常に独自色が強い車両で、今となっては普通車扱いだけあって、「こがねふかひれ」号の座席指定券さえ購入すれば、非常に割安な青春18きっぷなどでも乗車できる列車にしては、破格の設備を誇る乗り得列車と感じたものでした。

ただ種車が今となっては骨董車両と言っても過言ではない、古参のキハ58系列であるだけに、居住性はお世辞にも良いとは言えず、老朽化も影響してか走行中の振動などは結構なもので、さほど古くない車両でも次々と廃車に追い込んでいるJR東日本にしてはよく今まで活躍し続けたと感じ、老朽化による内外各所の痛みなども考えると、今年末限りでの引退も止む無しと感じたものでした。

「こがね」引退までに残された日もそう長くはないですが、最後まで無事に走り続ける事を願うと共に、MAKIKYUが「こがねふかひれ」号に乗車した際はそこそこの乗車率だった様に見受けられた事から、「こがね」が引退した後も気仙沼線では定期快速列車「南三陸」号の座席指定車だけでなく、新型リゾート気動車導入によって捻出される車両などを活用し、座席指定制の観光向け臨時快速列車の設定に期待したいと感じたものでしたが、興味のある方は是非一度「こがね」が最後の活躍をしている臨時快速列車「こがねふかひれ」号に乗車してみては如何でしょうか?


JR東日本・仙台地区のジョイフルトレイン「こがね」(1)~外観編

2010-08-03 | 鉄道[東北]

 

先月20日から今年夏の青春18きっぷ利用期間が始まり、時期が夏休みという事もあって、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、青春18きっぷを利用し、JR線の普通列車を乗り継いで各地へ出向かれている方も多いかと思います。

MAKIKYUは仕事持ちの身で、猛暑の最中とはいえ長期休暇とは行かないのですが、先月末には青春18きっぷを利用し、「MAKIKYUのページ」更新が途絶えた数日間、仙台周辺へ出向いていました。

仙台周辺へ出向いた理由の一つとしては、気仙沼[Kesennuma]線を走る全車座席指定制の臨時快速列車「こがねふかひれ」号(仙台~気仙沼線経由~気仙沼)への乗車も目的の一つでしたが、今日はこの列車に用いられている「こがね」と呼ばれるジョイフルトレインに関して取り上げたいと思います。

「こがね」は2003年に営業開始して今日に至っていますが、「こがね」として営業開始する前は「グラシア」と呼ばれるジョイフルトレインとして活躍していた事でも知られています。

「グラシア」時代も車両形状自体は現在の「こがね」とは大差ないのですが、ライトグレーとチェリーレッド(ピンク色に近い赤色)の装いだった事もあり、現在とはやや雰囲気が異なっており、登場当時はグリーン車扱いだった事も大きな特徴でした。

「グラシア」は1989年に当時多数が活躍していたキハ58系列の気動車3両を改造し、「モダン」「ソフト エレガント」を改造コンセプトとしているだけあって、前面形状などは種車とは大きく異なるデザインに改められると共に、改造当初には改造車ながらも「キロ59」という専用の形式が与えられたのも特徴です。

その後「グラシア」時代末期に普通車扱いに格下げとなった後も「キロ」→「キハ」へ改められただけでキハ58形には戻らず、「キハ59」という希少形式(他にはかつて北海道で活躍したキハ56形改造のリゾート気動車・「アルファ・コンチネンタル・エクスプレス」が該当)として今日まで活躍しています。

しかしながら種車がキハ58系列という事もあり、窓回りやドア形状、屋上の空調などは種車のキハ58系列の雰囲気が強く残っています。

キハ58系列自体が大幅に数を減らし、希少な骨董気動車とも言える状況においては、改造から20年以上の年月が経過した今日、改造コンセプトの「モダン」とは大きく離れ、古参車という雰囲気が否めない状況で、大幅な改造が行われているとはいえ、希少なキハ58系列として注目される存在にもなっています。

そのためいよいよ今年限りで引退と言う事が発表されても驚かず、さほど古くない車両ですら次々と引退に追い込まれているJR東日本にしては、むしろよく「こがね」は今日まで走り続けたと感心する程ですが、古参車だけあって車体には素人目にも痛みなどが見受けられる状況でした。

また「こがね」は元々1編成しか存在しないジョイフルトレインである上に、特徴的な前面形状も目を引くものですが、中間に組み込まれるキハ29形1両も、今日のJR東日本で活躍するキハ40系列改造気動車とは異なり、運転台を完全に撤去して中間車としているのも大きな特徴です。

MAKIKYUが「こがねふかひれ」号に乗車した際は、この中間に組み込まれているキハ29形に当たったのですが、運転台を撤去した気仙沼方は客ドアを撤去した部分だけ、幕板も下に張り出しています。

おまけに屋上の冷房装置も、良く見ると気仙沼方の1台だけ編成内の他の冷房装置とは異なるものを載せており、後から適当な部品を取り付けたという雰囲気が強く感じられ、如何にも改造車と言う雰囲気を強く感じたのも興味深いものでした。

