美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




週刊新潮の表紙絵で知られる谷内六郎さんの展覧会です。没後25年
だそうです。その時、私は小学五年生か六年生でした。童謡の『赤
とんぼ』をバックに『週刊新潮は明日発売です』というナレーショ
ンは、どこか耳に残っています。もしかしたらその作品をリアルタ
イムで目にしていたかもしれません。

その作品の多くは子どもたちが主人公。どこか郷愁を感じさせる風
景です。私自身がその絵の中のような生活をしていたわけではあり
ませんが、その世界にタイムスリップして一緒に遊びたくなるよう
な、そんな風景。今どきの子どもを吊り上った目で描く現代の絵描
きさんがいますが、私はまんまるく黒く塗りつぶされた谷内の子ど
もたちと、仲良くなりたいな。

週刊新潮の表紙の連載は二十五年も続いたそうです。展示されてい
る電車の吊り広告の原画には、毎週の特集記事の見出しが重なって
います。扇情的な見出しと古きよき風景との対比はちょっと異質な
感じがしたのですが、時々みられる恐ろしい挿絵(例えば映画『鬼畜』
の子どもが一人ずついなくなる挿絵)などをみると、単に優しいだけ
の絵描きさんではなさそうです。まぁ、人それぞれいろいろな面を
持っているのだということか...

国鉄の切符入れやカードカレンダーなど、販促用の小物にもその作
品が使われています。今はもっと洗練されたデザインが主流なので
しょうが、こうした手づくりの味が感じられる小物もたまには欲し
いなぁ...と思いました。

谷内六郎の軌跡 (横浜そごう) 2/26 まで...

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