美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




川合玉堂の展覧会。この前の日曜日に行ってます。

玉堂の作品をまとめて観るのは初めてだったのですが、日本の古き
善き風景は、春を迎えつつある今の気分にしっくりきました。

画面いっぱいに広がる『紅白梅』の枝ぶりに、かわいらしい四十雀
がとまる様子。『嶋之春』の遠くに見える海、そして山。『雨後』
は梅雨時でしょうか、日本画には珍しく虹を描いた作品。曇り空に
透けて見える七色がなんとも言えません。明るい日差しで額に汗す
る『早乙女』は労働讃歌、『春光』の明るい土くささも気持ちよく。

『清風涼波』という湘南を描いた絵巻はユーモラスなところのある
スケッチ風でなかなか。

『峰の夕』落ち着きある様子、『渓山秋趣』の堂々たる山容、遠く
に見える『妙高』...山登りに行きたくなってきた。

そして、冬...『雪志末久瀬戸』の吹雪く風景からは自然の厳しさが
伝わってきます。とても堂々とした存在感のある作品。油彩画なん
かとも渡り合えそうな気がしました。

玉堂が晩年を過ごした奥多摩の風景であろう『夏川』、せせらぐ川
辺の釣り人は、着るもの違えど今も変わらない日本の風景。

派手さはなくて渋いけど、見どころの多い展覧会だと思いました。

・川合玉堂展 (日本橋高島屋) - 4/2 まで...

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コメント
 
 
 
川合玉堂展 (とら)
2007-04-01 19:33:50
古き良き時代の日本を懐かしむ良い展覧会でした。観客の年齢層も高めのような気がしました。
 
 
 
Re: 川合玉堂展 (lysander)
2007-04-01 20:39:19
とらさん
こんばんは

> 古き良き時代の日本を懐かしむ良い展覧会でした。
いやぁ...ほんの五十年前にはこんな風景があったのですよね。
こうした何気なく古き良き日本の風景を描いた作品って案外少ないように思います。
とてもいい展覧会でした。
 
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