美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




先日、村上春樹の『ノルウェイの森』を再読しました。

二十年ぶりかぁ...

学生時代に村上春樹にはまっていた時期がありました。いろいろ読
んでいたのですが、リアルタイムで読んだのは『ノルウェイの森』
が初めてでした。ただ、読後感が良くなく、個人的な印象は薄かっ
た作品です。

先日、モンキービジネス vol.5 に掲載された村上春樹のインタビュ
ーを読んだのですが、その中で『ノルウェイの森』をリアリズムで
書いたと語っていました。当時、村上春樹には物語の作家というイ
メージを持っていて、そのファンタジーな(?)世界が好きでした。
だから若者の日常を綴る『ノルウェイの森』には没入できなかった
のでしょう。

そう、このインタビューでは村上春樹という作家の職人的な態度が
明らかにされています。『ノルウェイの森』では三人の会話を書け
るようになったのが嬉しくて仕方なかったのだとか、頼まれ仕事は
しないから書きたくないときには書かないのだとか...文壇的なもの
との距離の取り方や、文壇的なものの力が弱くなってきていること
の指摘とかも面白く...(翻ってアートな世界ではどうなのだろう...)

先日『1Q84』を読んだのですが、その前に読んだ村上春樹の長編は
『国境の南、太陽の西』でした。随分とごぶさたしてしまいました。
そういう意味ではこの十五年くらいの空白を埋めるのにちょうどい
いテキストでした。おすすめです。
モンキービジネス vol.5 (責任編集 柴田元幸)

おまけ
1Q84 の煮え切らない感想

そのうち気が向いたら『ノルウェイの森』についても書きます...

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