「こがね」は車内に足を踏み入れると、こちらも外観以上に独特で興味深い車両ですが、こちらに関しては続編記事として近日中に別記事で公開したいと思います。


JR東日本・五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」(2)

2010-06-08 | 鉄道[東北]

数日前「MAKIKYUのページ」では、先月MAKIKYUが乗車した五能線の観光列車「リゾートしらかみ」号に関する記事を取り上げましたが、今日はその続編としてMAKIKYUが乗車した「青池」編成車内の様子などを取り上げたいと思います。

現在「リゾートしらかみ」号は3編成存在していますが、MAKIKYUが乗車した「青池」編成をはじめ、各編成共に3両で1編成を構成しています。

各編成は外観と共に車内も色彩を変えているものの、両端の車両が運転席寄りに展望スペースを設けた座席車、中間の2号車がボックス席という構成になっています。

MAKIKYUは「青池」編成の後に登場した「ブナ」「くまげら」の2編成には乗車した事がないのですが、各編成を一定期間毎にローテーションしている事もあり、大きな設備差はないものの、「青池」編成だけは改造から結構な年数を要している事もあり、身障者用座席を設けていない関係で座席数が1席だけ多いなど、若干の差異が存在している様です。


座席車内は特急列車などで一般的な、背面テーブル装備の回転式リクライニングシートがずらりと並んでいますが、日本海に沿って走る海岸線の絶景を売りにしている観光列車だけに、窓が非常に大きく取られています。

また座席の造りは特急普通車レベルながらも、前後の座席間隔がグリーン車並に広く、非常にゆったりとしているのは、MAKIKYUが今年初めに乗車した仙台地区のリゾート気動車「みのり」と共通しています。

この広い座席間隔は、秋田~弘前・青森間などを乗り通すと、新幹線で首都圏から秋田へ到達するのに匹敵する程長い所要時間でも、快適に過ごせる様に設計した事も一因かと思いますが、座席を回転させた状態で最大角度までリクライニングした場合に、最大角度までリクライニングさせた背後の座席と干渉しないという実用面も兼ねており、観光列車らしく「先に倒したもの勝ち」にならない様に配慮したものと感じたものでした。
(「先に倒したもの勝ち」にならない様に配慮した座席としては、小田急の特急ロマンスカーが有名ですが、こちらはリクライニングの角度を小さめにして座席数を確保していますので、長時間乗車だと厳しいものの、観光利用が多く1~2時間程度の乗車であればこれも一つの配慮と言えます。
逆に韓国鉄道(KORAIL)のムグンファ号などは、座席間隔がさほど広くない割にリクライニング角度が大きいですので、夜行列車などでの乗車時は結構快適に過ごせるのですが、座席を回転させた先客が最大角度まで座席を倒した場合などは、その至近の座席に当たると厄介です)


編成両端を占める座席車の運転席寄りには、前面or最後尾の展望と共に、車窓を楽しむ事も出来る展望スペースが設けられ、これも観光列車らしさを感じさせる設備です。

五能線は「日本海に沿って走る海岸線の絶景」が売りだけあって、ロングシート形状の座席は、五能線内で海側を向くように背もたれが固定されており、「みのり」の様な転換式ロングシートにはなっていません。

ただ観光向けに特化した「リゾートしらかみ」号の性質も考えると、日本海に沿って走る区間で敢えて海に背を向けたがる乗客はまずいないかと思いますので、「リゾートしらかみ」号で走らせる限りは現行設備で充分ですが、他線区で走らせる事も考えると、転換式ロングシートの方が便利ですので、他地域へ転用ともなれば、座席の取替えや配置転換(それぞれの座席を窓側に向けて配置するなど)も検討の余地がありそうです。


真ん中の2号車はボックス席となっており、山側に通路を寄せた座席配列になっていますが、各ボックスには扉こそ設けられていないとはいえ、ボックス毎に仕切りが設置されており、半個室状態の車両と言っても過言ではありません。

MAKIKYUが乗車した「リゾートしらかみ」号は、時間帯の関係で最も乗車率が悪いらしいという事もあって、途中で車掌氏がボックスの空席利用を薦める程でしたので、少しだけ座り心地を試してみました。

このボックス席は、各ボックスの定員が4名しか取られていませんので、1両の定員は寝台車並に少なく、空間の広さと言う観点では座席車以上ですので、これで快速列車の普通車扱いともなれば、非常に贅沢なものです。

その上ボックス全体をカーペットカーの如く平面化できるのも大きな特徴で、グループ旅行などでは結構良いかもしれませんが、ただの座席状態では当然ながらリクライニングの機能などはなく、座り心地は座席車の方に軍配が上がると感じたものですし、混雑時の1人旅で3人グループが使用しているボックスに当たるともなれば…とも感じたものでした。


MAKIKYUは「リゾートしらかみ」号乗車時に食料を調達していなかった事もあり、一応停車時間の長い鯵ヶ沢駅で、駅前にあるスーパーに立ち寄る事も出来たものの、せっかくの機会と言う事で車内販売の弁当も購入してみました。

