美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




神奈川県立近代美術館に行ってきました。今回は三館を使ったコレ
クション展。10000点から選ばれた、四百点もの絵画...

鎌倉館は近代洋画の初期、鎌倉別館は近代日本画、葉山館は近現代
の洋画といった構成。

鎌倉館には明治初期からの油絵がずらり。額縁にも貫禄があって、
さながら博物館の様相です。はじめての作家さんやこの人がこんな
絵をっ!というのもたくさん...

黒田清輝の『逗子五景』は風景の連作。田越川?うちの近所だった
な。藤島武二の『台南風景』。藤島の風景画はあまり好まないので
すが、これはよかった。鉄人・萬鉄五郎の『風景』はいたって普通
な風景。中川一政の『青山二郎像』もこんなの描いていたんだぁ...
という作品。

関根正三の『少年』は花を見つめる。何を思うのだろう。青山義雄
ははじめての絵描きさん。『湖のほとり』は色面を大きくとった風
景画。写実からは遠い。心の風景だろうか。この人の絵は好き。今
回の収穫。


鎌倉別館は近代日本画。三館の中ではここが一番よかった。

いきなり正面に片岡球子の『幻想』。ど迫力。横山操の『波濤』。
黒い巌に炎はぜるような赤。加山又造の『凍る日輪』のモノクロ。
山口蓬春の『宴』のユーモラスな埴輪。私はモダンな日本画好き。

モダンじゃないけど鏑木清方の『お夏清十郎物語』はとてもきれい
な小品。連作。


葉山館には近現代の油彩画。

のっけから松本竣介の『立てる像』。いいな。『橋(東京駅裏)』も
好み。

ここは箱としてこじんまりした印象があったのですが、大ぶりの抽
象絵画がゆったりと壁を埋めているのは壮観です。結構、広々した
空間。ただ、そうした作品が好みかと言われると?そんな中では須
田剋太の『不在の現実』という作品がテクスチャー的に面白いと思
いました。

鳥海青児の『僕の家』や三岸節子の『小運河の家』、ともに写実で
ない風景画が良かった。脇田和の作品ももっと観たい。宮崎進さん
の『すべてが沁みる大地』、麻の上の白はシベリアの白だろうか...


なんか随分ととっちらかった作文になりましたが、鎌倉・葉山あた
りを散策気分で巡るのが吉です。惜しむらくは絵画の展示だったの
で、棟方志功のどでかい版画(『花矢の柵』)が観られなかったこと。
これはこの美術館で一番好きな作品のひとつ。また、いずれ...

百花繚乱の絵画 (神奈川県立近代美術館) - 5/18 まで...

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