美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




通りかかるたびに気になっていた、アニヴェルセル表参道に行って
きました(9/25)。オープンカフェで洒落た感じだけどお客は女性ば
かりだし、遠目にウェディングなんて単語が視界をかすめるので、
これまでは敬遠してました。そもそも店の名前がよく分からない。
リーフレットを手に取れば Anniversaire...ということは、記念日
ということだろうか...?

展示会場はエントランスを入ってすぐ左手の階段を降りた地下にあ
りました。入場料は五百円です。

シャガール...子どもの頃は不思議な色の動物や楽器を演奏する人の
イメージが強かったのですが、最近印象に残るのは男と女のイメー
ジ。チラシの表にもなっている『誕生日』は、何年か前のMoMA
展で同一モチーフの作品が展示されており、とても印象に残ってい
ます。

今回の展覧会も男と女が主題の作品が多く、そのどれもで男性の方
が甘えているように見えます。そんなに元気な感じはしないけれど、
どこか寛いだような感覚、思いつくままに描いたのであろう自由な
構図は、ふわりふわりとした軽さを感じさせます。

シャガールにしか描けない絵。こういった作品は、真似しようとし
ても無理でしょう...

そんなシャガールも時代の影響を受けています。『天蓋の花嫁』で
は二人の女性の面影を一人に託して描いています。顔の半分づつを
組み合わせた作風はピカソのように見えます。ピカソの作品では一
つの人格が二つに分裂しているかのような辛さを感じるのに、シャ
ガールの作品には心から慕う女性の面影が、そこはかとなく美しく
感じられました...

これまでまとまった数のシャガールを一度に観たことはなかったの
ですが、これだけの作品が原宿あたりで観られるなんて驚きです。
小一時間観ている間、私以外のお客は感じ良いおばさんが一人いた
だけ。もったいないから機会があったら観にいくといいと思います...

シャガール・コレクション展(アニヴェルセル表参道) 10/2 まで...
# アニヴェルセル表参道は、紳士服チェーン『メンズプラザアオキ』
# などを展開する(株)アオキインターナショナルのブライダル部
# 門、アニヴェルセル事業部が運営しています (HPより)

これらの作品もアオキインターナショナルのコレクションだそうで
す...

シャガールはついこの間、ブリヂストン美術館でも観ました(これ)。

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コメント
 
 
 
TBありがとうございました (リカ)
2005-10-02 11:18:31
そうなんですよね。

原宿にあれだけのコレクションがあるのにお客さんがまばら、というのはもったいない気がします。

男性が甘えているように描けるのも、シャガールならではかもしれないですね。

私も「天蓋の花嫁」は気に入りました。
 
 
 
Re: TBありがとうございました (lysander)
2005-10-02 22:15:47
リカさん

こんばんは。



> 原宿にあれだけのコレクションがあるのにお客

> さんがまばら、というのはもったいない気がし

> ます。

場所が場所だけに、といった感じもします。

私のように入り難さを感じている人も多いのでは

ないかと...



リカさんの書き込みがなかったらずっと行くこと

がなかったかもしれません...

どうもありがとうございました。
 
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