さすがICカードに力を入れているJR東日本だけあって、本州の果てに近いローカル線を走る列車でも、手持ちのSUGOCAで購入できたのはさすがですが、車内販売員によると、販売している弁当は850円の「白神浪漫」1種類のみとの事でした。

これも売り切れになる事がある様ですし、五能線途中駅での食料調達も、停車駅や停車時間次第では厳しいのが現状ですので、出来れば乗車前に何かしら確保した方が無難ですが、「キノコが好きな方であれば…」と車内販売員が薦めた「白神浪漫」は美味と感じ、観光列車の弁当にしてはまあまあの価格といった所ですので、機会があればまた購入しても…と感じたものでした。

 
また「リゾートしらかみ」号は、記念スタンプの設置や景色の良い箇所での徐行運転なども行われ、車両設備以外にも観光列車らしい取り組みが行われていますが、記念スタンプは展望スペースに置かれているだけ、車窓や観光に関する案内も車掌放送で原稿を読み上げているといった雰囲気が漂っていたのは感心できないもので、天気が良ければ絶景の夕日が楽しめる区間を通った際も、生憎の天気だったのは惜しい限りでした。

同じJR東日本が走らせており、MAKIKYUが今年初めに乗車した仙台地区の「みのり」と相通じる印象を受けたもので、ハードは良くてもソフト面が…というのが実情で、この点では特徴的なデザインや観光列車を次々と走らせ、大成功を収めているJR他社などに比べると、「観光列車ならではのサービスに関してはまだまだ」と感じてしまうのは残念な所です。

とはいえ全席指定席で定期券利用が不可とはいえ、快速列車の普通車にしては破格の設備を提供している事は大いに評価できる事で、列車単独の収支だけを考えたら…と感じてしまう程(恐らくJR東日本も、遠方から新幹線などで五能線沿線まで乗客を呼び込む効果を狙っているハズです)でした。

「リゾートしらかみ」号は列車設備をはじめ、運行路線である五能線の沿線景観や観光資源なども素晴らしいものですし、今後新幹線新青森開業の暁には新型車両導入も計画され、より充実したものになるかと思います。

今後の展開にも注目すると共に、機会があれば「青池」以外の編成に乗車しても…と思ったものですが、ハード面だけでなくソフト面でのサービス充実にも期待したいと感じたものです。 


JR東日本・五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」(1)

2010-06-03 | 鉄道[東北]

 

先月MAKIKYUが所用(旅行も兼ねてですが…)で秋田県内へ出向く機会があったのですが、その際にはJR東日本が発売している「秋田・大館フリーきっぷ」という乗車券を利用したものでした。

この乗車券は首都圏からの新幹線(寝台特急あけぼの号も選択可)往復に加え、概ね秋田県内のJR線が範囲に含まれるフリー区間が乗り放題(自由席であれば特急・新幹線の立席も可ですが、寝台立席は別途立席特急券が必要です)となっているのですが、このフリー区間は秋田県内以外に五能線や弘前周辺も含まれています。

「秋田・大館フリーきっぷ」は、単純に首都圏~秋田間を新幹線で往復するだけでも、普通に乗車券を購入するより割安ですので、フリー区間までの往復で途中下車不可と言う制約(その気になれば盛岡だけは途中下車する方法も存在するのですが…)はあるものの、新幹線で首都圏~秋田を移動するだけでも利用価値はあります。

普通に乗車券を購入すると新幹線より割高な寝台特急あけぼの号(MAKIKYUも片道はこちらを利用しました)を使うのであれば、尚更利用価値の大きいきっぷですが、単に秋田県内への手段として利用するだけでなく、フリー区間乗り放題の特典を生かすと、更に利用価値が大きなものとなります。

先月のMAKIKYUの秋田県内訪問は、多忙な仕事の合間を縫っての2日間(+車中1泊)という強行日程だった事もあり、秋田周辺を存分に堪能と言う訳には行かなかったのですが、それでも所用ついでにフリー区間末端の弘前周辺まで足を伸ばし、日本海を望む絶景でも知られる五能線にも乗車したものでした。

五能線にはMAKIKYUも既に何度か乗車しており、一般型気動車による普通列車で全線を乗り通した事(今日のダイヤではかなり困難です)がある他、かつて五能線で運行していた「ノスタルジックビュートレイン」と呼ばれるディーゼル機関車牽引の客車列車にも乗車した事がありました。

しかし近年五能線には乗車機会がなかった事もあり、「ノスタルジックビュートレイン」の後釜として登場した観光列車「リゾートしらかみ」号は今まで乗車した事がなく、先月の秋田県内訪問時に初めて乗車機会に恵まれたものでした。

随分前置きが長くなってしまいましたが、本題ともなるこの「リゾートしらかみ」号は、秋田新幹線開業の1997年から走り始めた一般型気動車(キハ48形)改造の観光列車で、五能線を含む秋田~弘前(一部は更に青森まで)間を運行していますが、もう既に運行開始から10年以上もの月日が経過していますので、JR東日本における観光列車としては大ベテランの部類に入ります。

