美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




ようやく行ってきましたパルマ展...

宗教画...私はどうも西洋の宗教を題材とした作品を苦手としていま
す。神様的なものを信用していないからかな...だけど、親子の絆は
信じていて、清々しい青が印象的な『幼児キリストを礼拝する聖母』
の赤子いつくしむ母親の眼差しや、あたたかみ感じる『階段の聖母』
あたりはとてもいいなと思いました。

肖像画では、羊皮紙に描かれた『フォルネーゼ一族の小肖像画』、
何代に渡って描かれているのでしょう...服飾が色々に描き分けられ
ていて、時代によって、役割によって、いろいろに見えるのですが、
どことなく面影が似ているのは一族の一族たる由縁...面白い。

スケール感を感じさせたのがジローラモ・ミロラの『サビニ族の女
たちの略奪』、迫力のある構図でしたね...

ここらのマニエリズムあたりでエル・グレコの作風を感じさせるも
のがいくつか。エル・グレコ...久しぶりに観たくなってしまった...

さて、この展覧会の白眉が『戴冠の聖母』、アンニーバレ・カラッ
チとアゴスティーノ・カラッチの作品です。やわらかなベールを羽
織った聖母...大きなフレームいっぱいに描かれたふくよかな聖母は
とっても大胆な構図です。モダンなものを感じました。黄色い背景
に桃色の服。包容力を感じるその作品に、とても癒される心地がし
ました...

パルマ展 (国立西洋美術館) - 8/26 まで...

コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (あおひー)
2007-07-16 00:16:42
こんばんわ。
ダ・ヴィンチの「受胎告知」に続いて、イタリア有難う!って気持ちでいっぱいです。
会期中にもう一度、訪れたいですね~。
 
 
 
戴冠の聖母 (とら)
2007-07-16 08:14:49
これは理想的な母親像ですね。
しかも「コレッジョ→カラッチ」遺伝子継承の証人!
これを観られただけでも!!

昨日、台風が過ぎた後、わたしは西美を横目で見て藝大を再訪しました。ゴザは持たずに。
 
 
 
Unknown (lysander)
2007-07-16 23:01:33
あおひーさん
コメントありがとうございます。

> ダ・ヴィンチの「受胎告知」に続いて、イタリア有難う!
> って気持ちでいっぱいです。
本当にそうですね...

私は上にも書いたように、宗教画を得意としないのですが、
あらためて観ると、いいところがいっぱいありますね。
 
 
 
Re: 戴冠の聖母 (lysander)
2007-07-16 23:04:10
とらさん
こんばんは

この展覧会はとらさんの記事を拝見して行きたくなりました。
ただ、この時代の作品には苦手意識があって、なかなか足が
向かなかったのですが、行ってみると、やっぱりいい展覧会ですね...
どうもありがとうございました。
 
 
 
Unknown (Tak)
2007-07-20 10:33:56
こんにちは。

『フォルネーゼ一族の小肖像画』は
もう少しちゃんと観てくれば良かったと
この記事読んで後悔。。。

混雑具合は如何でしたか?
 
 
 
Unknown (lysander)
2007-07-21 00:18:56
Takさん
コメントありがとうございます。

> 混雑具合は如何でしたか?
遅めの時間帯に行ったのですが、
結構、余裕でしたよ...
 
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