facebookで繋がっている会社の先輩が、司馬の作品で「燃えよ剣」が一番好きと書いていたので、映画を家内と鑑賞する前にKindleで読み始め、多摩川の決闘のあたりで、先に映画を鑑賞したものの、小説は小説という感じのテンションを保ちつつ読み終えました。
司馬作品の幕末•明治初期のファンは多く、世に棲む日日、竜馬がゆく、坂の上の雲、翔ぶが如く、花神。
「竜馬がゆく」から入った私は「燃えよ剣」をここまで読まずにきてしまいました。大失敗。
大学生時代に高知から野宿しながら色々巡って京都に宿泊した時に、宿の方から「なんで来なすった?新選組?」に対してもキッパリと「違います。坂本龍馬の方です。」と答える。なんともはや。
一応手塚治虫作品の陽だまりの樹、渋沢栄一の雄気堂々で幕府側から見た幕末を知ったつもりではいたのですが。
この燃えよ剣、
憧れの男、稀代の戦術家、日本で幕府側に新選組、幕軍の中での陸軍という「組織」を躍動させ得た男、圧巻の喧嘩師としての嗅覚を持つ男子、土方歳三を描いたものでした。
司馬遼太郎って誘導というか陽動というか、こう在りたいという日本男子像を煽る訳ですよ。
Kindle版にはあとがきで今回の映画監督の原田眞人監督が寄稿されているので、司馬作品や原田眞人作品の細部も仕掛けも透けて視えるようでした。
岡田准一さんよりも山本耕史さん(以前演った)、
石丸幹二さんの方がなんとなく合ってるような印象です。
映画を読んでる途中で観て思ったことは、人はそんなに簡単には死なないということ。
暗殺は描き方で色々変わる。ということ。
歴史は書く人によって千変万化することもある。
歴史は書く人によって千変万化することもある。
作品なのです。
しかし、しっかりその時代を生きたような気分にはさせられてしまうのが、司馬遼太郎作品です。