ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ブラウン・バニー:ヴィンセント・ギャロが描いた「わりきれない」思い

2005年04月24日 | 映画♪
「退屈」なだけという人もいるかもしれないが「ロードムービー」は嫌いではない。通り過ぎていく変わり映えのしない風景も、ドキドキ・ハラハラすることのない展開も、主人公の心象風景を追いかけるだけの映像も、ともに嫌いではない。ジム・ジャームッシュやヴィム・ヴェンダースとも違う、ちょっとつくり過ぎの感はあるけれど、「バッファロー'66」のヴィンセント・ギャロが描いたロードムーピーの秀作。 バイクレースの最 . . . 本文を読む

LOVERS:日本ではなしえない大陸のスケール感

2005年04月23日 | 映画♪
同じ隣国でも韓国モノは合わないのに、中国モノは妙に惹かれる。大陸特有のスケール感、鮮やかな自然の風景、肉体を駆使しつつも「舞」のような様式美に彩られたアクション…日本のアクション映画ではなかなか実現できない世界がそこにはある。チャン・ツィイー、金城武とアンディ・ラウがそれぞれの魅力に満ちたアクション大作がこの「LOVERS」だ。 唐の時代。政治の腐敗から各地に叛乱勢力が台頭していた。その1つで民 . . . 本文を読む

電話の向こうには見えるものは?

2005年04月21日 | ビジネス
ボーダフォンの新しい割引サービス(家族間通話315円でかけ放題)を見るまでもなく、音声通話をベースとした収入にこれ以上の期待はできず、基幹ネットワークのIP化が進む中でパケット料の定額化、更にはWiFi-Phoneの登場にいたっては、通信料収入にも期待できなくなる。現在の固定電話が直面した問題はやはり携帯電話も避けては通れない。 ボーダフォン、メールも家族間通話も定額に ということもあってか、 . . . 本文を読む

真の「競争の軸」はどこに?

2005年04月20日 | コンテンツビジネス
基本的には単純なVODというのは流行らないと思っている。こういうテレビ向VODや動画配信や音楽配信の話をしていると、勝負を決めるのは「コンテンツ」だ、という話になるのだけれど、これは半分賛成、半分反対だ。できあいのコンテンツをVODで配信したり、楽曲ダウンロードさせたりしたところで、代替的なサービスである以上、それまでに比べて格段に魅力敵なサービスでもない限り本格普及は難しい。魅力のない代替サービ . . . 本文を読む

「コンビニ」は僕の部屋

2005年04月17日 | ビジネス
一橋大学 楠木健先生の「顧客価値志向のイノベーション」の中で、コンビニの「顧客価値(CV)」とそのイノベーションについて解説をされていた。もともと楠木先生は「次元の見えない競争」として、これまでの「スペック」重視の競争から「コンセプト」重視の競争へのパラダイムシフトの中で、「コンセプト」のイノベーションを研究されている。これはどういうことかというと、例えば自動車を考えた場合に、昔はリッターあたりの . . . 本文を読む

僕らが本当に「電子マネー」に期待しているもの

2005年04月16日 | 貨幣、ポイント
BCN総研が電子マネーの普及度などの調査を行ったようだが、その結果を見ていると結局、電子マネーといってもそれは「貨幣」としての流通度を期待していないのではないか、という気になってくる。本来、「貨幣」というのはより広く流通できる方がいいに決まっている。このレポートが記載しているように、「利用可能な店舗や場所の拡充」というのは「貨幣」として期待されることの当たり前の条件である。しかし果たして僕等は本当 . . . 本文を読む

オールド・ボーイ:狩撫麻礼は映画をどう見たのか

2005年04月12日 | 映画♪
再版と同時に原作は購入していたものの、結局映画館で見ることができず、ようやくビデオで「オールド・ボーイ」を見る。カンヌ受賞の名に恥じない傑作。狩撫麻礼こと土屋ガロンの原作をうまく引き継ぎつつも、パク・チャヌクが全く新しい「悲劇」として創りあげた傑作サスペンス。五つ星をつけたくなるほどの必見の作品。 妻と一人娘とのごく平凡な生活をおくっていたオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然拉致される。理由も . . . 本文を読む

