萌えてばかりもいられない!

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男はつらいよ 第42作 「ぼくの伯父さん」

2006-12-08 06:14:38 | 寅さん
この第42作以降の作品は劇場に通うことになるのですが、どうも自分の心の中に寅さんに対する期待からのズレを感じ始めるようになってしまいます。45作目を最後に私は寅さんの初期の作品ばかりを観るようになってしまい、最後の方の3作品はいまだ観ていない状況です。

この第42作目以降は、櫻と博の息子、諏訪満男(吉岡秀隆さん)と後藤久美子さんの話がメインに据えられてきます。

甥っ子を見守る伯父さんという視点というのはまだ分らないということと、寅さんから満男だけが薫陶を受けている様子に嫉妬でもしたんだと思います。最後の恋愛指南を受け続ける満男は幸せ者です。

なんとな~く若い世代と寅さんを結び付けようとしているかのようにも思えたこともあるかな?若い世代とも問題なく和気藹々な寅さんってイメージはしっくりくるのでしょうか?
満男から色々な賛辞を受け、甥っ子と分かり合う寅さん。私の中では、寅さんには「以前と同じ、もっと頑固で困った人」をいついつまでも期待していたことも事実。「悪いやつじゃないんだ。」というよく期待しては裏切られを繰り返してきた竜造とつねの叔父叔母の言葉は胸に来るのに、なんとなく全肯定の満男の言葉だと少し違和感があるという印象をもっていました。


また「久々にタコ社長と大喧嘩!」などのコピーが出てくると、嬉しくなるというよりも悲しくなっていったというが正直なところでした。

第49作を高知で田中裕子さんをマドンナに据えて撮影しようとしていた「男はつらいよ」。渥美清さんの訃報を聞いたときには自分は夏の大阪に旅行に出掛けていて、寅さん好きで竜馬好きの大学時代の友人(高校時代の後輩)とは、泊まっていた旅館から連絡を取り合いました。お亡くなりになってから密葬を終えられて時間の開いた発表でした。

彼は大船に駆け付けて、大船の撮影所でお別れに行くと言っていました。
今でも命日には、大船の撮影所を訪れたりしているようです。


もう新しい寅さんは観れない、もう観れないけどまだ観てない作品が残されているという状況は、私の中に「寅さんの最後の方の作品は歳を重ねてから観ることにしよう」と思わせるに十分でした。
訃報にふれた時は、42作目以降のメイキングドキュメントをNHKで放送したの見た時に、画面の中の渥美清さんが「寅さんは偉いよね。いつもみんなに笑顔を振りまいてさぁ。。。」と寅さんについて語っていた言葉を思い出していました。

私は見ない作品を残すことでその”寅さん”を心の中に永遠に生かすことを決意しました。


まだ続きがあるというのが、私の「男はつらいよ」に対するスタンスです。


全ての作品を何度も見返しているという人もたくさん居ることでしょう。

その最後の3作品の中では事件も数多く起こったことでしょう。
綺麗な女性と旅先でハッとするような出会いが待ち受けているのでしょう。
そして時には振られ、時にはその女性から逃れるように旅立つことを繰り返されていることでしょう。

もしかしたらあの人やこの人にも再会したりして・・・。



私の中では、その全ては想像の中にあるのです。

mac
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