「リゾートしらかみ」号は五能線や沿線観光の活性化に大きく貢献し、閑散としたローカル線の印象が強かった五能線に新駅が開業する程の効果をもたらした程評判が上々な事もあって、当初1編成のみでスタートしたにも関わらず、現在は3編成が運行する程に成長しています。

運行開始当初の1編成は、当初から複数編成での運行を想定していた訳ではなかった事もあってか、「リゾートしらかみ」以外に編成固有の名称は付けられていなかったものの、第2編成となる「橅」(ブナ)編成登場後にはこの編成と識別する事や、青系の装いにも違和感がない名称という事で急遽沿線の観光地である十二湖にちなんだ「青池」という名称が付けられています。

この「橅」編成登場時には、「青池」編成は登場時からの4両編成のままだったのですが、その後第3編成となる「くまげら」編成登場時には中間車1両をこちらに転用して3両編成となり、現在では3編成ある「リゾートしらかみ」号はどの編成で運転しても支障がない状況になっており、この事を生かして時期によって編成をローテーションする事も行われています。

MAKIKYUが先月乗車した「リゾートしらかみ」号は、3編成が存在する「リゾートしらかみ」号の中でも、元祖リゾートしらかみ号とも言うべき「青池」編成で、後に「青池」という名称が付けられた事もあってか、側面に貼られた編成名称のステッカーも、やや苦し紛れな印象を受けたものでしたが、それ以外にも外観などがその後登場した「橅」「くまげら」編成などとは異なっているのが特徴です。

「リゾートしらかみ」号は五能線や沿線観光の活性化には欠かせない存在に成長し、来る新幹線新青森延長に合わせ、更に新編成が導入される計画が発表されており、今度は既存の一般型気動車改造ではなく、最新技術を用いたハイブリッド気動車となりますが、これに伴って1編成が運用離脱する事になっています。

「リゾートしらかみ」号から運用離脱する編成は、他編成と外観などの仕様が異なり、座席配置も僅かに異なる「青池」編成(車椅子対応の1人席が用意されておらず、他編成より座席数が1席だけ多くなっています)である事はほぼ確実かと思います。

そのためMAKIKYUとしては、先月五能線で乗車した「リゾートしらかみ」号で「青池」編成に当たって良かったと感じていますが、五能線の看板列車と言う事もあってか綺麗に使われ、まだまだ使える車両と言う印象を受けたものです。

JR東日本の他地域ではキハ58系列改造の古い観光列車用気動車も複数存在しており、「青池」編成はこの車両に比べれば遥かに程度も良好かと思いますので、出来る事ならこの古い気動車の取替えで他地域に転属し、引き続き活躍する事に期待したいと感じたものでした。

写真は「青池」編成の外観・車内や乗車した際の様子などに関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思います。


JR東日本 キハE120形気動車~紛らわしい形式名の新鋭気動車

2010-02-04 | 鉄道[東北]

先日「MAKIKYUのページ」では、仙台~新庄間を走る観光列車「リゾートみのり」号に関して取り上げましたが、MAKIKYUが先月この列車には新庄からの上り列車に乗車し、それまでの時間が結構ある事から、幾つかの寄り道をしており、その一つとして奥羽本線(山形線)の米沢駅から出ている米坂(Yonesaka)線にも一部区間を乗車する機会がありました。

米坂線は名前の通り、米沢と日本海側の羽越本線に接続する新潟県の坂町を結ぶ路線で、山形・新潟の県境を跨ぐ同線は単線・非電化の典型的なローカル線で冬場は豪雪に見舞われる山間地域を走り、MAKIKYUが先日米坂線に乗車した際も、除雪の為に一部区間が計画運休(代行バス輸送)となる列車が存在する程でした。

路線条件が影響してしてか、比較的最近まで2エンジンという事で旧式のキハ58形やキハ52形といった気動車が活躍していた事でも有名で、この様な車両を用いているが故にワンマン運転も実施されないなど、旧態依然とした国鉄ローカル線の雰囲気が色濃い状況でした。

しかしながら老朽気動車をいつまでも使い続けるわけには行かず、昨年春のダイヤ改正で新系列気動車への車両取替えと、ワンマン運転(JR東日本では極一部の列車に限定してのワンマン運転を行う路線が多いですが、米坂線では大半の列車が対象となっています)の実施という大刷新が行われています。


米坂線大刷新に伴う新系列気動車は、新潟地区配属の既存キハ110系列も用いられるとはいえ、これだけでは所用数が不足する事から、キハE120形と呼ばれる新鋭気動車が導入され、米坂線大刷新が行われる少し前の一昨年秋頃から新潟地区で走り始めており、MAKIKYUは先日同形に初めて乗車する事になりました。

この車両は水郡線に導入された新型気動車・キハE130系列と殆ど変わらず、同形との構造上の違いは客扉数(キハE130系列は3扉・キハE120形は2扉)と、これに伴う座席数や配列の違い程度で、現段階ではキハE130系列とは異なり、単行運転可能な両運転台車のみが存在します。

 
車内の様相なども外観と同様、キハE130系列とほぼ同じですので、キハE130系列同様の黄色く塗られた客ドアを除くと、最近のJR東日本新鋭車両の典型といった雰囲気が漂っており、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」に乗り慣れたMAKIKYUとしては、余り目新しさはないと感じたものです。