子猫をお願い:韓国発!世界基準の青春群像劇

2005年04月09日 | 映画♪
携帯電話でメール、ステップを踏みながらの体感ゲーム、みんなで集まればパーティ気分。ここで描かれている世界は世界のどこでもありふれているような現代の風景。正直、これだけ話題になっていても韓国映画や韓国ドラマに関しては見てもどれも、どうも「嘘くささ」が鼻につき受け入れられなかったんだけど、この映画は別格。誰もが感じたことのあるほろ苦い感情を、恋を、夢や挫折を、自分探しを見事に描いた青春群像。 高校 . . . 本文を読む

「金太郎」が仕掛けた出版社の消滅の可能性

2005年04月09日 | コンテンツビジネス
業界が成熟し、ある種のルールの下での競争だけを繰り返していた場合、その「中心」から業界全体のあり方を変えるというのは難しい。思えば歴史とは常にそうだったのではないか。江戸幕藩体制を崩したのは、決して石高の大きさではなく、薩摩や長州、土佐といった「周辺部」に位置する諸藩であり、またそれらの中でも決して藩政を握るエリート層ではなく、下級藩士や郷士といった周辺部に位置する「志士」たちであった。またスペイ . . . 本文を読む

SONYの本気度は?映像版iTMSがいよいよ誕生か。

2005年04月07日 | コンテンツビジネス
映像版iTMSがいよいよ誕生か?!ソニーの取組みの詳細が分からないのだけれど、「海賊版DVDを撲滅するのが狙い」というからには、DRM付WMVファイルをダウンロードしてPCで見てください、というわけではないだろう。PCでダウンロード→DVDなどのメディアにCOPY→テレビで視聴一連の流れを考えた時、結構課題は多いはずだ。果たしてそんなに単純にいくのだろうか。 映画 ネット販売へ 米ソニー (産経 . . . 本文を読む

「映像」を見るためのデバイスとは?

2005年04月05日 | コンテンツビジネス
FM付携帯電話に買い替えようかと考えてはいるのだけれど、TV付携帯にしたいとは思わない。音楽なら携帯電話でも持ち歩きたいとは思うけれど、映画やドラマを持ち歩きたいとは思わない。周りの雑音を遮断できるほどのめりこむには画面が小さすぎるし、そんなにのめりこむほどの作品ならばもっとちゃんとした大画面で見たいと思う。まぁ、帰り際にワールドカップ予選でもあれば、見たいと思うかもしれないけれど、電車の中でガッ . . . 本文を読む

「考える時間」について考えてみる

2005年04月04日 | 思考法・発想法
このブログを書き始めたきっかけは、とにかく「BLOG」といわれるものがどのように使われるのか、マーケティングなどに活かすことができるのかを、体験的に確かめたいと思ったからであるが、最近では、自分の考えをまとめることに利用しているというのが実際だ。まぁ、どちらかというと記事も長いし、分析チックに書いたりしているのも、1つの事象やニュースに対して、どのように考えるべきか整理するために使っているから。逆 . . . 本文を読む

「アメリカン・ビューティー」-「アメリカ」という病の行く末

2005年04月03日 | 映画♪
この映画を見た率直な感想から。「アメリカという国は何故、これほどまでに幸せそうな顔をしつづけなければならないのだろうか。」撮影前に芝居のようにリハーサルをやるという念の入れようで、その分、ケビン・スペイシー、アネット・ベニングら名優たちの演技が光る。アカデミー賞8部門にノミネートされた傑作コメディ。「アメリカ」という病、あるいは「アメリカ」という文化と同じベクトル上にある「日本」も他人事ではいられ . . . 本文を読む