我が家の周りにある今年の桜は、
3日ほどまえに、
花咲か爺さんが灰を振りまいて歩いたのか?
といいたくなるほど
唐突に開花した感じです。
ベランダの鉢植えたちも
彩り豊かに風に揺れています。
ツツジ、ストック、コロニラ、シクラメン…
さして用もなく公園の桜の木の下を通っては
可憐な花びらをのぞき込んで
癒されております。
きょうは『世界自閉症啓発デー』だそうですね。
そこで最近読んで心を揺り動かされた
本とDVDをご紹介します。
『自閉症の僕が飛び跳ねる理由』
『自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心』 | |
東田 直樹 | |
エスコアール |
2007年に出版された本です。
自閉症児の東田直樹さん自身が、
文字で表現することで、
自身を、自閉症の人の心の中を
語ってくれています。
なぜ、自閉症の人ってこうなんだろう?
そんな疑問にひとつひとつ答えてくれるのですが
その繊細で豊かな感受性は、
人として忘れていた大切なものを
私たち健常者に逆に思い出させてくれる、
そんな作品です。
この本に救われた自閉症者と暮らす家族が
どれほどたくさんいることでしょう…。
そして、2014年にNHKで放送されたドキュメンタリーのDVD
君が僕の息子について教えてくれたこと [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
NHKエンタープライズ |
彼の本を英訳したのは、
自閉症の息子を持つイギリスの作家デイヴィッド・ミッチェル氏です。
今や世界20か国に翻訳されていますが
そのきっかけを作ったかたです。
このNHKのドキュメンタリーは
彼が東田直樹さん本人に会いに行く様子や
この本に勇気づけられたファミリーが紹介されています。
私はソーシャルワークの実習で
自閉症という障害をもちながら
就労訓練をうけているかたと
実際に接してみて
理解できないことがたくさんありながらも
温かい触れ合いを感じた経験があります。
だからなおさらかもしれませんが、
わっと感情があふれてきて
気がつくとずっと嗚咽していました。。。
本だけを読むと、
とても障害をもつ人の文章とは思えません
でも、DVDで彼の姿を見ると
対面時にいきなり窓の方に行って背を向けてしまったり、
ぴょんぴょんと飛んだりしていて
ああ、ほんとうに自閉症の彼が
苦労しながら言葉にしているんだなぁと分かります
なんだか、こう思うのです。
考えるべきは、
純粋で天使のような自閉症の子供たちを
無理やり枠にはめようとしている
私たち社会のほうなのではないかと…
人としての本当の「自由」について
考えさせられる作品です