しかしながら水郡線のキハE130形に負けない派手な装いと、側面中央付近にあるロゴが、米坂線をはじめとする新潟地区用の新型車である事を強くPRしており、水郡線のキハE130系列と同様にキハ110系列との併結も可能で、水郡線では車両入れ替え時に一時的に見られただけの異車種併結が頻繁に見られる点も、新系列ながら見ていて面白みを感じるもので、MAKIKYUがキハE120形に乗車した際も、キハ110形と併結した2両編成でした。

 
またほぼ同様の車体を持つ両運転台の新型気動車でも、小海線を走るハイブリッド気動車・キハE200形(実態は発電エンジン搭載を搭載し、非電化区間自力走行可能な集電装置なし電車いった方が良い車両です)はキハE120形の様な扉配置ながら、キハE130系列やキハE120形とは異なり、ローカル線向けワンマン運転用気動車では一般的な片開き扉となっていますので、車両端に2つの両開き扉という形態は独特です。

同種の事例は特殊用途の改造車(JR九州のキハ220形「なのはなDX」指定席車)を除くと、他にはJR西日本の姫新線用新型気動車・キハ127系列程度で、今後この手のローカル用車両が各地で増殖するのかも気になる所です。

ただJR東日本では構造上多客線区での乗降性に難があり、混雑時間帯における列車遅延が常態化して問題となってキハ110系列が他線区転出となった水郡線以外にも、3扉の気動車が走っても良さそうな路線が幾つもあるだけに、この形式を増備するのであれば、むしろキハE131・132形の増備→キハ110系列の捻出の方が、老朽気動車の取替えには有用と感じるだけに、今後キハE120形の増備が行われるのか、それとも少数派に留まるのかも気になる所です。

それにしてもキハE120系という形式は、「E」を外してしまえばJR各社の中でも貧相の極みと言っても過言ではない車両(運行路線やその運行形態が、尚更問題ありなのですが…)と同形式になってしまい、紛らわしい事この上ない形式名ですので、形式付番も何とかならないかと感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?
(キハE130系列は現役のJR他社車両との番号重複はないにしろ、キハE200形も同様で、「200」の方は結構好印象な車両だけにまだしも、「120」というのは余り好印象を持てない事から尚更です)

ちなみにこの記事中で触れてい水郡線用の新型気動車キハE130形キハE131・132形と、小海線用ハイブリッド気動車キハE200形に関しては、以前取り上げた記事がありますので、これらの車両がどんな車両?と思われた方は、こちらの記事も併せてご覧下さい。
(各形式名をクリックすると、該当記事にリンクします)


JR東日本 キハ48形「リゾートみのり」~陸羽東線を走る観光列車

2010-02-03 | 鉄道[東北]

先月MAKIKYUは、冬の青春18きっぷが有効期限(1月20日)間際まで残っていた事もあり、この18きっぷ残り分を使って東北へ出向く機会があったのですが、その際には「リゾートみのり」と呼ばれる観光列車にも乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。

「リゾートみのり」は、国鉄時代から使用している既存の旧型気動車・キハ48形気動車を改造した「みのり」と呼ばれる専用車両を用いた観光列車です。

 
主に仙台~新庄間(陸羽東線経由)で運行していますが、平日の運転日は仙台へ直通せず、小牛田~新庄間の陸羽東線内のみの運行となる日も多く存在し、車両が1編成のみという事もあって、列車自体が運休となる日も存在するのは要注意です。

またJR東日本ではキハ48形を改造した観光列車は「みのり」以外にも幾つか在しており、これらは全て現在3両で1編成を構成し、これらは装いこそ各編成毎に大きく異なるものとなっていますが、形状はどれも類似した印象を受けるものですが、一昨年秋に走り始めた「みのり」は、その中でも最新の部類に入ります。

他のJR東日本で活躍するキハ48形改造観光列車は、中間車両の座席をグループ客向けのボックス席にしているのに対し、「みのり」は3両全車が回転式リクライニングシートとなっている点は、設備面での一つの特色と言えます。


このリクライニングシートは、座席自体は特急普通車や首都圏普通列車のグリーン車などとほぼ同レベルのグレードながらも、座席間隔が特急普通車などに比べて広く取られているのが特徴(座席間隔は特急グリーン車並の様です)で、車内ではゆったりと過ごせます。

内装も沿線のもみじを基調とした座席モケットに木目調の化粧板、黄色味を帯びた照明など、温かみを感じる雰囲気は好感を感じたもので、指定席とはいえ快速列車の普通車にしては、居住性はかなり優れていると感じたものです。

「みのり」は観光列車だけあって、3両の通常運行(物理的には1両減車しての運行も可能な筈で、閑散期の平日などはそれでも充分な状況ですが、現状では2両での営業運転は行われていません)で両端となる車両の最前部(或いは最後部)は、展望スペースを設けているのも一つの特徴で、他に現段階の運行では中間車となる2号車にも、モニターなどを設置したフリースペースがあります。


