ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ハサミ男:ハサミ男が残した謎

2006年02月26日 | 映画♪
静かに淡々としつつ、決してサスペンス映画にありがちなおどろおどろしさはないものの、その説明的な描写などはあきらかに映画的な作り。麻生久美子と豊川悦司との間の微妙な距離感も終わってしまえば納得という感じ。公式サイトに従えば「映画化は絶対に不可能と言われつづけた、禁断のサイコ・スリラー」。 相次いで惨殺された2人の女子高生。喉元にハサミが十字架のように突き立てられた遺体の様子から、マスコミは犯人 . . . 本文を読む

GyaO、インフラただ乗り論と適切なコスト負担

2006年02月25日 | コンテンツビジネス
日本ではNTTの首脳陣がskypeやGyaOといったブロードバンドサービスの普及について、インフラただ乗り論を展開しているが、これはどうやら日本にとどまらないようだ。CNETによると、「インターネットトラフィックの60%以上がPtoPによるファイル交換に占領されており、うち60%が映像コンテンツの交換に使われていると言う。これに加えて、Apple ComputerやMovieLink、Google . . . 本文を読む

赤ひげ診療譚:徒労に賭ける

2006年02月23日 | 読書
最近は異常に忙しいこともあって、BLOGの更新はもちろんままならないし、仕事においてもただその場限りの対応になりがちで目指すべきもの、在るべき姿を追いかけるということが時としておざなりになっている。そんなこともあってこの小説を読んだ時、なんとも言えぬ感慨を受けてしまった。少なくとも戦後民主主義と呼ばれる教育体系の片鱗を受けてきた立場からすれば、例えその弊害が指摘されているとしても、主人公「赤ひげ」 . . . 本文を読む

ディープ・ブルー:人間とは違う「生」と「死」が生み出す均衡

2006年02月19日 | 映画♪
海の映像の美しさや穏やかさに心馳せることもあるだろうが、現実の「海」に生きるものたちは必ずしもそんなに甘いものではないようだ。ハシナガイルカ、アシカ、シャチ、鰯の大群や海鳥、サンゴ礁など海で生きる動物たちにとっては「生」と「死」が繰り返される世界なのだ。その様子をカメラはとらえ続けるのだが、不思議とそこに残酷さはない。製作7年、ロケ地200ヶ所、撮影7000時間-。奇跡と執念の海洋ドキュメンタリー . . . 本文を読む

願い

2006年02月17日 | 思考法・発想法
「憎しみ」の情は仕方ないことだとしても、それを捨て去ることができないことだとしても、それに捕らわれないでいられたらと思う。 そこに存在していたものが「悪意」でないとしたら、その憎しみは消え去って欲しいと思う。憎しみに捕われている限り、どこにも進むことはできないから。 善きにしろ悪しきにしろ、我々には忘却という偉大な能力がある。忘れ去ることは決して過ちではない。 憎しみの情を忘れ、昨日を赦し、 . . . 本文を読む

ミュンヘン:スピルバーグが描いた「正義」の罪

2006年02月06日 | 映画♪
「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」に続き、奇才・スティーブン・スピルバーグが送る歴史大作。ミュンヘン・オリンピックで実際に起きたテロ事件をもとに、暗殺を命じられたイスラエルのメンバーたちの苦悩を、ユダヤ系のスピルバーグがある意味中立に描いた。なんとも重いテーマだが、決して中だるみすることなく、一気に最後まで見せる力量はさすが。 1972年9月5日、ミュンヘン・オリンピック開催中 . . . 本文を読む

千年女優:実写では体験できない幻想的恋愛物語

2006年02月05日 | 映画♪
例えばジャパニメーションの影響力がこれだけ凄くとも日本国内でもアニメ映画を馬鹿にする人は多数いる。まぁ、確かにアニメとの出逢いの多くが「サザエさん」「ドラえもん」の家族向けか少年・少女向け番組が殆どであり、そのイメージを引きずっている限り、「子供だまし」的な期待しかできないだろう。しかしこの「千年女優」はロボットもでないし、未来が舞台なわけでもない。にも関わらず、実写ではこれだけの表現はできないと . . . 本文を読む