みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

冬に手が荒れる理由

2012-12-17 06:23:46 | 皮膚科
かさつき、ひび割れ、かゆみ… 冬に手が荒れる理由

■気温が下がり、空気が乾燥することで手の水分が蒸発しやすくなるため。
手指が冷えて血液循環や新陳代謝が鈍くなり、角層が硬くなるのも手荒れの原因。

■冬は、お湯を使う、カゼ予防で手洗いや消毒の回数が増えるなど、バリアが再生しかかると落とされるという繰り返しで、いっそう手荒れリスクが高まる

■手荒れがひどくなると、進行性指掌角皮症という症状を招くこともある。
指先のかさつきや指紋の消失に始まり、手のひら全体の乾燥・角化、そして手湿疹へと進行していく。
夏に良くなって、冬にひどくなるのが特徴。
水仕事や指先に刺激が加わる作業の多い主婦、美容師、飲食店員、銀行員などに多いといわれている。

■手荒れを防ぐには、手洗いや水仕事のあとはハンドクリームで潤いバリアを補い、外出時には手袋をするなど乾燥から守ることも大切。

~冬に手荒を招くいろいろな要因~
お湯をよく使う
お湯は食器の油汚れを落とすように、潤いバリアの油分も奪ってしまう。
バリアの保護がなくなった角層から水分が蒸発することがカサカサの原因になる。

空気が乾燥している
冬の外気はもちろん、室内も暖房のせいで乾燥気味。
空気が乾燥すると、体の水分が蒸発しやすく、潤いバリアのもとになる汗もかきにくくなる。
暖房を入れたら加湿も忘れずに。

大掃除で水を使う機会が増える
ほこりがついたり、掃除のためにいろいろな場所を手で触れること自体が手荒れのもと。らに換気扇やレンジまわりなどの掃除に、強力な汚れ落とし洗剤を使うことも手には悪影響。

カゼ予防で手を洗う回数が増える
カゼ対策で、手洗いや消毒剤で手を殺菌する機会が増える薬用石けんや消毒の殺菌成分にはアルコールが含まれていることもあり、手の水分、油分を奪う原因になる。

手や指が冷える
冬は、末端の血液循環が悪くなり、手指が冷えやすく、新陳代謝も鈍くなる。
そのため角層のターンオーバーもうまくいかず、角層が硬くなり、ひび割れの原因に。
外出時には手袋を。


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1400L_U2A211C1000000/


出典  日経新聞 Web刊 2012.412.16
版権  日経新聞社
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