展望スペースには最前部などの様子が良く見える様に、前向きに配置されたベンチ風の座席が1脚と、車窓を眺めやすい様に窓向きに配したベンチ風座席が2脚設置されており、両座席は似たような雰囲気ですが、後者は背もたれを動かす事が可能でとなっています。

この座席は他のJR旅客各社では当たり前ながらも、JR東日本では少数派の転換式座席となっていますが、ただ背もたれを動かすだけで動くのではなく、ストッパー付きとなっている上に、転換可能である旨を記した案内なども見当たらない状況でしたので、余り活用されていない雰囲気です。
(転換式座席に馴染みの薄い乗客が多い事も、あまり活用されない一因かもしれませんが…)

この転換式座席は私鉄を含めて殆どがクロスシート(座席を枕木方向に設置)なのに対し、「みのり」をはじめとするJR東日本のキハ48形改造観光列車の先頭に設置された座席は、僅かな座席数とはいえ非常に珍しい「転換式ロングシート」となっているのも大きな特徴です。

そして前向きのベンチ風座席に座ると、前面展望もそこそこ楽しめるのですが、前面は種車の原型とは大きく異なる形状に改めているとはいえ、高運転台構造で窓の大きさも上下方向はさほど大きくないのは難点です。

また前向き座席と運転席の間には、乗車記念スタンプが置かれており、鳴子峡通過時の徐行運転(下の写真は徐行運転時に撮影した車窓です)と共に、観光列車らしいサービスは評価できるものです。

 
ただ車内放送でもスタンプ設置の旨は、観光案内などと共に案内されていましたが、通常の列車と同じ様に車掌がマイクでアナウンスする程度で、JR他社の中には数々の観光列車を走らせ、目を見張る車両内外のデザインと共に、客室乗務員が積極的に観光列車ならではのムードを盛り上げている姿を見ているMAKIKYUとしては、両者を比較するとJR会社間でも随分な格差が…と感じたものでした。

乗車した感想としては、客室設備のグレードはかなりのハイレベルで、臨時快速列車の普通車扱いで運転しているだけに、座席指定券さえ購入すれば割安な青春18きっぷ(設定期間内のみ)でも乗車できる列車にしては、かなり乗り得と感じたものでした。

しかしながらせっかく車両形状に手を加え、展望スペースを設けながらも、高運転台構造故にイマイチと感じる前面展望や、観光列車としてのソフト面でのサービスなどは改善の余地ありと感じたものです。

車両構造に手を加えるのは難しく、これは今後の観光列車登場の際の課題といった所ですが、せっかくハイレベルな設備を備えた車両を走らせながらも、それを生かしきれずに「ただの豪華な快速列車」になっていると感じたのは少々残念で、今後人的サービスなどソフト面でのテコ入れに期待したいと感じたものでした。
(これもMAKIKYUが閑散期の平日に乗車した事が一因で、土休日の運行日には観光列車らしい車内イベントなどもある様で、停車駅周辺の観光施設での「リゾートみのり」乗客向け特典などもありますので、全くの無策ではないのですが…)


寝台特急「あけぼの」号(5)~A寝台「シングルデラックス」編

2009-07-05 | 鉄道[東北]

 

「MAKIKYUのページ」では、何度かに渡って寝台特急「あけぼの」号に関して取り上げていますが、今日はその最後としてA寝台「シングルデラックス」車内の様子に関して取り上げたいと思います。

この車両は「あけぼの」号に1両だけ連結されているA寝台車で、同列車では最高級のグレードを誇る車両となっており、客室通路を歩いているだけでも、他の車両との差別化が図られている様に感じられたものです。

寝台は「シングルデラックス」という名前の通り1人用の個室となっていますが、個室内には補助ベッドが備えられています。

MAKIKYUは空室となっている個室の様子を覗いただけですので、補助ベッドを使っている様子も目撃出来ていないのですが、2人での利用も可能となっているのが特徴です。

ただシングルデラックスの寝台料金自体が13350円と、B寝台の2倍以上となる上に、補助ベッド利用でも9540円の追加料金がかかり、その上「あけぼの」号が利用可能な割引率の高い各種フリーきっぷでも、料金が別途必要(運賃部分のみ有効)という状況です。

そのため「あけぼの」号で個室を利用したいものの、2人組での利用で…といった場合や、高い料金を払ってでも少しでも広い空間を…というのでなければ、さほど利用価値の大きい車両とは言えず、料金的に割高な事もあって利用率はあまり芳しくなく、空室が目立っている様に見受けられました。
(MAKIKYUが乗車した日は繁忙期ではなく、ソロすら空室が幾つも見られる状況でしたので当然といえばそれまでですが…)

「あけぼの」号の性質を考えると、北海道への寝台列車の様な観光向けに特化した列車ではなく、列車乗車自体を目的とする乗客は限られる列車だけに、B寝台の方が利用率が高くなるのは当然といえ、あまり利用率が高くないのは致し方ないのかもしれません。

