ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

プレイリスト共有が音楽配信を変える

2006年01月21日 | コンテンツビジネス
これまでも何度も「プレイリスト」が音楽配信、特にサブスプリクション型音楽配信のキーになるということは書いてきたのだけれど、CNETに同じようなテーマの記事が載っていた。そのタイトルもズバリ「音楽プレイリストは、サブスプリクションサービスの救世主となるか」。簡単にこの記事を紹介すると、サブスプリクション型音楽配信サービスを提供している関係者はプレイリストに大きな期待をしているが、2005年にプレイリストを使って曲を聴いたことがある成人ネットユーザーの割合はわずか16%に過ぎない。果たしてどうなることやら、といったものだ。

 音楽プレイリストは、サブスクリプションサービスの救世主となるか

 プレイリストが音楽配信を救う?!

 iTMSの終わりの始まり

しかしこれはまぁ、こんなものだろう。

大事なのは2点。1つはユーザー・エクスペリエンスの問題。以前も書いているが、iTMSの成功の理由の一つが「わかりやすさ」にある。ユーザーは提供者側(特にIT関係者)の考える新しいコンセプトのよさを何でもかんでも直ぐに理解してくれるわけではない。となると新しいサービスの登場は、いきなり先に行き過ぎるのではなく、ユーザーが理解できるものでなければ普及しない。iTMSの「わかりやすさ」とは既存のCD購入の置き換えであり、1曲99セントといったコンセプトのわかりやすさだった。

しかし「わかりやすい」サービスが必ずしも継続的にユーザーの満足を満たすとは限らない。iPodのシャッフル機能や一度プレイリストを交換したことのあるユーザーであれば、その楽しさは十分にわかる。そうなると、シャッフル機能やプレイリストといった「わかりにくかった」サービスこそが継続の理由となる。そしてその「プレイリスト」機能を本来的に楽しめるサービスがサブスプリクション型サービスなのだ。つまり現状のステータスとしては、ユーザーが「経験」を積んでいる段階であり、プレイリストの交換・共有というのは「これから」の段階なのだ。

もう1つはこのサービスは「ラジオ」の替わりとして、ユーザーに新しい音楽との出会いを提供してくれるものであるということ。Podcastのようなサービスもあるが、これはあくまで「声」であった合法的にPodcastで利用していい楽曲というのはまだまだすくない。当たり前だ、違法Copyしてくださいと言っているようなものなのだから。

そう考えるとサブスプリクションサービスでのプレイリストの交換・共有というのは、「合法的に」数千曲を利用できるのであり、他人の編集したプレイリストを通じて普段自分が聞いていない音楽と出会うという「体験」を行うことができる。この楽しさを実現するための仕組が「サブスプリクション型」ということになるのだ。

まぁ、サブスプリクション型が普及しない理由は、サービスの「複雑さ」や「そこまで音楽を聞かない」といった思い込みがあり、また最も普及しているデバイス「iPod」で利用できないといったそもそもの課題があり、DAPで持ち歩く際に別料金がかかったりと言った理由であって、サービスの本質的な部分が理由ではないだろう。

そういう意味では、まさにこれからのサービスなのだ。





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2006-03-28 01:45:41
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