とはいえ各種フリーきっぷでB寝台は開放室だけでなく1人用個室「ソロ」も利用可能になっている事や、開放室B寝台の一部は「ゴロンとシート」として指定席特急料金で利用可能としている事など、運用面での工夫で「あけぼの」号全体の利用率向上を図っている中で、この車両はあまり目立ったテコ入れが行われず、利用率も…という印象を受けたものですので、閑散期限定でも割引価格設定や、フリーきっぷ利用でB寝台との差額支払いで利用可能とするなどの施策を行い、利用率向上を図る事は出来ないものか…と感じたものでした。


寝台特急「あけぼの」号(4)~B寝台開放室編

2009-07-02 | 鉄道[東北]

   

先月MAKIKYUが乗車した寝台特急「あけぼの」号に関しては、既に何度か「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、今日はB寝台開放室の様子に関して取り上げたいと思います。

「あけぼの」号は通常8両連結されている寝台客車の中で、1両のA寝台個室車を除く7両がB寝台車となっており、その中で1人用個室「ソロ」の2両を除く5両が開放室B寝台となっていますので、所定編成の過半数を占めています。

この開放室B寝台の客車外観は以前の記事で取り上げ、その車両形態はよくここまで違う車両ばかりを…と思わせる有様ですが、客室の様子は車掌室の有無とそれに伴う寝台数・定員の違い以外には大差ないものとなっています。

設備的にも座席モケット程度は変わっていても、国鉄時代からの設備をほぼそのまま保っており、車内には今や列車内で見かける機会も少なくなった冷水機&紙製の簡易カップ(?)なども健在です。

製造から30年程度が経過した今日においては、就寝時もカーテンで仕切られただけの空間でありながら、乗車券+特急料金に加えて6300円もの寝台料金(B寝台2段式の場合は、基本的に上下共この料金で同額です)を要します。

「あけぼの」号は1人用個室「ソロ」を2両連結し、こちらも寝台料金は同額である事を考えると、国鉄時代さながらの雰囲気を楽しみたい方や、個室の閉塞感を嫌う方、それと複数人でのグループ利用などを除くと、個室満室時以外には余りおススメできない状況です。

そのためB寝台開放室の利用状況は個室に比べて芳しくないですが、座席車とは異なるゆったりとした雰囲気は寝台車ならではで、一部車両は羽後本荘~青森間で特急座席車扱い(下りは立席特急券=定員を限定しているものの、実態は号車指定の自由席:上りは指定席)としていますので、夜が明けた後(下りの場合)は「ソロ」利用でも狭い個室から抜け出し、こちらへ移動した方が快適に感じる程でした。

ちなみに下り「あけぼの」号で立席特急券の利用対象号車は、「ソロ」の隣に連結されている4号車で、座席(寝台)が埋まっていた場合でも、通路部分に設けられた折り畳み座席に腰掛けながら、移り行く車窓を眺めるのも悪くないものです。

またB寝台開放室は設備的に個室と大きな格差が出る事もあって、一部車両は「ゴロンとシート」として寝台扱いではなく、リネン類の設備を省略して普通車指定席扱いとして運用しているのは、他の寝台列車にはない「あけぼの」号の大きな特徴となっています。

この車両は他の一部寝台列車で特定の区間(専ら起終点付近:夜が明けた後の運行区間など)のみ乗車券+立席特急券or指定席特急券で乗車可能な取り扱いを、深夜帯も含めた全区間に拡大したものと言え、5両のB寝台開放室中、2両が「ゴロンとシート」となっています。

「ゴロンとシート」は設備的に他のB寝台開放室車と大差ないものの、キャラクターのイラストが描かれた「ゴロンとシート」車である事を示したステッカー付きの車両が用いられており、基本的に運用車両は限定されている様です。

 
その内1両は女性専用車「レディースゴロンとシート」になっているのですが、この車両はキャラクターのステッカーもしっかりと「レディ」になっているのも特徴です。

この車両は旧態依然とした開放室B寝台車ながらも、夜を越すのに体を倒せるのか否かでは疲労度も大きく変わる事もあり、座席(指定席)扱いで乗車できるとなればかなりのお値打ちだけあって、B寝台開放室と異なり、利用率が高く指定券も取り難い車両となっています。

その上1利用当りで算定される寝台料金と異なり、指定席特急料金は短距離では比較的割安になり、MAKIKYUが「あけぼの」号を利用した際には酒田からの利用も見かける程(さすがに6300円の寝台料金を要するのであれば、下り列車に酒田から乗車する事はまずないと思います)でした。

「ゴロンとシート」の盛況振りを見れば、寝台列車も運用方法次第ではまだまだ利用が見込めるのでは…と感じると共に、この場合は一つの寝台を区間毎に発売する事で利用効率を向上させる事も可能(中国などでは1つの寝台を区間毎に発売する事も行われていますが、日本ではリネン類を用意する都合などもあり、寝台車は立席特急券での利用などを除いて1泊=1人の利用が原則です)ですので、これなら定員を確保できる3段寝台車が今も残っていれば…と感じた程です。

ただ「あけぼの」号は「ゴロンとシート」設定をはじめ、割引率の高い各種フリーきっぷでのB寝台車利用が可能であるなど、旧態依然とした雰囲気の強い列車でありながらも、運用方法の工夫で今日の情勢に見合う列車としている点は評価できるものですが、MAKIKYUが依然立席特急券で大館~弘前間などを利用した際には秋田以北で乗務していた車内販売が、現在は廃止されている点は要注意です。

また当然ながら食堂車などの連結はなく、それどころか自動販売機での冷凍食品程度の併食設備すらない上に、途中駅の停車時間も比較的短い(下り列車では一応秋田駅で多少の停車時間が確保され、車内で売店の案内も流れるのですが…)など、食料確保が厄介な列車である事は、北海道方面へ向かう一部列車を除いた他の寝台列車と同様です。

そのためこの様な事を知らず、食料の持ち合わせもない乗客は、夜が明けてから朝食になかなかありつけず、一度利用したら空腹に懲りて…という事態にもなりかねないと感じたのは困ったもの(一応駅構内の放送で車内販売などがない事はアナウンスされていますが…)です。

「ゴロンとシート」の様な粋なサービスを展開する列車だけに、余りコストがかかる事は難しいにしろ、夜が明けてからの秋田駅停車時間をもう少し確保するか、冷凍食品の自動販売機(夜行フェリーなどでは良く見かけます)を設置するなど、何らかの一工夫が欲しいと感じたものでした。

「あけぼの」号に関しては、A寝台個室の様子に関しても別記事で近日中に取り上げたいと思います。


寝台特急「あけぼの」号(3)~B寝台1人用個室「ソロ」の様子

2009-06-29 | 鉄道[東北]

 

今月初めにMAKIKYUが寝台特急「あけぼの」号に乗車した際は、「青森・函館フリーきっぷ」を利用したのですが、この乗車券で「あけぼの」号を利用する際には、B寝台であれば一般的な開放室以外に、1人用個室「ソロ」も利用可能となっています。
(A寝台利用時は運賃のみ有効で、特急料金と寝台料金が別途必要になります)

その事もあってMAKIKYUは1人用個室「ソロ」を利用しましたので、その様子に関して取り上げたいと思います。

「ソロ」は10年程前に新造された寝台電車・285系(サンライズ出雲・瀬戸号に使用されている車両です)にも連結されているものの、殆どは既存のB寝台車を改造して個室寝台車とした車両で、俗に「ブルートレイン」と呼ばれる車両では、「ソロ」として新造された車両は存在していないのが大きな特徴です。

「ソロ」への改造も、改造時期や改造工場によって仕様が大きく異なり、車両定員や個室内空間の広さなどに大きな差異がありますので、列車によって異なると言っても過言ではない程に様々なバリエーションが存在しています。

そのため列車によって当り外れが激しく、2社の車両を混結した最近の北斗星号の様に2社寄せ集め編成となった列車では、同じ列車内でも仕様の異なる「ソロ」が混在する有様ですので、「ソロ」各車に共通する特徴と言えば、1人用のB寝台個室である事(これも寝台電車285系では、「ソロ」より設備・料金共にワンランク上の「シングル」が存在する程ですが…)のみと言っても過言ではない程です。

その中でも「あけぼの」号の「ソロ」は、開放室B寝台の様に片端に通路を寄せ、枕木方向に寝台を配したタイプではなく、座席車の如く車両中央に通路を配しているのが特徴で、レール方向に上下2段の個室が並んだ配置となっており、通路部分には窓が設けられていない事もあって、やや閉塞感を感じるものです。

また上下2段の寝台個室も、28室もの個室が設けられ、これは「ソロ」の中では極めて定員が多い部類に入るだけに、上下共に個室当りの占有空間は小さく、MAKIKYUが利用した下段個室内では、立ち上がれる空間が全く存在しない程で、設備的にはカプセルホテルとほぼ同レベルと言った所です。

そのため一夜を過ごすだけならば、「定員が多い=指定が取りやすい」というメリットもあり、「あけぼの」号の主たる利用者層が首都圏~秋田県内間で、この場合は昼間過ごす時間が少ない事も考えるとこの仕様にも一理有るのですが、終点の青森まで「あけぼの」号を乗り通したMAKIKYUは、個室内の余りの狭さ故に朝になってから隣の開放室B寝台車(下りの秋田以北は立席特急券利用者向けに、座席扱いとして開放)へ移った程です。

寝台料金はこの設備で6300円、ビジネスホテル1泊分に相当する金額を要しますので、普通に乗車券と寝台特急券を購入して利用となると、料金の割には…と感じる所で、それなら寝台料金不要の「ゴロンとシート」利用が妥当な所(こちらは安さ故に人気が高く、満席となる事も多い様です)です。

ただ「ソロ」を含むB寝台が利用可能なフリーきっぷが幾つも設定されている事とや、主たる利用区間などを考えると、設備的には妥当な所なのでは…と感じると共に、B寝台利用で開放室と個室の選択肢がある事も有難いと感じたものです。

写真はMAKIKYUが利用したソロ下段個室と、中央に配された通路の様子です。

「あけぼの」号に関しては、B寝台開放室やA寝台個室の様子なども、後日別記事で取り上げたいと思います。